
長女に対する暴行の疑いで逮捕され、その後、釈放された読売巨人軍の阿部慎之助監督が辞任を発表。会見では娘からのコメントも代読されました。
長女が相談した「児童相談所」はどのような場所なのか、改めて考えます。
【写真を見る】“巨人一筋”の人生 辞任した監督「阿部慎之助」とは?
巨人監督を辞任した「阿部慎之助」とは?井上貴博キャスター:
5月26日に辞任を発表した巨人・阿部慎之助監督は、2001年に巨人に入団すると、1年目から正捕手を務めました。
その後、
●ベストナイン 9回
●ゴールデン・グラブ賞 4回
●2017年 プロ野球史上49人目となる通算2000本安打を達成、など
輝かしい成績を収めています。
日本代表にも選出され、シドニー五輪、北京五輪やWBC(2009年と2013年)に出場。
2019年に現役を引退。巨人一筋の中で、2024年に巨人1軍監督に就任しました。
まさに“巨人の顔”といって差し支えない人物かと思います。
井上キャスター:
5月25日に飛び込んできたのは、突然の阿部監督逮捕のニュースでした。
事件の経緯は25日、阿部監督は都内の自宅で「姉妹がケンカをしていて『静かにしろ』と言ったら娘が言い返してカッとなった」と話しています。
長女(18)の胸ぐらをつかみ、押し倒すなどの暴行の疑いです。
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長女はチャットGPTに質問したところ、「児童相談所に通報」と出てきたそうです。
午後7時過ぎに児童相談所から110番通報がありました。
児童相談所が事案(話)を聞いて、警察に即通報した対応は、迅速だったと思います。
午後8時前、阿部監督を現行犯逮捕。その後、釈放されています。
現行犯逮捕に至った背景には、通報を受けて臨場した警察官が、事態の緊急性や暴行の事実をその場で確認し、法律の手続きに則って判断した結果と考えられます。
長女のコメントが会見の中でも発表されました。
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【長女(18)のコメント】※5月26日の会見より
「殴る蹴るなどといった事実はございません」
「父との大がかりなケンカは初めてのことであり、どのようにすれば分からないといったかたちを児童相談所の職員に相談させていただいたが、私自身の意向が聞かれることなく、警察に通報されるというかたちに」
長女の心情を思うと、「そこまで大ごとになると思っていなかった」という後悔や自責の念があるのかもしれません。自分を責めてほしくはないですし、むしろ勇気ある行動だったと思います。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
私も企業の社長として、不祥事が起きるとその社員の処分を決めないといけない立場にあります。そういう時に2つの大きなプレッシャーの狭間に入ります。
1つは「早く決めないといけない」、もう1つは「情報をできるだけ収集して、その人に対してフェアな判断を下さないといけない」というプレッシャーです。
今回のニュースを最初に見たとき、情報が独り歩きするようなところがありました。人間の心理として、結論付けてしまうところがありますので、「常習的にやっていたんだろう」などという勝手な想像が働いてしまいます。
しかし、後々から色々な情報が出てくると、「長女は怪我をしていない」「逮捕はされたものの警察は釈放している」「家に帰っているということは常習的ではなかった」など、そこでまたさらに色々な想像が働いていきます。
そういう意味からすると、今回辞任にまで至ったのは判断が早すぎたかなと、個人的には思うところではあります。
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井上キャスター:
今回、長女(18)が相談したのが「児童相談所」です。
「児童相談所」とは、児童福祉法に基づいて設置される行政機関のことを指します。
4月1日時点で全国に243か所あり、子どもに関する相談などに、児童福祉司、保健師など専門スタッフが対応してくれます。
虐待の通告を受けた場合は、「原則として48時間以内に子どもの安全確認をすること」が取り決められています。
必要に応じて警察に援助を要請することもあります。
逆に言うと、警察にあった事案を児童相談所で対応してもらうなど、棲み分けがされています。
児童相談所の対象は「原則18歳未満」であり、18歳以上は対象外となっています。
そのため、児童相談所に19年勤務していた山脇由貴子氏は、「相談を受ける事ができないため、警察に連絡した可能性もある」と、今回の件について分析していました。
虐待で子どもが亡くなる事案が増え、児童相談所が責められることもあります。今回、児童相談所が可及的速やかに警察に連絡をしたのは、あるべき対応だったのかなという気はします。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
グローバル的に見ても、子どもを守る意識が社会的に高くなっている上で、緊急性がある場合は警察がきちんと介入しないといけないことはあると思います。そういう意味では正しい判断だったのかもしれません。
出水麻衣キャスター:
「逮捕」と聞くとドキッとしますが、こういう時に当事者同士を引き離すことは非常に正しい判断だと思います。今回の件ではある種、捜査の一環で引き離したことは正しいプロセスだったと思います。
しかしその後、色々な情報が出てくると、皆さんの心に様々な複雑な思いが込み上げてくるということになりましたね。
井上キャスター:
海外の事例と比較すると、「日本は虐待に甘いのではないか」という声を聞くこともありますが…
ハロルド・ジョージ・メイさん:
刑事罰と民事罰の2つがあり、心の訴えかけなど色々ありますので、どちらで訴えられる可能性が高いのかを心配することが海外では多いです。
一方で、日本の場合はどちらかというと主に刑事罰に重きが置かれる傾向があります。その後の裁判を重視するかどうかが、海外との大きな差だと思います。
井上キャスター:
「子どもを守る相談窓口」がいくつか設けられており、匿名で連絡することが可能です。
【児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」】
●24時間対応で、通話料無料
●児童相談所につながり、専門スタッフが対応
【24時間子供SOSダイヤル「0120-0-78310(なやみ言おう)」】
●24時間対応で、通話料無料
●原則、電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関に接続
気軽に相談するスタンスで構いませんので、何かあれば頼ってみてください。
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<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック顧問・アース製薬の社外取締役など
