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2018年8月11日。
お盆休みが始まるころのランキングには、青森ねぶた祭の駐車場、新幹線の荷物置き場、開催中のコミックマーケットと、人が大きく動く夏ならではのニュースが並んでいます。
一方で、髪を切ったことが仕事の転機になった二人の女性や、デートについてくる親、少しでも子どもに早く寝てほしい母親など、ぐっと個人的な話題も読まれていました。
大勢の人が集まる場所から、家庭の中まで。この日のランキングを歩いてみると、それぞれの場所で起きていた「ちょっと困る」「どうしたらいい?」が見えてきます。
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「1時間5000円」と、「誰のもの?」だったスペース
「1時間5千円、駐車場に憤る声」。青森ねぶた祭が開催された2018年8月、青森市中心部にあるコインパーキングが、普段は昼間20分100円だった料金を、祭り期間中は1時間5000円に設定していました。料金は駐車場の入り口などに表示されていましたが、気づかず利用し、高額な駐車料金を支払った人もいました。
なぜ、ここまで高い料金にしたのでしょうか。
この駐車場はホテルの提携駐車場でもあり、祭り期間中に一般客で満車になるのを防ぎ、ホテル利用客の車を優先的に駐車させる狙いがあったといいます。一般の利用を断るのではなく、1時間5000円という料金を設定することで利用を控えてもらおうとしたのです。
そしてランキングにはもう一つ、お盆の移動時期らしい「場所」をめぐる記事がありました。
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新幹線などの最後部座席の後ろには、大きなスーツケースを置けそうなスペースがあります。では、その座席を予約した人が優先して使えるのでしょうか。
2018年当時、記事がJR東日本とJR東海に尋ねたところ、回答はいずれも「共用スペース」。最後部座席を予約していても専用ではなく、事実上の先着順でした。
ところが、この疑問には2年後、大きな変化が訪れます。
2020年5月、東海道・山陽・九州新幹線で「特大荷物スペースつき座席」がスタートしました。3辺の合計が160センチを超える「特大荷物」を持ち込む場合、客室内最後部座席後方のスペースとセットになった座席を事前予約する仕組みです。
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2018年のランキングには、人が動く夏だからこその「限られた場所をどう使う?」が二つ並んでいました。そして片方には、その後、新しい予約ルールができています。
昔の記事に残った素朴な疑問に、時間が経ってから答えができている。そんな変化も、8年前のランキングを読み返す面白さです。
「店長だらけ」のベローチェ、8年後には限定ドリンクまで
2018年8月10日から東京ビッグサイトで始まった「コミックマーケット94」。初日だけで約16万人が来場し、約1万6000の一般サークルが参加していました。そんなコミケをめぐる二つの記事が、この日のランキングに入っています。
一つは「店長だらけ すごいベローチェ」。
コミケ会場近くのカフェ・ベローチェ有明店に、コミケ期間中、各店の店長クラスが集まるという話題です。
もう一つが、「高齢化の波?変わりゆくコミケ」。
こちらで紹介されていたのは、長くコミケに参加してきた出展者たち。記事では30〜40代の出展者を取材し、仕事や家族との生活と同人活動をどう両立するかという悩みが取り上げられていました。
一方では、長く参加する人たちの生活の変化が語られ、もう一方では、大勢の参加者を迎えるために店長たちが集まっている。同じコミケを、会場の中と外から眺めたような二つの記事です。
そして8年後。会場の外にあったベローチェを見てみると、「コミケの日の店」はさらに面白いことになっています。
有明店では2023年からコミケに合わせたオリジナルグッズの販売を開始。その後も夏・冬の開催に合わせて黒ねこをモチーフにしたグッズを展開し、2025年夏には「オリジナルグッズ発売3年目突入」と紹介されました。
そして2026年夏の「コミックマーケット108」では、今年も全国から経験豊富な店長たちが集結。さらに、各エリアを統括する「司令塔」を初めて配置する特別体制が予定されています。
今年はそれだけではありません。
見た目は真っ黒、味は飲んでからのお楽しみという「謎の黒ねこドリンク」が初登場。コミケ限定・先行販売の黒ねこグッズも用意されています。
2018年には、「コミケの日になると店長たちが集まる」ということ自体がニュースになっていたベローチェ。
それから8年。店長たちが参加者を迎えるだけでなく、限定グッズを作り、今年は限定ドリンクまで登場するようになりました。
運営会社は、コミケ開催時にも「コミケに来たらいつもここ」と思ってもらえる店を目指していると紹介しています。
