【舞洲Heroes】オリックス・育成ドラ4・渡邉一生、左肘手術の宮城から受け継いだWBC用グラブで支配下を目指す

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2026年05月28日 06:40  ベースボールキング

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宮城大弥から受け継いだWBC用のグラブで支配下を目指すオリックスの渡邉一生(写真=北野正樹)
 オリックスの育成ドラフト4位の新人、渡邉一生投手が5月26日の練習試合で初めて実戦のマウンドに立ち、支配下に向けてスタートを切った。肩痛で出遅れた渡邉を奮い立たせたのは、理想の投手として目標としてきたチームの先輩、宮城大弥投手から贈られたグラブだった。



 「それまで調子が上がりきらなかったのですが、宮城さんにいただいたグラブを使ってから一気に上がりました。今日、好投することができたのも、そのおかげだと思います」。初の実戦登板を終えた渡邉が声を弾ませた。



 渡邉は日本航空高、仙台大から入団した左腕。プロ入り後は肩を痛めたため、実戦デビューが遅れていた。グラブをもらったのは約2週間前。大阪・舞洲の球団施設で練習を終えてロッカーに戻ると、椅子の上に「Miyagi 18」と刺繍されたグラブが置いてあった。「宮城さん、置き忘れていますよ」と届けた渡邉に、宮城は「俺、当分、使わないから。グラブとか育成だと少ないでしょ」。さらに「これも使って」と、真新しいグラブもくれた。



 多額の契約金がありスポーツ用品メーカーからの用具提供機会も多いドラフト指名選手に比べ、自腹で購入しなければいけない育成選手は経済的な負担が大きい。左ひじを痛め戦列を離脱し、米国での手術を進めていた宮城にとって、育成で唯一の左腕の渡邉に愛用のグラブを託して活かしてもらおうと思ったのだろう。



 グラブは、宮城がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)用として今年2月に作り、実際にWBCで使用したものだという。「いただいたことだけでもありがたいのに、そんな貴重なものを。野球を頑張るきっかけになります」と今も感激の面持ちで語る渡邉。



 宮城のグラブには、初心に帰る効果もあった。プロ入りしてから小指部分に小指と薬指の2本を入れるグラブにしたが、宮城からもらったのはノーマルタイプ。「小指2本だと(グラブの)開きが強くなってしまって。大学の時は小指2本じゃなかったので、(戻す)いいきっかけになりました」



 “デビュー戦”となった社会人の日本生命戦(杉本商事Bs)では、最速148kmのストレートを中心にカーブ、スプリットを織り交ぜ、2回の1イニングを被安打0、与四球1、無失点。大学時代からのセールスポイントは「150kmを投げる変化球投手」だという。ゆったりとしたフォームから相手打者が速いと感じるストレートを投げ込み、得意のチェンジアップとの緩急で打ち取る“速球派の技巧派”。「軽く投げていても、強い球がいくのが理想です」と渡邉。



 「支配下になって宮城さん、大学の先輩の宇田川(優希投手)さんの3人で試合をつなげたいですね」。目標の舞台への挑戦は始まったばかりだ。







取材・文=北野正樹

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