「家電を買うなら『型落ち』を狙うとお得」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。ただ、型落ちになるタイミングは製品によって異なる上、近年は値下がりしない制度を採用した製品も増えています。この記事では、型落ち家電を最もお得に買えるタイミングと、購入前に押さえておきたい注意点について解説していきます。※画像:PIXTA近年、家電製品の技術的な進化が頭打ちになりつつあります。そんなときにおトクに購入できるのが型落ち家電です。とはいえ、型落ち家電はいつでも買えるわけではありません。製品ジャンルやグレードによって狙える時期が異なります。メーカーのモデルチェンジには一定のサイクルがあり、それに合わせて型落ち品を狙うべき月がある程度決まっているのです。
この記事では、主要な家電を最もお得に買えるタイミングや、その他購入前に押さえておきたい注意点について解説していきます。
家電の価格が下がる仕組みとは?
家電メーカーは多くの製品で年に1、2回モデルチェンジを行います。新製品が発表されると、それまで店頭に並んでいたモデルは「型落ち」となり、販売店は在庫を入れ替える必要に迫られます。
このとき、販売店がよく行うのが「値下げ」です。新モデルの発売が近い時期や発売直後は、各社で旧モデルの在庫処分セールが同時に行われることがよくあります。大幅に値下げされてから購入するのが最も理想的ですが、人気の型落ちモデルだと値下げ幅が小さいまますぐに売り切れてしまうというケースも珍しくありません。そのため、型落ちモデルを狙うときは、価格の動きだけでなく在庫状況も合わせて確認することが大切です。
家電別「狙い目の月」は?
家電が型落ちになるタイミングは実際にいつなのか気になりますよね。ここからは「エアコン」「冷蔵庫」「洗濯機」「テレビ」「季節家電」の5つの型落ち時期を紹介します。
エアコン
エアコンの新製品は上位モデルが10〜11月、標準・中級モデルが2〜3月に発売されるのが一般的です。そのため上位モデルの型落ちを狙うなら9月、標準モデルなら12〜1月が値下がりのタイミングになります。ただし、エアコンは夏商戦で一気に売り切ることが多く、9月だと商品が残っていないことも。多くのラインアップの中から選びたい場合は、値下がりがある程度進みつつ、大型商戦前のGWごろがおすすめです。
冷蔵庫
冷蔵庫の新製品は秋(9〜11月)と春(3〜4月)の年2回投入される傾向があります。夏場は需要が高まる時期でもあるため、秋の新製品発表前にあたる8月下旬〜9月にかけてが型落ち品の底値になりやすい時期です。また、ボーナス商戦や故障率がアップする夏前の購入もおすすめです。
洗濯機
洗濯機は縦型とドラム式で発売サイクルが異なります。縦型は6〜7月に新製品が出やすく、型落ち品の値下がりは4〜5月が中心です。一方ドラム式は10〜11月に新製品が出るため、型落ち品は8〜9月が狙い目になります。購入を検討しているタイプによって時期がずれる点に注意が必要です。また、新生活前の2〜3月とボーナス時期も商戦期になりますので、型落ち品があればお得に購入できます。
テレビ
テレビの新製品は春(3〜5月)と秋(9〜11月)の2回に分かれて発表されることが多く、その1〜2カ月前にあたる1〜3月、7〜9月が型落ち品の値下がりタイミングです。液晶やOLED(有機EL)パネルの世代交代があると型落ちの値下がり幅が大きくなる傾向もあります。また、五輪やワールドカップの年は増産することが多いので、翌年は型落ち品が増えるケースもあります。
季節家電
扇風機やヒーターなど季節性の強い製品は、シーズンオフに大きく値下がりします。扇風機なら秋から冬、ヒーターなら春から初夏が型落ち品の狙い時です。ただし、他家電に比べて生産台数が少ないことも多いので、人気モデルを型落ちで狙うのはかなり厳しいかもしれません。
※発売時期はメーカーやグレードによって前後するため、購入予定の製品については各社の公式Webサイトで最新の発売スケジュールを確認しましょう。現行品の発売日から、新製品のおおよその発売時期は予想できます。
型落ち品の注意点3つ
お得な型落ち品ですが、購入を検討するにあたって気を付けるべき点もあります。
1. 性能の違い
型落ち品と最新モデルの差は製品ごとに異なります。モデルチェンジには、デザインや細かな機能が変わる「マイナーチェンジ」と、センサーやモーターなど主要な部分が大きく変わる「フルモデルチェンジ」があります。自分にとって型落ち品で十分かどうかは、メーカーの公式Webサイトで新機能やスペック(性能一覧表)をしっかり比較して判断しましょう。
2. 人気モデルは売り切れリスクが高い
型落ち品はすでに生産が終了している製品です。人気モデルや特定の色は在庫が早くなくなるため、いざ買おうとした時には希望モデルが手に入らない場合もあります。狙っているモデルがある場合は、価格だけでなく在庫状況もこまめにチェックしておきましょう。
3. 指定価格制度の対象製品は型落ちしても値下がりしない
近年、パナソニックや日立をはじめとする大手メーカーは「指定価格制度」を導入しています。この制度は、メーカーが販売価格を指定して販売店側の値引きを認めない代わりに、売れ残った在庫の返品リスクを負う仕組みです。主にナノケアシリーズのドライヤーやドラム式洗濯乾燥機など、各社のフラッグシップ(最上位)モデルが対象となっています。
この制度の対象製品は、型落ち品になっても値下がりしません。購入前にほしい製品が指定価格制度の対象かどうかを確かめておくと、無駄な値下がり待ちをしなくて済みます。
賢く型落ち家電を狙う4つのコツ
ここからは、型落ち品をお得に賢く購入するために知っておくべき4つのコツについて紹介します。
価格の動きを定点観測する
価格比較サイトでは、商品の価格変動をグラフで確認できます。気になるモデルがある場合は、数週間ごとに価格をチェックして、値下がりのサインを逃さないようにしましょう。
家電量販店の決算期セールと重ねる
家電量販店は3月と9月に決算期を迎え、在庫処分セールを実施することが多いです。モデルチェンジの時期と決算期が重なるカテゴリなら、さらに大きな値引きが期待できる場合があります。
ボーナス商戦の時期も視野に入れる
夏(6〜7月)と冬(12月)のボーナス商戦では、新製品や型落ち品を問わず、家電量販店が価格競争を強めます。モデルチェンジの時期ではない商品でも、ボーナス商戦の時期には型落ち品が追加で値引きされるケースがあります。
事前に指定価格制度の対象かを調べる
購入予定の製品が指定価格制度の対象かどうかは、メーカー公式Webサイトや販売店で確認できます。もし対象製品であれば、大きな値下がりはあまり期待できません。その場合は、別のモデルを探すか、機能面で納得した上で購入を検討するのも1つの方法です。
最適な時期を狙ってお得に購入を
型落ち家電の値下がり月は、エアコンなら9月、冷蔵庫は8月下旬〜9月、洗濯機は縦型かドラム式かで異なり、それぞれ4〜5月または8〜9月、テレビは1〜3月と7〜9月が目安です。決算期やボーナス商戦と重なるとさらに安く購入できる可能性もあります。時期とあわせて在庫状況なども確認しながら、自分が納得のいくタイミングでお得に購入しましょう。
文:コヤマ タカヒロ(デジタル・白物家電ライター)
家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなどさまざまな媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。All About デジタル・白物家電ガイド。
(文:コヤマ タカヒロ(デジタル・白物家電ライター))