写真 若いころほど、自信満々の人は頼りがいがありそうに見えるものですよね。でも「そういった人の言動が本当に正しいかは、冷静に判断してほしい」と話すのは、栗林桃花さん(仮名)。そんな桃花さんが年上の頼れる彼氏を信じて大変な目に遭った話を聞かせてくれました。
◆自信満々の年上彼氏にハマる
当時10代だった桃花さんは、アルバイト先をもうすぐ辞めるというタイミングで、店長としてやってきた和希(仮名・20代)さんと意気投合。スタッフたちと打ち解けるのも早くて話し上手な和希さんは人気者に見え、憧れの存在となりました。
「でも1週間も経たずに私がバイトを辞めるタイミングがきてしまったんです。寂しいと思っていたときに和希が番号を聞いてくれたので連絡先を交換。店を辞めてからたびたび会うようになり、お付き合いへと発展しました」
アルバイト先にやってきたときから和希さんは「俺に任せておけばいい」というタイプで、10代だった桃花さんにとって“頼りになる彼氏”。自分の経験や勘を信じて行動する姿も、惜しみなくデート代を出してくれることも、桃花さんにとって自慢でしかありませんでした。
「はじめての彼氏ということもあったとは思いますが、大人の男性って魅力的だなぁ……って。私が『すごいね』『物知りだね』と褒めたら、さらに深掘りした豆知識を披露してくれるところもやさしくて、どんどんハマっていきました」
◆片道3時間のドライブデートへ
けれど交際が進むにつれ、「過去の経験から言うと〜」「俺の勘は〜」とドヤ顔で言う和希さんの話に「本当かな?」と疑問に思うことが増え、違和感を持ちはじめます。ただ、スマホで調べて「言っていることと違うよ」と突きつけても、上手く丸め込まれていたとか。
「和希の言葉には不思議と説得力があるんです。それに何か反論すると、こちらが納得するまで力を込めて説得してくるので途中で疲れちゃって。そのうち和希からイチャイチャしてきてそのまま話が流れる感じでしたが、とくには気にしていませんでした」
そんな小さな違和感を抱きつつも、大好きだった和希さんからGW中にお泊り旅行に誘われた桃花さんは二つ返事でOK。片道約3時間というはじめての遠出ドライブデートに備え、すぐにスマホで「ドライブデートで気をつけたほうがいいこと」などを検索します。
「連休中は車も多くなるので渋滞しやすいし、高速道路では交通事故での通行止めなどもあると書いてあったので、簡易トイレや予備の飲み物、お菓子などを準備しました。でも和希には『高速道路の初心者すぎる』と笑い飛ばされて、それらはほとんど置いて行くことになったんです」
◆渋滞に巻き込まれた彼氏、まさかのブチ切れ
そしてドライブが始まると、和希さんは高速道路の案内板や、桃花さんがつけたナビの“事故渋滞”や道中の“ここで出よ”という案内をまったく無視。「俺の経験から、こういうのはその場にたどり着いたら解消されているもの」などと言って車を走らせ、結局は渋滞中の最後尾に車をつけることになってしまいます。
「和希は自分が渋滞回避の案内を無視したにもかかわらず『はぁ? 渋滞してるなら、手前の出口で降りるよう誘導しろや!』とブチ切れ。そのままイライラして貧乏ゆすりをはじめ、『トイレ行きたい』と言いはじめたんです」
◆車の中で……嘘でしょ?!
こまめにトイレへ行っていた桃花さんに対して「高速道路にトイレはいっぱいある。そんなこまめに行くなんて高速道路初心者すぎ」と馬鹿にしてトイレに降りなかった和希さん。
貧乏ゆすりはだんだんと激しくなっていき、最終的には、なんとその場で放尿……。
「衝撃でした……。恥ずかしさからか本人は怒鳴り散らすし、おしっこは臭いし、もう散々。旅行後すぐに別れました。しばらくしてバイト先でいっしょだった子とバッタリ会って、『口ばかりで仕事ができない和希さんにスタッフが困って、上へ相談したの。結果的に、和希さんは店を異動になったんだよ』と聞かされました」
桃花さんは自身の経験から「馬鹿にされながらもこまめにトイレへ行っておいてよかったです。渋滞にハマると長い時間動けなくなることもあるので、連休のドライブには、やっぱり簡易トイレや予備の飲食物は持っておいたほうがいいと思います。ほんとトラウマです」と話してくれました。
―シリーズ「男と女の『ゆるせない話』」―
<取材・文/山内良子>
【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。