
クラウド会計システム「freee」の開発などを手掛けるフリーは、2月に発表したAI戦略の実現に向けた新たな取り組みとして「freee AIアシスタント」と「freee カスタムオーダー」の提供を6月に開始した。「AIから最も使いやすいSaaS」として、AI業界におけるリーディングカンパニーの地位確立を目指す。
●AI戦略を次のフェーズへ 経理、人事労務、販売、契約を代行
フリーはAI戦略を発表して以降、外部のAI(生成AIモデル)と自社のシステムを安全につなぐための共通規格「freee-mcp」のプログラムを無償で一般公開した。これにより、会計や人事労務、請求書、電子契約などバックオフィスの7領域において、AIがデータをスムーズに読み込める環境を拡大してきた。現在、外部連携のための接続口(Public API)は382件に達しており、AIがfreeeのデータを活用して実務を代行するための基盤を急速に整えている。
freeeの有料課金ユーザー数は3月末時点で71万を超え、記帳から決算申告、経営支援までを一貫して提供する強みを持つ。
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今回のfreee AIアシスタントでは「AIの仕組みの理解や操作が難しい」「自社の特殊な現場のルールには対応できないのではないか」といった企業の課題に対応した。経理、人事労務、販売、契約などバックオフィス業務をAIが代行する。
●自社の業務に合わせたAIエージェントを約10分で作成
freeeの各製品とデータを連携しており、AIに関する専門知識がなくても自然言語でAIへ指示できるようにした。売り上げレポートの作成や経費申請のチェック、工数登録などのテンプレートも多く用意し、バックオフィスの担当者や責任者は、自社の業務に合わせたAIエージェントを約10分で作成できるという。分析やアドバイスに加え、月次決算や給与計算など実務まで自律的に実行できる点も特徴だ。
freee カスタムオーダーは、企業や業界特有のニーズに合わせてAIエージェントやAIアプリを開発・提供するソリューションだ。統合型経営プラットフォームであるfreeeを中核データベースとして活用。これまでのパッケージ機能では対応しきれなかった業界特有の商習慣や、自社独自の複雑なオペレーションの自動化などをMCP(データ連携規格)やPublic APIを活用してAI化する。
事例としては、介護保険請求にかかる経理業務で、国からの決定通知書が届いた後に必要だった目視確認作業を、介護請求アプリの開発・提供によって削減した。
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今回の新サービスに合わせ、AI活用による業務変革を推進する「AXパートナー」の募集も開始した。AIソリューションを開発する企業や会計事務所、コンサルタントなどとの連携を広げ、オープンなAIエコシステムの構築を進める。
(小松恋、アイティメディア今野大一)
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