【DeNA】ダヤン・ビシエドが涙の引退…!「ビシエドさんのために勝利を」愛された“エル・タンケ”のもとに渡ったウイニングボール

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2026年05月24日 19:20  ベースボールキング

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DeNAのダヤン・ビシエド(写真:萩原孝弘)
☆突然の引退



 ダヤン・ビシエドが突然の引退を決意した。



 中日に入団し、18年には首位打者と最多安打のタイトルを奪取。安定した打撃だけでなく、ファーストとしての守備も卓越しており、20年と21年と連続してゴールデングラブ賞も受賞するなど、攻守に渡りチームに貢献したダヤン・ビシエド。しかし立浪和義監督就任後は出場機会が減少し24年に契約を解除された。



 そんなビシエドに白羽の矢を立てたのがDeNAだった。昨年シーズン途中に加入し、クライマックスシリーズ進出に貢献。迎えた2026年シーズン。さらなる活躍が期待される中での、あまりにも突然の幕引きだった。



 最後の打席は豪快な空振り三振。「もう本当に最後。とにかく打席には立たせてあげたかった」。試合後、相川亮二監督はそう愛おしそうに振り返った。「ビシエド最後の試合だから、キャプテン中心に盛り上げながら、彼のためにも」。指揮官が用意した最高の花道に、チームの誰もが特別な思いを宿してグラウンドに立っていた。



 この日先発した石田裕太郎もその人柄に惚れたひとり。「毎回声かけてくださいましたし、試合出てる時とかは俺が打ってやるっていつも言ってくれたので心強かったです」。プロ3年目の若者は、何気ない気遣いに感謝する。その想いを胸に、この日の入場時にはビシエドの登場曲に乗ってマウンドに立った。



 そして掴んだ大きな白星。ウイニングボールはビシエドの手に渡った。「今日はビシエドさんのために勝利を挙げるぞと、試合前ミーティングでも言っていたので、ボールを渡せて良かったです」。裕太郎スマイルは、より一層輝いていた。



 チームメイトに胴上げされ、横浜スタジアムのファンにも感謝してグラウンドをあとにしたビシエド。「日本でプレーできたことは、自分の野球人生にとって素晴らしいものとなりました。レベルが高いリーグでこれだけ長くプレーできたことに、とても満足しています」とその言葉にはやりきった感があった。



 また「ベイスターズファンの皆さんがいつも大きな声援を送ってくれたことに感謝していますし、チームの皆さんにも再び日本に戻ってくる機会を与えてくださったことを感謝しています。そして、ドラゴンズの関係者にも感謝を伝えたいです。ドラゴンズで過ごした時間は、自分の野球人生において本当に素晴らしいものとなりました。いつも私のことを信頼してサポートしてくれたので、自分にとっても自分の家族にとっても、特別なものとなりました。皆さんのサポートがあったおかげで、ここまで日本でプレーを続けることができました」と古巣にも気遣いを忘れないところにも、好漢と呼ばれる理由があった。



 「最後に、日本で私に携わってくれた全ての皆さんに心から感謝を伝えたいです。残念ながらこのような形で日本でのプレーを終えることになりましたが、本当に素晴らしい時間を過ごすことができ、嬉しく思います」。礼に始まり礼に終わる。キューバ出身のビシエドの心には、侍の魂が宿っていた。



  
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘

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