ハイドレーションタイムに言及したトゥヘル監督[写真]=Getty Images イングランド代表を指揮するトーマス・トゥヘル監督が、FIFAワールドカップ2026で導入されているハイドレーションタイムについて言及した。イギリスメディア『BBC』が伝えた。
今大会はグループLに入っているイングランド。初戦ではクロアチア代表相手に4ー2で快勝を収めており、日本時間24日(水)の第2戦ではガーナ代表と対戦する。
史上最多の48カ国が参加する今大会は、過去の大会から様々な部分での変更が行われ、その中で大きく試合に影響を与えるとされるのがハイドレーションタイムだ。
前後半にそれぞれ1回、20〜25分のところで3分間取られるハイドレーションタイム。いわゆる飲水タイムだが、3分間という時間では戦術の指示を出すことも許可されている状況だ。
これまでは、1分間とされ、基本的には細かい指示を出すことは認められていなかった中、今大会では試合中継でコマーシャルを流すためともされており、全ての試合で導入。試合が20分ごとの4つに分断されるという批判的な意見も多い。
クロアチアとの試合では、スタンドに集まったサポーターからはブーイングが鳴り響くことに。日本代表もオランダ代表選を戦ったダラス・スタジアムで行われており、空調が効いているために不要だとされていた。
トゥヘル監督はガーナ代表選を前にした記者会見でハイドレーションタイムについて言及。試合への影響へ懸念を示した。
「私が思っていた以上に、サッカーの試合の流れを寸断し、そのアイデンティティを変えてしまっていると感じる。これまでにも、本当に気温が高く、必要な時に飲水タイムを経験したことはあった。しかし、当時はもっと短かった」
「当時は時間も短かったし、対象となるのも一部の試合だけだった。だがここでは、公平性を期すために、全てのチームの全ての試合で実施されている」
「これでは、試合がまるで『4クォーター制』のように分断されてしまう。それは私が考えていた以上に、サッカーという試合が持つ特性を変えてしまっていると思う」
45分ハーフから、20分のクォーターに変わってしまうことは、サッカーの本質を変えるというトゥヘル監督。これはウルグアイ代表のマルセロ・ビエルサ監督も指摘しており、反対意見は少なくない。
トゥヘル監督は「もちろん監督として、影響力を使い、チームをまとめられることは良いことだ」と、試合途中に指示を出せることは歓迎しているものの、「全体的に見て、前半と後半で一気に試合が進む方が、勢いが生まれるので、個人的には好きだ」と、これまで通りの方が好ましいとコメント。「勢いをつけるのが難しく、中断があると勢いを維持することが難しい。中断がなければ、選手同士、チーム同士のフィールド上での純粋な戦いとなる。戦いはより長い時間をかけて、ドラマのように展開していく。それこそが、この美しいスポーツが持つ魅力を、より一層際立たせるものだろう」と、45分ハーフの方がサッカーの良さがより出せると主張した。