【関屋記念予想】AI予想が示した意外な本命 “人気以上に買える”と判断した理由

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2026年07月22日 20:30  netkeiba

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ファーヴェント(撮影:下野雄規)
【文・構成:伊吹雅也(競馬評論家)=コラム『究極のAI予想!』】

netkeibaにある膨大な競走成績を人工知能によって機械学習するAiエスケープを開発したAIマスター・Mと、レースデータの分析を専門とする競馬評論家・伊吹雅也による今週末のメインレース展望。コンピュータの“脳”が導き出した注目馬の期待度を、人間の“脳”がさまざまな角度からチェックする。
(文・構成=伊吹雅也)

◆ハンデキャップ競走となったが昨年もやや堅めの決着

AIマスターM(以下、M) 先週は小倉記念が行われ、単勝オッズ33.1倍(10番人気)のゼンダンハヤブサが優勝を果たしました。

伊吹 お見事と言うほかありませんね。最内枠から好スタートを決めて飛び出し、行きたい馬を先に行かせる形で中団のポジションを確保。逃げたトータルクラリティ(7着)が1000m通過59秒1のペースを作る中、先行勢のすぐ後ろで向正面を通過しています。そのまま内ラチ沿いを通って前の各馬を捕らえにかかり、ゴール前の直線入り口ではトータルクラリティとレーゼドラマ(3着)のすぐ後ろまで進出。残り200m地点のあたりで一旦はレーゼドラマが抜け出しかけたものの、これを決勝線の手前でかわし、最後の最後に伸びてきたジョバンニ(2着)の追撃も振り切りました。改めて振り返ってみると本当に完璧なレース運びで、鞍上の酒井学騎手にとっても気持ちの良い勝利だったのではないでしょうか。

M ゼンダンハヤブサは格上挑戦、かつオープンクラス初挑戦の身で重賞初制覇。4走前の天神橋特別を勝って3勝クラスに昇級したものの、その後は3戦連続で5着に敗れていた馬です。

伊吹 父のスマートオーディンは2010年のNHKマイルCを勝ったダノンシャンティの代表産駒で、自身も現役時代にJRAの重賞を4勝。ゼンダンハヤブサを含む現4歳世代が初年度産駒となります。なお、この世代は5頭がJRA所属馬としてデビューし、ルクスレゼルヴァも2歳時に2勝をマーク。他の3頭が勝ち上がりを果たせなかったとはいえ、種付頭数を考えれば上々の滑り出しですから、種牡馬としてかなりのポテンシャルを秘めているのかもしれません。ゼンダンハヤブサ自身も2000m以上のレースに出走したのは今回が初めてで、このカテゴリにおいてはまだ底を見せていない存在。超人気薄、かつ負担重量が極端に軽い状況での勝利ということもあり、おそらく次走以降もしばらくは妙味あるオッズがつくでしょうから、引き続きマークしておきましょう。

M ちなみに、2着となったジョバンニは前回の当コラムでAiエスケープが注目馬に挙げていました。

伊吹 単勝1番人気の支持に応えることはできなかったものの、負担重量や通ったコースの差を考えれば、ゼンダンハヤブサと同じくらい高く評価できる内容。能力の高さを改めて証明してくれましたし、Aiエスケープの見立てはそれなりに正しかったようですね。なかなか重賞を勝ち切れない分、こちらも今年下半期の芝中長距離戦線で過小評価されそうな雰囲気。今後も目が離せません。

M 今週の日曜新潟メインレースは、サマーマイルシリーズの第2戦となるハンデキャップ競走、関屋記念。昨年は単勝オッズ4.4倍(1番人気)のカナテープが優勝を果たしました。なお、その2025年は単勝オッズ25.3倍(10番人気)のオフトレイルと単勝オッズ5.4倍(2番人気)のボンドガールが2着同着。2通りが的中となった3連単の配当は3万9780円ならびに2万4760円となっています。

伊吹 別定競走として施行されていた2016年から2024年の関屋記念における3連単の配当を振り返ってみると、中央値にあたるのは2024年の3万6190円で、平均値も5万4307円どまり。ハンデキャップ競走に変更されたとはいえ、大きな波乱が起きる可能性は低いと見ておくべきかもしれません。

