

私たち夫婦はずっと子どもについて結論を先延ばしにしてきました。まさかこのタイミングで妊娠するなんて……。夫が亡くなったばかりの慌ただしさもあり、産む決意もしっかりできないまま流されるように日々を過ごしていました。


急いでトイレに駆け込んで吐くと、親戚たちがザワついていました。「気の毒に」「そりゃ仕方ないわよ」「ヤスくんが亡くなって間もないものね」そんな声が聞こえてきます。ヒナちゃんと叔母さんが心配して駆け寄ってきました。
妊娠が分かったときは、「嬉しい」よりも「私1人で育てていけるの?」という気持ちの方が大きかったです。ただでさえ子どもを持つことについて、決断を先延ばしにしてきた私。考えがまとまるよりも先に、子どもがお腹に来てくれたのです。
1人で育てるのは不安だけれど、もしかしたらヒナちゃんは心から喜んでくれて、シングルマザー同士で支え合って暮らしていけるかもしれない……。そんな思いも少し頭をよぎっていました。それなのに妊娠を告げると、ヒナちゃんの表情が一変してしまったのです。
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