
4月26日(日)の放送テーマは、「知るほど気になる! 学校給食の仕組みとお金の話」。文部科学省 総合教育政策局 健康教育・食育課の樫原哲哉(かしはら・てつや)さんから、日本の学校給食の仕組み、給食費の負担軽減策についてお話を伺いました。
(左から)松井玲奈、樫原哲哉さん、杉浦太陽
◆学校給食の歴史
日本の学校給食のはじまりは、1889年(明治22年)に山形県鶴岡町(現在の鶴岡市)の私立小学校で、生活が苦しい家庭の子どもたちを対象に、無償で昼食を提供したことがきっかけとされています。当時の献立はおにぎりと菜の漬物、塩鮭という素朴なものでした。
この取り組みが、やがて都市部を中心に広がり、1954年には「学校給食法」が制定・公布されます。さらに、2005年には「食育基本法」が施行され、給食が子どもたちの健やかな成長を支えるものとして、教育活動の一環として位置づけられるようになりました。現在では、全国の公立小学校の99.5%で、安全で栄養バランスのとれた給食が提供されています。
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日本の学校給食の特徴として挙げられるのが「生きた教材」としての役割です。教室でクラスメイトと一緒に食事をするなかで、マナーや地域の食文化を学ぶだけでなく、食材を生産する人や運搬に関わる人への感謝の気持ちが育まれます。「食事がどうやって作られ、運ばれ、私たちの食卓に並ぶのか、といった流れも学びます。いわゆる食育ですね」と解説します。
こうした食育を支えるのが、給食の管理や児童生徒への食に関する指導を担う専門職「栄養教諭」です。給食は1日に必要な栄養量の約3分の1を補えるように設計されており、日々の献立作成や栄養管理を担うのも栄養教諭の重要な役割です。また、社会科や家庭科、体育などの授業とも連携しながら、食に関する指導をおこなっています。約7,000人(2025年5月時点)の栄養教諭が全国に配置されています。
◆給食費の仕組みと保護者の負担額
続いて、学校給食の“お金のしくみ”を学んでいきます。学校給食を実施するためには、食材費のほか、人件費や施設の維持費、設備費など、さまざまな費用がかかります。しかし、これらの費用はすべて一括で負担されているわけではなく、例えば、施設や人件費は各学校の設置者(市町村立の小学校であれば、その市町村)が担い、食材費は保護者が負担するなど、分担されています。
2023年度の場合、公立小学校における給食費の全国平均は、児童1人あたり月4,688円です。給食費を納めるのは年間を通して11ヵ月分、1年間の給食の実施回数は平均192回ですので、1食約270円の計算になります。
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◆国の負担軽減策で“給食の質”向上へ
近年の物価上昇から給食費の負担増も懸念されるなか、国は2026年度から「学校給食費の抜本的な負担軽減策」を全国で実施しています。この取り組みでは、2026年4月から児童1人あたり月5,200円を基準額として支援がおこなわれます。樫原さんは「5,200円のうち半分を国が都道府県に交付し、残りの半分を都道府県が負担して市町村に配分します。ちなみに、この基準額は2023年度の学校給食費の全国平均に、それ以降の物価上昇を加味した金額で設定しています」と解説します。たとえば、給食費が平均5,300円の地域では、保護者の実質負担は100円程度に抑えられ、5,200円以下の地域では負担がゼロになるケースも想定されています。
さらに、「重いアレルギーなどにより、やむを得ず給食を食べられない児童が、いつもお弁当を持参する場合も自治体が支援をするのであれば、それも今回の補助の対象に含むことができます」と補足します。
こうした取り組みにより、保護者の経済的負担が軽減されるだけでなく、子どもたちがより質の高い給食に触れる機会が広がることも期待されています。国の抜本的な負担軽減策で自治体を通じて食材費が補助され、結果的に保護者の負担が大幅に少なくなることが期待されます。
最後に、樫原さんは「学校給食は“生きた教材”です。それぞれの学校が、地域の食材や文化を活かしながら、子どもたちの食育につながる工夫をしております。ぜひ、保護者の方や、おじいちゃん、おばあちゃんも『今日の給食どうだった?』と声をかけてみてください。そこから、食べ物のことや地域のことへと話が広がって、きっと楽しい学びの時間になると思います。ご家庭でも学校給食を話題にしてみてください」と話していました。
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(左から)松井玲奈、杉浦太陽
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30〜7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm
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