取材に答える独半導体材料メーカーのメルクでエレクトロニクス事業の最高経営責任者(CEO)を務めるベン・ハイム氏=7月14日、独西部ダルムシュタット ドイツ半導体関連企業が、先端半導体分野での連携を日本に呼び掛けている。日本政府が人工知能(AI)の性能向上などに必要な次世代半導体の国内での量産に取り組む中、研究や開発などで日本企業との関係を深めたい考えだ。
「世界の半導体製造の約8割はアジアに集中しているが、ドイツや欧州の独自技術がこれを影で支えている」。独半導体材料メーカーのメルクでエレクトロニクス事業の最高経営責任者(CEO)を務めるベン・ハイム氏は同国の本社でこう語り、半導体製造での独企業の重要性を強調した。
メルクは、先端半導体の製造工程に必要な材料を半導体メーカーに供給。同社は静岡事業所での先端材料開発センター建設へ7000万ユーロ(約130億円)超の投資を発表している。ハイム氏は、半導体製造装置や材料の分野で日本メーカーに強みがあると指摘した上で、技術革新に向けた連携に期待を示した。
独産業機械トルンプは、オランダ半導体製造装置大手ASMLが製造する、先端半導体の製造に欠かせない極端紫外線(EUV)露光装置向けに高出力レーザーを提供。トルンプの最高技術責任者(CTO)ベルトルト・シュミット氏は、日本などの顧客と緊密に協力し合っているとして「技術開発のきっかけは、こうした直接の交流により得られる」と連携の意義を強調した。
独光学機器メーカー、カールツァイスはASMLのEUV露光装置に必要な超高精度ミラーを供給。同社半導体事業トップのフランク・ロームント氏は「技術革新は単独では起こせない。共に取り組むことが重要だ」と訴えた。

取材に答える独産業機械トルンプの最高技術責任者(CTO)ベルトルト・シュミット氏=7月15日、独南部ディッツィンゲン

記者団に話す独光学機器メーカー、カールツァイスの半導体事業トップのフランク・ロームント氏=7月16日、独南部オーバーコッヘン(カールツァイス提供)