英国牝馬三冠初戦 英1000ギニーを展望

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2026年04月29日 21:00  netkeiba

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▲合田直弘が海外競馬の「今」を詳しく解説!(c)netkeiba
【合田直弘(海外競馬評論家)=コラム『世界の競馬』】

◆順当な顔ぶれとなった牝馬戦線の勢力図

 先週のG1英2000ギニー(芝8F)に引き続き、今週は、その翌日(5月3日)に同じくニューマーケット競馬場で行われる、英国牝馬三冠初戦G1英1000ギニー(芝8F)の展望をお届けしたい。

 2歳時のトップホースたちに波乱があった牡馬戦線とは異なり、牝馬戦線は、2歳時の上位馬たちが概ね無事に冬を越え、英1000ギニーの前売り上位に名を連ねている。

 オッズ3.0倍〜3.75倍で1番人気に推されているのが、A.オブライエン厩舎のプリサイス(牝3、父スタースパングルドバナー)だ。 オブライエン師とその家族による競馬組織ウイスパービュー・トレーディング社の生産馬で、G1愛ダービー(芝12F)2着、G1ゴールドC(芝19F210y)2着の成績を残したキングフィッシャーの姪にあたるプリサイス。2歳8月にコークのメイドン(芝7F)を制し、デビュー2戦目で初勝利。続くグッドウッド競馬場のG3プレステージフィリーズS(芝7F)を制し重賞初制覇。さらにカラ競馬場のG1モイグレアスタッドS(芝7F)も制しG1制覇。2歳最終戦となったのが、距離が1F延びたG1フィリーズマイル(芝8F)だったが、ここも3.1/4馬身差で勝利。G1連勝を飾って2歳シーズンを終えている。英1000ギニーと同コース・同距離のG1フィリーズマイルを快勝しているのは、大きなポイントだ。極端な道悪にでもならない限り、英1000ギニーの主役はこの馬で間違いなさそうだ。

 オッズ6〜7倍で2番人気に推されているのが、ヴェネチアンサン(牝3、父スターマン)だ。

 LRペピニエール賞(芝2100m)2着など、5つの準重賞で入着したジョハラの3番仔で、タタソールズ10月1歳市場にて24万ギニー(当時のレートで約4996万円)で購買されたヴェネチアンサン。K.バーク厩舎から2歳5月にデビューすると快進撃を見せ、カーライル競馬場のノーヴィス(芝5F)、続くアスコット競馬場のG3アルバニーS(芝6F)を連勝して無敗の重賞制覇。その後も、ニューマーケット競馬場のG2ダッチェスオブケンブリッジS(芝6F)、ドーヴィル競馬場のG1モルニー賞(芝1200m)をいずれも白星で通過し、4連勝でG1制覇を果たした。しかし、初めて7Fの距離に挑んだG1モイグレアスタッドS(芝7F)では、プリサイスの3着に敗れ連勝が止まった。ここも、鍵となるのはさらに1F延びる距離での対応だろう。母系は、少なくとも1マイルまでは行けそうだが、父はG1ジュライC(芝6F)など6Fで5勝した馬で、距離延長を歓迎する血脈ではない。7〜8倍のオッズで3番人気なのが、1番人気のプリサイスと同厩のダイアモンドネックレス(牝3、父セントマークスバシリカ)だ。

 G1愛オークス(芝12F)勝ち馬チキータや、G1マッキノンS(芝2000m)勝ち馬マジックワンドらの半妹にあたり、アルカナ8月1歳市場にてセッション最高値となる170万ユーロ(当時のレートで約2億7991万円)で購買されたダイアモンドネックレス。2歳8月にカラ競馬場のメイドン(芝7F)を制しデビュー勝ち。続くレパーズタウン競馬場のLRインガベルS(芝7F)も白星で通過すると、10月にロンシャン競馬場で行われたG1マルセルブーサック賞(芝1600m)を制し、無敗のG1制覇を果たした。初コースとなるニューマーケット競馬場における起伏にどう対応するかがポイントとなりそうだ。

 オッズ8〜9倍で4番人気に推されているのが、トゥルーラブ(牝3、父ノーネイネヴァー)だ。

 クールモアの生産馬で、G1英オークス(芝12F6y)3着馬アルーリングリーの4番仔となるのがトゥルーラブだ。半姉リリーポンドがG2キルボイエステイトS(芝9F)勝ち馬、全姉トゥルーリーエンチャンティングがG2エアリースタッドS(芝6F)勝ち馬と、活力に富んだファミリーである。A.オブライエン厩舎から2歳5月にデビュー。カラ競馬場のLRファーストフライヤーS(芝5F)2着、ナヴァン競馬場のメイドン(芝6F)2着の後、アスコット競馬場のG2クイーンメアリーS(芝5F)を制し重賞で初勝利。続くカラ競馬場のG2レイルウェイS(芝6F)も連勝。カラ競馬場のG1フェニックスS(芝6F)は2着に敗れたが、ニューマーケット競馬場のG1チェヴァリーパークS(芝6F)を制しG1初制覇。ただし、米国に遠征して参戦したG1BCジュベナイルターフスプリント(芝5F)は、1番人気を裏切り8着に大敗した。同馬は今季に入って既に1戦。4月12日にレパーズタウン競馬場で行われたG3プライオリーベルS(芝7F)を制し、今季初勝利をあげるとともに、初めての距離だった7Fを克服している。

 今週末、日本の競馬ファンの目はケンタッキーダービーに集まりがちだが、ニューマーケット競馬場のクラシックレースにもぜひご注目いただきたい。

(文=合田直弘)

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