
熊本地震の後に爆発事故が起きた「イオンモール熊本」。現在も救助活動が続けられています。爆発はなぜ起こったのか?先ほどイオンが会見を開きました。
約1時間半後の爆発 電線に吹き飛んだ外壁の一部か28日、熊本・嘉島町で起きた爆発。
現場となったのは、熊本市の中心部から南東に約8kmに位置する大型ショッピングセンターの「イオンモール熊本」です。
地震発生前は、施設内に約200の専門店などが入り(6月時点)、多くの買い物客が訪れていました。
地震が発生した瞬間の映像では…
買い物客
「大丈夫、大丈夫」
「ホコリがやばい」
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店内は騒然となり、外に向かって避難する人々。
その、約1時間半後に爆発は起きました。
この直後、駐車場で撮影された動画では、周囲が見えづらくなるほどの煙に戸惑う人の声や避難する人の姿があります。
爆発の影響で、剥がれた外壁などの瓦礫が散乱し、骨組みはむき出しの状態に。
外からでも、中の様子がはっきりと分かります。
また、建物の周囲では、吹き飛んだ外壁の一部とみられるものが電線にぶら下がっているのが分かります。
約700m離れた場所にいた人「衝撃波みたいな感じ」さらに…
記者
「爆発の影響で、飛んだ外壁が少し離れた道路にあるトラックにほぼ突き刺さっているような状況です」
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運転手は軽傷だったといいますが、トラックの荷台に大きな穴が開き、そのトラックが止まっている道路のさらに奥にも、白い欠片のようなものが散らばっているなど、爆発の威力が強かったことがうかがえます。
爆発の瞬間、約700m離れた場所にいた人は…
近隣住民
「家が傾いたのかなと思ったくらいのドンってきた感じで。風はなかったですけど、圧はありましたね。衝撃波みたいな感じ。大丈夫なのかなと思っていたんですけど、ここまで衝撃波がくると考えると怖いですよね」
警察が29日に撮影した建物の中の映像を見ると、天井が崩れ、外から光が差し込んでいるように見えます。
外から見た建物の爆発前の状態と比べてみると、外壁や屋根部分がなくなってしまっています。
それほどまでに強力だったと見られる爆発。
当時、イオンモールにいたJNN取材団の家族は…
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イオンモールの爆発に遭遇 JNN取材団の家族
「屋上に車を停めていたので、ゆっくりゆっくり歩いて屋上まで向かっていたら、今までのその余震もずっと感じてはいたんですけど、それとはまた違った感じで、ドーンと音がして、地面から突き上げてくるような、地響きみたいなものも一緒に感じて、生きた心地がしない」
「ずっとふわふわしていた」
建物内部では救助犬も出動するなど、懸命な救助活動が続いています。
専門家「タンクとフードコートを繋ぐ配管が地震でずれて、ガスが出た可能性が非常に高い」井上貴博キャスター:
29日午後に行われたイオンの会見で、新たに分かったこととしては、LPガスのタンクについての言及がありました。
ショッピングモールの目の前を道路が走っていますが、その道路沿いの入り口あたりにLPガスのタンクがあるという発表がありました。
その入り口がどれを指しているのかは分からないんですが、最も損傷が激しかった部分もありますが、入り口の道路沿いにあるということは、LPガスのタンクがそのどこかしらにあったことが想像できるわけです。
また、これだけ大規模なショッピングモールなので、ガスの配管が行き渡るように張り巡らされていたということは考えられます。
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
ガスの位置で、ガスタンクから漏れているのであれば、それは外にガスが漏れるので、中が吹き飛ぶことはありません。
ガスを供給する主配管、そのどれかがこの建物の中でずれたりして漏れたというふうに考えられます。
井上キャスター:
タンクがもし原因だとすると、建物が吹き飛ぶということは考えにくいと?
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
考えにくいですね。
井上キャスター:
そうだとすると、中を張り巡らされている配管が何かしらの損傷を受けたのではないかということですね。
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
そういうことです。
食事をするようなフードコートは破損が大きい場所から遠いということで、フードコート付近の機器が損傷して爆発したのではなく、そのタンクとフードコートを繋ぐ間の配管のいずれかが地震でずれて、そこでガスが出たという可能性が非常に高くなるかと思います。
井上キャスター:
やはりフードコートと距離があるということは、その間を通っている配管がずれたのではないか、ということですね。
井上キャスター:
家庭用のガスも基本的には安全装置がついております。
全国LPガス協会によると、ガスの使用中に震度5弱以上の揺れを感知した時点で、自動的にガスメーターでガスが止まる仕組みになっているということです。
その仕組みとしては、弁がついているので遮断することでガスを止めます。
それが止まらなかったとすると、揺れで損傷したことも考えられます。
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
大きく2つ考えられると思います。
まず1つは機器は正常に作動したけれども、その機器が感知する震度が震度5弱などのレベルになっていなかったケースです。ガスは漏れたけれども弁が閉まらなかったということですね。
あと、もう1つはガスを遮断する緊急遮断弁自体が地震動によって何らかの支障をきたしてしまったケースです。
弁は電気的に閉まるので、電気的な支障か、メカニカル的な支障かがあったことも考えられます。後で調べれば分かると思います。
井上キャスター:
広いモールでは、その弁や自動のガスメーターのシステムというのは無数にあるものなんでしょうか。
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
タンクの元弁というものがありますが、元弁のところに緊急遮断弁というものが付いていて、一斉に全部閉まるようになっているんです。
それで、それぞれの配管から色々と機器を取り出すテナントがありますが、そこにも小さなマイコンメーター的なものが付いていて、そこで漏れた時も閉まるようになっています。
しかし、今回の漏れた量からすると、そういう機器から1つコックが開いていて漏れたというような量ではないので、その途中の配管から漏れたのではないかと。
ですが、元弁で閉めるべきところが機器の損傷によって感知しなかったので閉まらなかったということが、今の段階では考えられるかなというところです。
井上キャスター:
こういうことは、過去のケースでありましたか?
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
ないです。なかなかないと思います。
阪神淡路大震災の前は、ガソリンスタンドやガスは、非常に怖いものと言われていました。
実際に火災が起きてみると、電気が復旧する時にどんどん火災件数は上がっているんですが、ガスやガソリンの由来のものというのは、ものすごく管理されているので、ないんですよね。
井上キャスター:
感知しやすいように匂いが付けられることが増えているので、何かあったら匂いでも人間が察知できます。
しかし、これだけ大規模な施設だと、その匂いを察知するのもパニック状態だったかもしれませんよね。
元東京消防警防部長 佐藤康雄さん:
(東京・渋谷の)松涛で温泉の爆発がありましたが、そのときにガス漏れ警報設備というものが強化されています。
今回のイオンモールの爆発では、ガス漏れ警報設備がどうなっていたかは分からないんですが、音声・警報がついているはずです。
それがガス漏れを感知して、音声や警報を出していれば、漏れていると気がついたかもしれません。ただ、まだ詳しく設置の状況は分かりません。
井上キャスター:
イオンモール全店の耐震基準についてです。
▼基本的にガス管を含め、新耐震基準を満たす形で設計している、とのことです。
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<プロフィール>
佐藤康雄さん
元東京消防庁 警防部長
東日本大震災では1万8000名の職員を統括