M 過去10年の関屋記念における単勝人気順別成績を見ても、単勝1番人気馬の3着内率が8割に達している一方で、単勝7番人気以下の馬は3着内率が5.6%。基本的には人気の中心となっている馬を重視した方が良いのではないでしょうか。

伊吹 より実態に即した区切り方をすると、単勝4番人気から単勝8番人気の馬は2016年以降[4-7-3-36](3着内率28.0%)だったのですが、単勝9番人気から単勝12番人気の馬は2016年以降[0-2-0-38](3着内率5.0%)、単勝13番人気以下の馬は2016年以降[0-0-0-48](3着内率0.0%)でした。今年は特別登録を行った馬が14頭しかいませんし、堅めの決着となりそうな気がします。

M そんな関屋記念でAiエスケープが指名した特別登録時点の注目馬は、ファーヴェントです。

伊吹 面白いところを挙げてきましたね。実績上位ではあるものの、このメンバー構成なら人気の盲点になりそう。

M ファーヴェントは4走前の京都金杯で2着に、3走前のダービー卿CTで3着に食い込んだ馬。ここ2戦は馬券に絡んでいないものの、2走前のマイラーズC(6着)は優勝馬アドマイヤズームと0.3秒差、前走のしらさぎS(9着)は優勝馬エルトンバローズと0.4秒差でしたから、大きく崩れたわけではありません。

伊吹 オープン入りを決めた6走前の長岡Sが新潟芝1600m外のレースで、コース適性の高さは証明済み。いかにも一変してきそうなシチュエーションですし、おそらくAiエスケープもその可能性が高いと見ているのでしょう。これを踏まえたうえで、私はレースの傾向からファーヴェントの好走確率を見積もっていきたいと思います。

M 真っ先に注目しておくべきポイントはどのあたりですか?

伊吹 まずは馬齢をチェックしておきたいところ。2023年以降の3着以内馬9頭は、いずれも馬齢が4歳から6歳でした。

M 高齢馬だけでなく、3歳勢も上位に食い込めていませんね。

伊吹 2025年も、単勝オッズ8.7倍(5番人気)の支持を集めた3歳馬イミグラントソングが11着に敗退。同様の決着を警戒しておくべきでしょう。

M 5歳のファーヴェントにとっては心強い傾向と言えます。

伊吹 あとは直近のパフォーマンスも素直に評価した方が良さそう。同じく2023年以降の3着以内馬9頭中7頭は、前走の着順が1着、もしくは前走の1位入線馬とのタイム差が0.3秒以内でした。

M 大敗直後の馬は割り引きが必要ですね。

伊吹 ちなみに、前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.4秒以上だったにもかかわらず3着以内となった2頭は、いずれも前走の条件がGI、かつ前走の出走頭数が17頭以上。前走好走馬と、多頭数のビッグレースから直行してきた馬を重視するべきでしょう。

M 先程も触れた通り、ファーヴェントの前走はGIIIのしらさぎSで、着順が9着、1位入線馬とのタイム差が0.4秒。残念ながらこの条件はクリアできていません。

伊吹 さらに、同じく2023年以降の3着以内馬9頭は、いずれも前走の馬体重が500kg未満でした。

M 大型馬は期待を裏切りがち、と。

伊吹 2025年には単勝オッズ6.5倍(3番人気)の支持を集めたフォーチュンタイム(9着)を含む5頭の該当馬がおり、すべて6着以下に敗退。今年も比較的小柄な馬を重視した方が良さそうです。

M ファーヴェントは前走の馬体重が512kg。レースの傾向からはやや強調しづらい一頭ということになります。

伊吹 正直なところ、私は他の馬を中心とした買い目で勝負しようと考えていました。もっとも、思ったよりも大きく人気を落としそうな雰囲気ですから、無理に嫌う必要はないのかもしれません。少なくともAiエスケープは絶好の狙い目と見ているわけですし、あえてこの馬から買ってみるのもひとつの手。実際のオッズもチェックしたうえで最終的な評価を下したいところです。

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