基礎収支の均衡提言=財政健全化へ海外経済学者―諮問会議

0

2026年03月26日 20:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

経済財政諮問会議に臨むオリビエ・ブランシャール元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミスト=26日午後、首相官邸
 政府は26日、経済財政諮問会議(議長・高市早苗首相)を開き、世界的に著名なマクロ経済学者から高市政権の「責任ある積極財政」に対する意見を聞いた。財政健全化に向けて基礎的財政収支を単年度で黒字化する目標を首相が取り下げたのに対し、オリビエ・ブランシャール元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストは今後の金利上昇を前提に、数年後には基礎的収支を均衡させる必要があると提言した。

 基礎的収支は政策的な経費を借金に頼らず、税収などでどれだけ賄えているかを示す指標。ブランシャール氏は、基礎的収支目標の代わりに首相が重視する政府債務残高対GDP(国内総生産)比が低下しているのは経済成長率が長期金利を上回っているからだと指摘。基礎的収支と債務残高対GDP比を改善させる複数年計画を策定するよう求めた。

 オンラインで会合に出席したケネス・ロゴフ米ハーバード大教授も今後10年以内に「長期金利が3%に達する可能性もある」と指摘した上で、金利が急騰すれば財政や資金の流れに厳しい影響が及びかねないと警告。基礎的収支の赤字を抑制する必要性を訴えた。

 高市政権が目玉政策として掲げる危機管理・成長投資に対し、ブランシャール氏は「必要とされる公的な投資の多くは将来の歳入を十分には生まない」とくぎを刺した。一方、ロゴフ氏はロボティクスや先端製造業など日本が強みを持つ分野への官民投資を支持した。

 会合の冒頭、首相は「日本の経済財政運営を国際的な議論の中に位置付ける」と表明。ブランシャール氏は「財政目標の達成に苦労している日本にとって信認確保へどのような制度が必要か考えるべきだ」と述べた。 

経済財政諮問会議で発言する高市早苗首相(左から2人目)=26日午後、首相官邸
経済財政諮問会議で発言する高市早苗首相(左から2人目)=26日午後、首相官邸
    ニュース設定