リモートで差し歯をデザイン? 株式会社シケンが実践する「場所に縛られない」働き方

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2026年04月12日 20:10  TOKYO FM +

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リモートで差し歯をデザイン? 株式会社シケンが実践する「場所に縛られない」働き方
株式会社ジャパンエフエムネットワークが制作する全国JFN系列22局ネットで放送中のラジオ番組「となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ」。意外とあなたの近くにある、地元で活躍するカイシャ。「そこに辿り着くまでの話」や「事業への想い」など、明日へのヒントになる話から、地域のお気に入りスポットまで、地域に密着してお届けする企業応援ビジネスバラエティプログラムです。パーソナリティは小堺翔太が務めます。今回は、エフエム徳島で放送中の番組「Compass」のパーソナリティ・近藤公美がパートナーを担当。

4月11日(土)の放送では、先週に引き続き株式会社シケン 代表取締役の島隆寛(しま・たかひろ)さんをゲストにお招きして、デジタルの力で変わる働き方について話を伺いました。


(左から)パーソナリティの小堺翔太、株式会社シケン 代表取締役 島隆寛さん、アシスタントの近藤公美(エフエム徳島)



◆歯科医療はアナログとデジタル両方の技術が重要

徳島県に本社を構え、全国にネットワークを展開する株式会社シケンは、最新設備と専門技術で歯科医療を支えている歯科技工所です。近年は業界全体でデジタル化が進み、働き方や技工のプロセスにも大きな変化が生まれています。

歯科医院では口腔内スキャナーの導入が進み、患者の口の中を3Dデータとして取得できるようになりました。クラウド上に共有されたデータをもとに、技工士がパソコンで差し歯を設計し、その設計通りに機械が加工をおこなう、そんな新しい技術が現場に浸透しつつあります。島さんはこの変化について、「いわゆる鍛冶屋さん的なところから、パソコンに向かって仕事をしている人の割合が増えてきている」と語り、精度の高さと効率化の進展を実感している様子です。

一方で、従来の技術がすべて置き換わるわけではありません。銀歯などの金属素材は、長年の実績に裏打ちされた安全性から、今も根強い支持があります。「匠の技術も大事にしながら、デジタルの流れにもきっちり乗っていく」と島さんが話すように、アナログとデジタルの両立が求められています。

さらに、どれだけ技術が進化しても、人の手が不可欠な工程は残ります。最終的な研磨や噛み合わせの調整は、歯科医師の手によって調整されます。繊細な口に使用するものだからこそ、最後の品質を決めるのは人の感覚です。デジタル化が進む今もなお、人の技術と判断が歯科医療の質を支えています。

◆技術の“見える化”で進化する育成体制

歯科技工の現場では、技術の進化とともに人材育成のあり方も大きく変わりつつあります。かつては「見て覚えろ」といった職人気質の教育が主流でしたが、シケンでは、より体系的で学びやすい環境づくりに力を入れています。

新入社員には必ず指導役が付き、基礎から段階的に技術を習得できる体制が整えられています。さらに特徴的なのが、技術の“見える化”です。熟練の技工士による手さばきを動画で記録し、タブレットでいつでも確認できる仕組みを導入しています。これにより、拠点の垣根を越えて学ぶことが可能となり、「東京のエース歯科技工士がどんな風にやっているかも見ることができる」という環境が実現しました。島さんは「本当に時代が変わった」と語り、教育の進化を実感しています。

また、働く環境の整備にも注力しています。近年は女性の歯科技工士も増えており、ライフステージに応じた柔軟な働き方が求められています。同社では、出産や育児に合わせた時短勤務やパート勤務への切り替え、さらには子育てが落ち着いた後の正社員復帰といった希望にも応えられる制度を整備しています。こうした取り組みの背景には、「長く安心して働ける環境をつくる」という企業の姿勢があります。

◆徳島県の新たなビジネスチャンスは「ロボット」?

歯科技工の現場では、デジタル化の進展により働き方そのものが大きく変わり始めています。シケンでもその流れを受け、リモートワークが現実的な選択肢となっています。従来、歯科技工所は設備や防火など厳格な基準を満たす必要があり、場所に縛られる仕事でした。しかし現在は、差し歯のデザインといった工程を自宅でおこなうことが可能になり、新たな働き方が広がっています。

実際に、転勤で拠点のない地域へ移った社員が自宅から業務に参加しているほか、コロナ禍をきっかけに営業部門でも「インサイドセールス」を導入。ウェビナーの実施や電話でのアポイント取得を担い、対面営業と連携する体制が整えられました。さらに事務部門でも、感染症対策や災害リスクへの備えとしてリモート勤務を継続。「本社が被災しても業務に支障が出ないように」との考えから、現在も定期的に在宅勤務を取り入れています。

こうした取り組みは、地理的な制約を超えた組織運営にもつながっています。他地域の企業をグループ化した際も、現地にいながら業務に参加できるため、徳島に来なくても仕事を分かち合える体制が実現しました。また、歯科医院とのやり取りもオンライン化が進み、データ共有や遠隔での打ち合わせによって、これまで拠点のなかった地域からの受注も増加しています。

一方で、島さんは地域の未来にも目を向けています。自身が会長を務める徳島ニュービジネス協議会の30周年として、2026年7月18日(土)・19日(日)の2日間にわたり、アスティとくしまでイベントを開催予定です。ロボットとAIをテーマに、「ロボットに阿波おどりを踊らせる」コンペティションや、ロボットと人が共演する演劇ショー、さらには最先端技術に関する講演・セミナーなどが企画されています。

「車とロボットの部品は共通しているところがあると思います。ひょっとしたら、車の次に大きな産業としてロボット産業がなる可能性もありますし、徳島の新たなビジネスチャンスにつながっていけばいいなという思いを込めています」と語ります。デジタル技術の進化は、働き方だけでなく、地域の未来までも変えようとしています。

「となりのカイシャに聞いてみた!supported byオリックスグループ」では、番組公式Instagramもスタートしています。

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音声版「となりのカイシャに聞いてみた!」
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<番組情報>
番組名:となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国22局ネット
パーソナリティ:小堺翔太

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