
「商社マンは社交的」「IT企業の人はインドア派」「メーカー勤務は堅実派」――。
業界ごとに、「こんな人が働いていそう」というイメージを抱きがちだ。しかし、実際にそこで働く人たちは、どんな生活を送り、何にお金を使い、休日をどう過ごしているのだろうか。
そんな“働く人のリアルな姿”をデータで明らかにしたのが、マクロミルの「業界別ペルソナ分析」だ。
全国3万450人を対象に、消費行動、趣味、価値観など約200項目を調査。メーカー、金融・証券・保険・不動産、広告・出版・印刷、商社、情報・通信の5業界で働く人の特徴を分析した。
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すると、一般的なイメージとは少し違う姿も浮かび上がった。例えば、就活生から人気の高い情報・通信業界。PCに向かって、休日も家で過ごしている――。そんな印象を持つ人もいるかもしれない。しかし、調査結果を見ると、むしろアクティブな一面が見えてくる。
情報・通信業界で「週5回以上テレワークをしている」と回答した人は22.1%。全体平均の5.3%を大きく上回り、働き方はデジタル中心だ。
一方で、証券口座の保有率は49.3%と、調査対象の業界の中で最も高かった。全体平均は30.3%で、その差は19.0ポイントある。さらに、旅行やスポーツ観戦などリアルな体験にも積極的だという。
「デジタルに囲まれているから外に出ない」のではなく、テクノロジーを活用しながら、資産形成や趣味にも時間やお金を上手に配分する。そんな生活スタイルが浮かび上がった。
マクロミルの調査担当者も、「テレワーク率が高くデジタル中心の生活スタイルである一方、資産形成だけでなく、リアルな体験にも積極的にお金を使っていた点は予想外だった」と話す。
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●業界によって特徴が違う
広告・出版・印刷業界には、こんな特徴があった。
「流行に敏感で、話題の商品をすぐ買う」というイメージを持たれがちな業界だが、実際には流行に流されるというより、自ら情報を集めて判断する傾向が強い。
「商品の出所や材料などの情報を調べるのが好き」と回答した割合は33.0%で、全体平均を上回った。
トレンドを追いかけるというより、「なぜ人気なのか」「本当に価値があるのか」を読み解くタイプといえそうだ。日常の買い物でも、自分で納得した上で選ぶ姿勢が表れていた。また、仕事環境が日々の生活にも影響している様子がうかがえる。
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メーカーでは、自家用車を最もよく使う人が52.5%。全体平均の45.2%より7ポイント以上高い。郊外の工場や事業所で働く人が多く、車移動が必要なことが背景にあるとみられる。そのため、自動車保険の加入率も63.1%と高く、生活基盤を重視する消費傾向が見える。
商社では、また違った特徴が出た。
外食を「週1回以上」利用する人は35.8%で、全体平均より11ポイント以上高い。海外志向や人との交流を重視する傾向も強く、休日もスポーツ観戦や音楽フェスなど、外に出て楽しむスタイルが目立つ。
金融・証券・保険・不動産では、自分磨きやステータスへの意識が高い傾向が見られた。百貨店を月1回以上利用する人は22.4%で、全体平均より9.0ポイント高い。仕事だけでなく、外見や生活環境への投資にも積極的だ。
●仕事や業界を見るとき
もちろん、今回の結果は「この業界の人は全員こう」というものではない。あくまで統計上の傾向を示したものだ。ただ、仕事や業界を見るとき、「仕事内容」だけでなく、「どんな暮らしを送っているのか」という視点を持つきっかけになりそうだ。
データを眺めていると、「やっぱりそうか」と「そうだったのか」が入り交じる。働く人たちの姿は、イメージだけでは見えてこないようだ。
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