私がイタリア代表に注目する理由【山本萩子の6−4−3を待ちわびて】第223回

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2026年06月19日 17:10  週プレNEWS

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プロ野球選手の体重について語った山本キャスター


野球のイタリア代表について語った山本キャスター

これは実話です。

この連載の担当者さんの、お知り合いのカメラマンさんの話です。彼は29歳で、写真を学ぶためにイタリアに留学しました。若き日本人カメラマンは、ある日、公園で草野球をしている集団を見つけます。中学まで野球をやっていた彼は、久しぶりの光景にワクワクし、思わず声をかけてしまいます。なぜなら、イタリアはサッカー王国で、まさか野球を目にするとは思わなかったからです。

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イタリア語は不得手でしたが、気づけば現地のイタリア人と野球をする仲になっていました。彼は小柄ながら足が早く、器用な職人タイプだったため、あっという間にチームに溶け込んでリーグ戦にも出場するようになりました。

ある時、書類にサインを求められます。その時に、自分がイタリアのプロ野球選手として契約したことに気づいたのです。

現在、日本で活躍するそのカメラマンの名は、八木虎造さん。イタリアのプロ野球リーグ、セリエAの選手として数年間プレーしました。

まるで漫画のようなこの話を聞くと、当時のイタリア野球のレベルが想像できます。中学までしか野球をやっていなかった日本人が、いきなりプロになれる。まだ発展途上だったことがわかりますね。

イタリアといえば、やはりサッカーなのでしょう。青いユニフォームで知られるサッカー代表は、W杯で4度優勝という輝かしい歴史がありますが、近年は低迷が続き、今回のW杯も出場を逃しています。国民的スポーツの人気が衰えたわけではないけど、「サッカー以外のスポーツ」にも目が向くようになったことは間違いないでしょう。


WBC期間中も、「イタリアといえばエスプレッソだよね」と言いながら現地でよく飲んでいました。

2026年のWBCで、野球のイタリア代表はベスト8入りを果たしました。代表メンバーはアメリカ生まれ・アメリカ育ちの選手がほとんどでしたが、彼らは自分たちのルーツに誇りを持ち、立派な成績を残しました。

その代表メンバーのひとり、エンゼルスに所属するサム・アルデゲリ投手は、MLBの歴史に新しい1ページを記しました。

2024年にメジャーリーグに昇格した彼は、イタリア生まれ・イタリア育ち。イタリア国内のリーグを経てメジャーリーグに到達した史上初の選手になったのです。2024年には、イタリア出身の投手として75年ぶりのMLB勝利も記録しています。

これまでのイタリア代表は「イタリア系アメリカ人」が支えていました。メジャーリーガーも多く、野茂英雄さんのドジャース時代の女房役だったマイク・ピアッツァさんがよく知られていますね。そんな中で、イタリア生まれ・イタリア育ちのアルデゲリ投手がメジャーまで辿り着いたことは、イタリア野球界にとって大きな意味があると思います。

MLBは近年、ロンドンでも公式戦を行なうなど、欧州市場の開拓に力を入れています。WBCに出場したチェコでも野球人気は上昇中ですし、野球の競技人口の増加が期待されています。

その象徴として、イタリア野球の時代が到来する日が来るかもしれませんね。中南米、カリブ海の国々に続いて、野球界の勢力図を塗り替えるかも?

それでは、また来週。

構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作

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