
NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が公開した1枚の銀河画像が、Instagramで大きな注目を集めています。2026年5月12日に投稿された映像は、記事執筆時点で5万4000回以上閲覧され、3700件を超えるいいねを記録しています。
公開されたのは、宇宙の中でもひときわ美しい姿で知られる「子持ち銀河」(M51)です。まるで渦を巻く巨大なアート作品のようなその姿に、海外では「信じられないほど美しい」「宇宙のスケールを実感する」といった声が相次いでいます。
今回公開されたのは、りょうけん座の方向にある渦巻銀河・メシエ51(M51)の最新観測画像です。
この銀河が「子持ち銀河」と呼ばれる理由は、そのユニークな見た目にあります。大きな主銀河の渦巻腕の先に、小さな伴銀河がぴたりと寄り添うように位置しており、その姿がまるで親が子どもを連れているように見えることから、この愛称で親しまれてきました。
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地球からはおよそ2300万〜3100万光年離れているとされる、比較的“近く”にある銀河のひとつで、それでも私たちが今見ている光は、数千万年前に放たれたものです。気が遠くなるような時間を超えて届いた光が、鮮明な姿で私たちの前に現れています。
銀河全体の直径は約7万6900光年。巨大な渦巻構造は、伴銀河との重力的な相互作用によって形作られたと考えられています。互いの引力がガスや塵を引っ張り合うことで、印象的な渦が生まれたのです。
今回の画像を撮影したのは、JWSTに搭載された近赤外線観測装置のNIRCamです。
赤外線観測の最大の強みは、通常の可視光では塵に隠れてしまう領域の奥まで見通せること。これによって、これまで見えなかった銀河内部の構造が驚くほど鮮明に浮かび上がりました。
画像には、赤やオレンジに輝く細かなガスと塵の筋、青く光る泡状の構造、そしてその隙間から姿を見せる無数の若い星々が写し出されています。これらは、まさに新しい星が生まれている"星のゆりかご"です。巨大なガス雲が重力で収縮し、高温・高密度になって核融合を始めることで星が誕生します。
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JWSTの観測によって、こうした星団がどのように誕生し、周囲のガスを押しのけながら成長していくのか、その過程がより詳しく分かってきました。
この観測結果は、2026年5月6日付で科学誌『Nature Astronomy』に掲載された国際研究チームの論文でも報告されています。
研究では、JWSTとハッブル宇宙望遠鏡のデータを組み合わせ、M51を含む4つの近傍銀河に存在する約9000個の若い星団を分析しました。
その結果、質量の大きい星団ほど、誕生したガス雲をより短期間で吹き払い、わずか500万年ほどで姿を現すことが判明。一方、小規模な星団は、700万〜800万年ほどかけてゆっくり周囲のガスから抜け出していくことが分かりました。
これは銀河がどのように進化するのか、さらに宇宙初期に何が起きていたのかを解き明かすうえで重要な手がかりになると期待されています。この1枚はただ美しいだけではなく、宇宙が星を生み出し、銀河を育てていく壮大な営みも示してくれています。
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動画が投稿されたInstagramアカウント@esawebbには、「なんだかヨーロッパ大陸みたいな形」「こんなにたくさんの銀河…まさに宇宙は永遠だ」「宇宙の広さを改めて実感」「芸術作品」「美しすぎる」「宇宙は果てしなき旅だね」といった感嘆の声が寄せられています。
何千万年もかけて届いた光が、いま私たちに届けられていると思うと、不思議な気持ちになりますね。子持ち銀河の鮮やかな姿は、宇宙がどれほど広く、まだ知らない景色に満ちているのかを改めて教えてくれるようです。
Esawebb.org「Webb looks into the cradles of star clusters, finds massive clusters emerge faster」
Live Science「Webb and Hubble sink deep into the dazzling Whirlpool Galaxy — Space photo of the week」
Space.com「The Whirlpool Galaxy comes alive | Space photo of the day for May 13, 2026」
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