年金が少なく、貯金を取り崩しています。生活が苦しい場合、老齢基礎年金を追加でもらうことはできる?

0

2026年07月29日 20:30  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、今より年金を増やす方法があるのか知りたい方からの質問です。※サムネイル画像:PIXTA
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、今より年金を増やす方法があるのか知りたい方からの質問です。

Q:年金だけでは生活が苦しい場合、老齢基礎年金を追加でもらうことはできますか?

「年金が少なく、貯金を取り崩しながら生活しています。仕事も続けようと思っていますが、この先が不安です。今より老齢基礎年金を多く受け取る方法はありますか?」(ドーナッチョ)

A:老齢基礎年金を受け取る前か、受け取った後かによって、年金を増やす方法は異なります

まず知っておきたいのは、老齢基礎年金をまだ受け取っていない場合と、すでに受け取っている場合では、年金を増やす方法が異なるということです。

老齢基礎年金をまだ受け取っていない場合は、受給開始時期を遅らせる「繰り下げ受給」を選ぶことで年金額を増やせます。老齢年金は原則65歳から受け取りますが、66歳以降に受給を遅らせると、1カ月遅らせるごとに0.7%ずつ増額されます。70歳まで繰り下げると42%、75歳まで繰り下げると最大84%増額され、その増額率は一生続きます。

また、国民年金の納付済期間が480カ月(40年)に満たない人は、60歳から65歳まで任意加入制度を利用して不足分の保険料を納めることができます。納付月数が増えるほど、65歳以降に受け取る老齢基礎年金は満額に近づきます。

さらに、過去10年以内に国民年金保険料の免除や納付猶予を受けた期間がある場合は、「追納」によって保険料を納め直すこともできます。これも将来受け取る老齢基礎年金を増やす有効な方法です。

第1号被保険者や任意加入中の人であれば、国民年金保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納めることもできます。付加年金は「200円×納付月数」が毎年の年金額に加算される仕組みで、比較的少ない負担で年金額を増やせる制度です。

一方、すでに老齢基礎年金を受け取っている場合は、原則として老齢基礎年金そのものを増やすことはできません。

ただし、会社員や一定の要件を満たすパート・アルバイトとして厚生年金に加入して働けば、その加入期間や報酬に応じて老齢厚生年金が増えます。65歳以上で厚生年金に加入している人は、毎年10月に前年1年間の加入実績が年金額に反映される「在職定時改定」が行われるため、退職を待たずに年金額が毎年見直されます。

このように、老齢基礎年金を受け取る前であれば、繰り下げ受給や任意加入、追納、付加保険料などによって将来の年金額を増やせる可能性があります。一方、すでに老齢基礎年金を受給している場合は、老齢基礎年金自体は増えませんが、厚生年金に加入して働くことで、年金収入全体を増やすことは可能です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

    前日のランキングへ

    ニュース設定