
<広島3−1中日>◇31日◇マツダスタジアム
ベテランが、がっついて決勝弾をもぎ取った。同点の8回1死走者なし。広島菊池涼介内野手(36)は、カウント3−1から中日橋本のフォークに、迷うことなくバットを振り抜いた。左翼方向へ上がった打球はそのままスタンドイン。この日、初めてリードを奪い、そして試合を決めた。「(6回)1死三塁のときに仕留められなかったので、すごく悔しい思いをした。場面的に思い切り行っていいと割り切りで振った」。ベテランならではの勝負勘を働かせた冷静さだけでなく、前の打席の悔しさもバットにぶつけた。
今季は我慢の打席が続く。打線には若手が多く並び、積極打法で早めに勝負が付く打席が目立つ。菊地は待球でカウントをつくりながら、打線全体のバランスを取る役割をいとわない。数字に表れない貢献にも「若い子はどんどん(振りに)行っていい。何年もここにいる僕とか、アキ(秋山)さんが我慢すればいい話」と平然と語る。
1点ビハインドの7回は、秋山翔吾外野手(38)と小園海斗内野手(26)の連打から同点とし、自身の本塁打直後には大盛穂外野手(29)も適時三塁打で続いた。8回は高太一投手(25)が、力投した先発床田寛樹投手(31)に応える3者凡退。最後は苦しいブルペン陣の大黒柱・森浦大輔投手(28)が締めた。縁の下で支えてきた、この日のヒーローは「一人ひとりの助け合い。みんながチャンスをつくって誰かが返して、という繰り返しが野球だと思う」とチーム一丸でつかんだ後半戦初戦勝利に胸を張った。【前原淳】
広島新井監督(8回、菊池の決勝弾に)「見事なひと振りでした。(前の打席に好機で凡退し)次やり返してやろうという気持ちがあったんではないか」
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