
どうせ元妻が邪魔したに決まっている。可愛い娘は、大事な父親が心配でたまらないはずだ。なんなら実家で一緒に暮らしたっていい……。娘のスマホに連絡したら、元妻が出た。元妻がいくら阻止したって、娘と父親の絆が切れることはない。
娘は「行けなくてごめん」と謝ってきた。優しい娘が、俺のことをどうでもいいと思うわけがない。どうせ元妻が娘を来させなかったんだろう。でも病院までは、ずいぶん遠いような口ぶりだ。え……娘は今、どこにいるんだ?

俺は自由な生活をするために妻子を捨てた。俺のことを邪魔するから、捨ててやったのだ。でも悪いのは元妻であって娘ではない。倒れる瞬間に娘の幼い姿を思い出し、たまらなく会いたくなった。
きっと娘はあのころみたいに、可愛い笑顔でパパ、パパ、と言ってくれるだろう……! それなのに娘からはきっぱり、俺がいない生活が「最高」なのだと言われた。
娘は「父親とは思っていない」「さようなら」と冷たく電話を切ってしまった。まさか娘に捨てられるなんて……! 俺はまだその事実を受け止めきれずにいる。
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