熊本地震の犠牲者を追悼する明かりを見つめる女性=16日未明、熊本県の西原村運動公園 熊本地震から10年となる16日、災害関連死を含め9人が犠牲となった熊本県西原村の公園で、村主催の追悼行事が開かれた。本震が発生した午前1時25分に合わせてろうそくやLEDライトに明かりがともされ、住民ら約70人が黙とうして犠牲者の冥福を祈った。
ろうそくなどは同村の全壊家屋数に合わせた計512本が並べられた。夫婦で参加した尾崎朱実さん(53)は地震で自宅が半壊し、経営するオートバイ販売店でも在庫の約400台が全て破損。当時は「現実を受け止めきれなかった」と振り返り、「10年経過し、地震の傷痕は薄れているが、少しでも忘れないために参加した」と話した。
車いすを使う鈴川将司さん(52)は自宅が全壊し、約2カ月の避難所生活を余儀なくされた。「トイレに行こうにも車いす用のトイレがなかった」と苦労を語り、「(地震の経験を)風化させず、当時生まれていなかった世代にも伝える義務がある」と力を込めた。