会場の外で参加者を迎えていた店が、少しずつ「コミケの日に立ち寄る楽しみ」まで作るようになった。2018年の「店長だらけ」という見出しを今読み返すと、現在まで続く「コミケの日のベローチェ」の、少し前の姿を見ているようです。
同じ日に並んだ、二つの「髪を切った」話
この日のランキングには、髪を大きく切った女性についての記事が二つありました。「女性タレント 丸刈りの本気度」で取り上げられていたのは、映画『劇場版コード・ブルー』に出演した山谷花純さんです。
演じたのは、結婚を控えた末期がんの女性。山谷さんは役のため実際に丸刈りになりました。
山谷さんにとって2018年は芸能活動10年の節目。『コード・ブルー』も自身が仕事を始めた年にスタートした作品で、オーディションには「落ちたらこの仕事を辞める」と決めて臨んでいたといいます。そして撮影では、自ら髪を切りました。
同じ日には「ホラン、ショートヘアで仕事増」という見出しもありました。
ホラン千秋さんは15歳でテレビデビューしたものの、その後は仕事が減り、女優を目指して数多くのオーディションを受けても、なかなか結果につながらなかったと振り返っています。
転機の一つになったのが、警察学校の訓練生役。出演条件としてロングヘアを切ることを求められ、それに応じました。本人によれば、その後ショートヘアにしてから少しずつ仕事が増えていったといいます。
山谷さんは、落ちたら仕事を辞めると決めてオーディションを受け、役を演じるため実際に丸刈りになった。ホランさんは、出演条件に応じてロングヘアを切り、それが仕事の変化につながったと振り返っている。
事情も髪型も違います。それでも同じ日のランキングに、「髪を切る」という決断が仕事と結びついた二人の記事が並んでいるのは、ちょっとした偶然です。
「女性タレント 丸刈りの本気度」という見出しだけを見ると、ずいぶん刺激的です。でも二つの記事を並べて読むと、髪型そのものより、仕事をめぐって二人がそれぞれ選んだ行動のほうが印象に残ります。
デートにはついていきたい。でも、夜は早く寝てほしい?
家庭の中に目を移すと、親と子の距離について考えたくなる記事が二つ並んでいました。「デートに『親の同伴』はあり?」。
記事が取り上げたのは、親子が友達のように付き合う「友達親子」から、親が子どものデートについていくケース、さらに子どもに代わって親が結婚相手を探す「代理婚活」まで。「イマドキの親子関係」をめぐるネットの声を紹介する内容でした。
親子で買い物や旅行へ行くのはともかく、「デートまで?」となれば、どこまでが仲のよさで、どこからが近すぎるのか。そんな境界線が気になる話題です。
一方、「『早く寝て』はママのエゴか」の出発点は、もっと日常的なものでした。
子育てや家事、仕事に追われ、自分のために使える時間がなかなか取れない。だから「子どもに早く寝てほしい」「朝は少しでも遅く起きてほしい」と願ってしまう。それを「親のエゴなのだろうか」と悩む母親に、先輩ママたちが経験を寄せる記事です。
面白いのは、二つの記事を並べたときです。
一方では、子どもの恋愛にまで同行するほど近い親子関係が話題になり、もう一方では、ほんの少し子どもから離れて「自分の時間がほしい」という気持ちが語られている。
「一緒にいたい」と「少し離れたい」。
2018年8月11日のランキングには、親子をめぐる方向の違う二つの話が同時に載っていました。親と子のちょうどいい距離は、案外こうした二つの気持ちの間にあるのかもしれません。
8年前の「どうする?」を読み返してみると
2018年8月11日のランキングを歩いてみると、いろいろな「距離」や「場所」が出てきました。祭りの駐車場を誰のために確保するのか。新幹線の座席裏を誰が使うのか。長くコミケに参加する人は、趣味と日々の生活をどう両立するのか。親と子はどこまで近くにいるのか。
一方で、髪を切るという決断が、その人の仕事と結びついたニュースもありました。
どれも同じ答えにたどり着く話ではありません。
でも、8年経ってから読むと、新幹線のように実際にルールが変わったものもあれば、ベローチェのように、当時ニュースになった取り組みに新しい楽しみが加わっているものもあります。
その日のランキングをそのまま懐かしむだけでなく、「あれからどうなった?」と少し先まで歩いてみる。すると2018年の記事が、当時とは少し違って見えてきます。
あの日のあなたは何をしていましたか?
2018年8月11日。お盆休みで移動中だった人も、コミケへ出かけていた人も、家で子どもと夏休みを過ごしていた人もいたでしょう。
今このランキングを見て、「あった、あった」と思う記事も、「こんなニュースがあったの?」と思う記事もあるかもしれません。
もしmixiに当時の日記が残っているなら、ぜひあの日の自分を訪ねてみてください。
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ニュースだけでは見えてこない、「自分だけの2018年」がそこに残っているかもしれません。


