
8月相場は「夏枯れ相場」と呼ばれるけれど……株価が下がりやすい銘柄は?
8月相場は「夏枯れ相場」や「お盆の閑散相場」と呼ばれており、個人投資家や機関投資家が夏季休暇に入り、市場参加者が少なくなると考えられ、相場が冷え込む傾向があります。そのような相場の中でも、特に株価が下がりやすいのはどのような銘柄なのでしょうか。株価が下がりやすい銘柄を事前に知っておくことで、不用意に損失を被るリスクを回避できるでしょう。
株価が下がりやすい銘柄を紹介する前に、本当に8月の相場が冷え込みやすい傾向にあるのか、過去26年間の8月の株式市場について、下記の条件で検証します。
検証条件
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)検証期間:2000年1月1日〜2026年6月30日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:7月末の営業日に寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌営業日に寄り付きで売り
7月末に日経平均採用銘柄を購入し、25日経過後の翌営業日に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】8月株式市場(日経225銘柄)の傾向
勝率:47.46%
勝ち数:2,658回
負け数:2,943回
引き分け数:56回
平均損益(円):-980円
平均損益(率):-0.49%
平均利益(円):14,015円
平均利益(率):7.01%
平均損失(円):-14,542円
平均損失(率):-7.27%
合計損益(円):-5,543,729円
合計損益(率):-2,771.92%
合計利益(円):37,252,909円
合計利益(率):18,627.11%
合計損失(円):-42,796,638円
合計損失(率):-21,399.03%
PF(プロフィット・ファクター):0.870
平均保持日数:26.33日
以上が、8月の株式市場(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は47.46%、平均損益は−0.49%となっています。勝率が5割を切っており、1トレード当たりの平均損益がマイナスであることから、8月の日経平均採用銘柄(225銘柄)は下がりやすい傾向があると言えるでしょう。
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8月の低成績銘柄ランキング
次に、相場全体の株価が下がりやすい傾向のある8月相場の中でも、特に株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介します。表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。ランキングは勝率が30%以下の銘柄を取り上げてみました。
<9147>NIPPON EXPRESSホールディングス……勝率20.00%
<2503>キリンホールディングス……勝率25.93%
<3659>ネクソン……勝率26.67%
このように、軟調に推移しやすい傾向のある8月相場の中で、上に挙げた銘柄は、特に軟調に推移する傾向が強いようです。
どの個別銘柄も、月によって株価が上がりやすい時と下がりやすい時があります。簡単な検証結果でしたが、本記事で紹介した8月相場の傾向は、投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるでしょう。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は心強い味方となり、安心してトレードに臨めるでしょう。皆さんも投資する際には、ぜひ一度検証してみてくださいね。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)
国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。『夕刊フジ』3年連続 株-1グランプリ グランドチャンピオン。
(文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー))
