「どこを冷やすか」が変わる 熱中症対策に新発想 全身を水で冷やす「アイスバス」が登場

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2026年08月03日 08:20  ITmedia ビジネスオンライン

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熱中症対策のグッズが続々

 夏の気温上昇に伴い、熱中症対策グッズが進化している。7月に開催された「第13回 猛暑対策展」では、深部体温を効率よく下げることを狙った製品が相次いで展示されていた。


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 浮き輪やビニールプールなどの製造卸業を営むイガラシ(東京都千代田区)では、熱中症の重症化防止に役立てる「ワンタッチアイスバス」(希望小売価格:2万7280円)を今夏に発売した。


 折りたたんだ状態から約10秒で広げられ、そこに水をためて横たわることで全身を冷やせる製品だ。サイズは154(幅)×27(高さ)×50(奥行き)センチメートルで、身長が154センチメートルを超える人は、ヒザを曲げて横たわることになる。


 開発のきっかけは、子どもをリトルリーグに通わせる母親からの問い合わせだった。同社のWebサイトに「夏場に野球をしていて具合が悪くなった際、すぐに体を冷やせる製品を作れないか」という質問が届いたのだという。


 そこで、試行錯誤を重ねて開発したのが、ワンタッチアイスバスだ。同社の担当者は「熱中症の重症化を防ぐには、血液や臓器、脳など体の内部の温度を指す『深部体温』を素早く下げることが重要です」と説明した。


 「よく『アイスパックなどで首や脇の下を冷やすといい』と言われますが、新潟大学教育学部准教授の天野達郎氏によると、それは冷却効率があまり高くないそうです。最も効果的なのは、全身を氷水や冷水に浸すこと。それを野外で可能にするのが、ワンタッチアイスバスです」(イガラシ担当者)


 野外スポーツのほか、野外イベント、屋外作業、暑い室内での作業における熱中症対策グッズとして訴求していきたい考えだ。


 会場内では、類似製品がいくつか出品されていた。例えば、山善では約30秒で組み立て可能な「エマージェンシープール」(希望小売価格:2万7500円)を2026年4月に発売している。


●屋外作業向けに「腕を冷やす冷却グッズ」も


 屋外作業者に向けた最新の熱中症対策グッズでは、「前腕を冷やす」アプローチを採用した「前腕冷却クールステーション」(価格は要問い合わせ)が注目されていた。氷に頼らずに電気で水温を一定に保つのが特徴で、冷却槽は成人男性が3人並んで腕を冷却できるサイズ感だ。


 複数人での使用を前提とすることから、オゾン殺菌機能を備えている。さらに、排水口のヘアキャッチャーと本体内部のフィルターでゴミを捕えており、水の清潔さを維持しやすいという。


 販売するのは、水槽用クーラーメーカーのゼンスイ(大阪府摂津市)。自社の強みである“水の冷却技術”を生かし、今年新たに熱中症対策グッズとして発売したのが同製品だ。特許を出願中で、担当者は「市場には類似製品がない」と説明した。


 上述したとおり、熱中症対策では、深部体温を迅速に下げることが重要だと言われる。なぜ前腕なのか。


 「前腕には体温調節に関わる血管が多く通っており、ここを冷水で冷やすと、体にこもった熱を効率よく放出することが期待できます。屋外作業の休憩時に5〜10分ほど前腕を冷やすと、熱中症の予防につながります」(ゼンスイ 担当者)


 担当者によれば、水は2〜3日に1回、フィルターは約1カ月に1回の交換を推奨しているという。また同社のWebサイトでは、1日8時間使用した場合のランニングコストは、電気代、水道代、フィルター代を含めて約550円(1日当たり)という。


 同製品の反響は上々で、導入企業では、現場で働く従業員から喜ばれているとのこと。「今日も1台購入が決まりました」と担当者は話した。本格的な冷却装置だけに、導入のハードルはやや高いかもしれないが、屋外作業における熱中症予防に効果を発揮しそうだ。


(小林香織)



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  • 重要なことを忘れてるんじゃないかい? 氷を作るには電気が必要なことを…
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