
今回は丸の内のお好み焼き屋さんへ!
「もやしソバ」をこよなく愛するピエール瀧が、名店をめぐりながら、もやしソバとは何なのかを考えたり考えなかったりするこの連載。もやしソバはいろんな店で出合えます。お好み焼き屋さんにだってあるんです。
今回は、お好み焼き屋さんだからこその楽しみ方を知りました!
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――今回は「きじ 丸の内店」に来ています。ここは、お好み焼き屋さんですね。
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ピエール瀧(以下、瀧) お好み焼きの中に、もやしが入ってるってこと? ソバじゃなくない?
――「なにわ焼」(1815円)というもやしが入っているお好み焼きもあるそうですが、メニューにはちゃんと「もやし焼きそば」(1243円)があるんです。
瀧 焼きそばか! じゃあ、入ってみよう! おじゃましまーす。
店主の戸田亘さん(以下、戸田さん) いらっしゃいませ! ご注文はお決まりですか?
瀧 はい。もやし焼きそばをお願いします。あと、なにわ焼というのがあると聞いたんですが?
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戸田さん はい。もやしと焼きそばの麺と豚肉が入っているお好み焼きで、上にネギがのっています。
瀧 なるほど。じゃあ、せっかくなんで、ひとつずつお願いします。
戸田さん ありがとうございます。
瀧 ほかのメニューもおいしそうだなあ。丸の内店限定のお好み焼きだけど、豚肉、野菜、カマンベールチーズ入りの「カマンベールチーズ焼」(2750円)や、牛すじ、豚肉、エビ、イカ、タコ、ちくわ、こんにゃく、ネギ、チーズ、大葉が入ってる「よくばりやき」(2805円)もある。
お好み焼き屋さんにだって、もやしソバはある!
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――「ぎょうざ 4個〜」(682円〜)なんてのもありますよ。
瀧 お好み焼き屋さんだから鉄板アリということで、ぎょうざなんだろうね。
――ここは、丸の内だから東京駅から歩いてこられますよね。
瀧 出張で東京に来た人が帰りに食べるとか、ここでお昼を済ませてから地方に行くとかかな。インバウンドの人もきっと多いんだろうね。
――メニューの裏側が英語でした。あとは店員さんが焼いて持ってきてくれるのもありがたいです。
瀧 自分で焼くのは楽しいんだけどさ、具を入れる順番とか焼き加減とかが適当になっちゃうから、作ってもらえると安心だよね。
戸田さん お待たせしました。もやし焼きそばと、なにわ焼です。
もやし焼きそば(右)となにわ焼 (左)のツーショットは最高!
瀧 いいツーショットですね。おいしそう。まずは、もやし焼きそばから。具は豚肉、玉ねぎ、もやし。麺は中太麺かな。そして、もやしはびっくりするくらいシャキシャキだ。火が通りすぎないように気を使っている。で、ちょっと細めな印象だわ。後で「何か特殊なもやしなんですか?」って聞いてみよう。
「もやし焼きそば」(1243円)
――ソースは甘めですね。
瀧 うん。屋台感があるというか、身近な感じがするね。それと、この鉄板のジューッという音と口の中のもやしのシャキシャキという音。外と中の両方から効果的に音で攻められると、おいしさが増すよね。
――もやしはアクセント的に少しだけ入っているのかと思ったら、けっこうな量がありますよね。
瀧 玉ねぎも入っているけど、歯応え的な主役になっているのはもやしだもんね。サブキャラかと思ったけど、いざステージに立ったら意外とセンターに近い所で活躍してるっていう感じ。
――なにわ焼も食べてみましょう。
瀧 なにわ焼はめっちゃ分厚いね。そして、もやしが入ってるとコテで切りにくいんじゃないかな。
――そんなことないですよ。断面見てください、おいしそうです。
瀧 あ! こうやって、ピザみたいに切っちゃうと関西の人から怒られるのよ。「なんちゅう切り方してんねん。ピザとちゃうんやから」って。関西の人は四角く格子切りにするんだよ。
――へー、自分は関東出身なんで知りませんでした。ずっとピザみたいに切ってましたよ。
瀧 うわっ、こっちももやしがめっちゃ入ってる。分厚いお好み焼きに水分のあるもやしが入ることで、さっぱり食べられるね。麺がパリッパリに焼いてあるから、その歯応えともやしのシャキシャキ感がハーモニーでやって来る。うーん、これもおいしい。
――当然ですけど、もやし焼きそばとはまったく別物ですね。
瀧 もやし焼きそばと違うのは、麺の追い込み方だね。パリッパリの食感になるまで麺を焼いている。焼きそばは、そこまで追い込んでなかったもんね。もやし焼きそばやなにわ焼はテイクアウトできるのかな。これを買ってから新幹線に乗ってビール片手にって最高じゃん。
――確かに!
瀧 超おいしかった。ちょっとお店の人にお話を聞いてみよう。
――お忙しいところすみません。お話を伺ってもいいですか?
戸田さん はい。もちろんです。
瀧 もやしがすごくシャキシャキしていて、普通の中華料理店のよりも細い感じがしたんですけど。
戸田さん 関西は基本的に細いもやしを使っているんですよ。でも、こっち(関東)は太いもやしが多かったので、いろいろ探して中間くらいのもやしを使っています。
瀧 メニューにすでに「焼きそば」(1166円)があるのに、なぜもうひとつもやし焼きそばを作ったんですか?
戸田さん やはり、もやしのシャキシャキさとジューシーさが好きというお客さまもいらっしゃるんですよ。
瀧 鉄板でもやしを焼くと焦げちゃったりすることがありますよね。けっこう気を使うんじゃないですか?
戸田さん そうですね。あと、テイクアウトは水分が出てきてしまうので、あまりオススメはしません。どうしてもというお客さまのときはひと声かけています。
瀧 さっき「もやし焼きそばをテイクアウトしてビール片手に新幹線に乗るといいんじゃない?」って話をしてたんですよ(笑)。
戸田さん それだったら、シンプルな焼きそばをオススメしますね。
瀧 ナイスアドバイスです。じゃあ、もやし焼きそばが食べたかったら店で食べるほうがいいですね。
戸田さん そうですね。粉物は出来たてで食べるのが絶対においしいです。
瀧 なるほど、肝に銘じます。ありがとうございました。
「粉物は出来たてが絶対においしい」と店主の戸田さん
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■きじ 丸の内店
東京都千代田区丸の内2-7-3東京ビルB1
03-3216-3123
※営業日時、メニュー、価格などは変更になる場合があります
※おいしいもやしソバなどの情報は【moemoyashisoba@gmail.com】まで
■ピエール瀧(ぴえーる・たき)
1967年生まれ、静岡県出身。ミュージシャン、俳優、声優、タレント。
「無駄こそ宝なり」が信条。好物はもやしソバ。
公式Instagram【@pierre_taki】
構成/TAKA-HO

