子宮脱の発症ピークは60歳代 〜運動とヨガ・鍼灸で予防・改善する方法〜

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2026年08月27日 07:30  JIJICO

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■子宮脱とは?


女性は男性とからだが大きく異なります。生理がある人は、妊娠や出産などを経験します。出産後に経験する体調の変化は様々です。その一つに、子宮脱があります。


子宮脱は、子宮が本来の位置から下垂して、膣の外へ出る女性特有の病気です。
子宮脱は、子宮だけでなく膀胱や直腸も下垂する場合があるため、これらを総称して骨盤臓器脱と呼ぶこともあります。


骨盤臓器脱には、子宮脱のほかに膀胱瘤(膀胱脱)、直腸瘤、膣断端脱があります。いずれも、腟の外に出てきている状態です。症状が重くなると、帯下の増加、子宮の出血・潰瘍・感染などを生じます。膣に異物があるような違和感を覚えたら、専門医の受診が必要です❶。


■子宮脱の原因は靭帯や筋肉の機能低下


子宮脱は、骨盤を支える靭帯や筋肉の機能低下が主な原因です。子宮を支える膀胱子宮靭帯、恥骨尿道靭帯、仙骨子宮靭帯、基靭帯や恥骨頸部筋膜、恥骨尾骨筋膜の機能低下が原因です。子宮脱が起こる背景には、加齢と出産が関係しています。高齢多産婦に好発します❶。


子宮脱は、女性の約10%が経験するといわれています。閉経を迎える頃から徐々に増加して60歳代が発症のピークとなります。70歳代以降になると自然分娩の回数が多いほど発症する確率は高くなるようです❷。子宮脱に罹患する女性は、決して少なくないと言えます。


子宮脱に罹患した人の40〜50%は尿失禁を合併しますので、日常生活に支障をきたす病気と言えます。


■子宮脱の予防対策は運動


子宮脱が起こる直接的な原因は、骨盤底筋などの骨盤臓器を支えている筋肉が弱くなり、子宮を支えている靱帯や筋膜が緩んでしまうことです。この緩みは加齢や分娩によって起こるといわれています。出産を経験していない人に比べて、2回経腟分娩を経験した人は発症リスクが約8倍になるという報告もあります❷。


子宮脱を発症していない人の予防対策は、運動です。体力や筋力は、40〜50歳代から徐々に低下してきます。発症を防ぐためには、週3〜4日の運動が大切です。1回30分程度ウオーキングすることを推奨します❸❹❺。


2025年11月19日発売の『知らないうちに寿命を縮める危ない生活習慣24 』(清野充典著・小学館) には、「運動」に関する注意点を多数紹介していますので、ご一読ください。


■子宮脱の改善対策は肛門を締める運動?!


閉経後に尿漏れを感じるようになった人は、肛門や性器を収縮する訓練が必要です。一度緩んだ靱帯は、元の状態に戻ることはないと考えている人もいますが、ヨガ(YOGA)治療では改善が可能だと考えています。
方法はたくさんありますが、簡単な方法を紹介いたします。


[姿勢]
正座または椅子に浅く腰掛ける


[方法]
1)始める前に一度深呼吸
2)息を吐きながら肛門と性器を1秒締める
3)息を吐きながら緩める
4)これを5回繰り返す


上記方法を1週間行い、感覚がつかめてきたら、回数を1週間に1回ずつ増やし、1〜2か月後には10回まで増やします。椅子に座る時は、背筋を伸ばし、骨盤の坐骨が椅子に当たるようなすわり方をします。腰が沈むような柔らかい椅子は不可です。


子宮脱と診断された人は、上記の訓練をまず行い、3か月目からは、肛門や性器を締める秒数5秒程度まで伸ばします。健康な人でも5秒締め続けることは困難ですので、焦らず毎日行ってください。


締める感覚がつかめるようになった人は、脚を組んで行うと効果的です。ヨガ(YOGA)アーサナのゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)を行う時、下半身を安定させる姿勢です。


[方法]
1)両脚を伸ばして座る
2)左右の坐骨に体重をのせ腰を伸ばす
3)右膝を立て左脚の外側に右足をおく
4)左膝を曲げて左足のかかとをお尻の右側へ付ける
5)可能な範囲で両膝を重ねる
6)両手で足先をつかみかかとをお尻のほうへ引き寄せ足の甲を伸ばす


3)と4)は、毎日交互に行います。やりやすい方ばかりで行うと、骨盤がゆがみます。左右交互に行うと、骨盤のゆがみが矯正されますので、尿失禁や腰痛の解消に役立ちます。


この姿勢で行える人は、息を吐きながら肛門と性器を締めるとき、下腹部の筋肉も締めるようにするとなお効果的です。10〜14か月毎日継続して行うと、効果を実感で切るのではないかと思います。


■子宮脱の人には鍼灸治療やヨガ(YOGA)治療が有効です


子宮脱でお悩みの人は、ヨガの実践を推奨します。子宮脱は、仙骨子宮靭帯、基靭帯や恥骨尾骨筋膜の機能低下が主な原因です。靭帯や筋力の向上には、ヨガ(YOGA)のアーサナを組み合わせて運動を行うヨガ治療が最適です。ヨガ(YOGA)治療をご希望の人は、清野メディカルヨーガをご利用戴きたく思います。
清野が呼称する養正(ようせい)治療を行い、適正な日常の生活を送ることが大切です。詳しくお知りになりたい人は、清野鍼灸整骨院ホームページ「くらしと養生」をご参照願います。


症状が深刻な人や尿失禁などの解消をご希望の人は、是非鍼灸治療(内外科治療)をご検討戴きたく思います。週1〜2回の治療を数か月根気良く続けて戴ければ、改善の兆しを感じられることと思います。
薬物治療(内科治療)や外科手術(外科治療)をした後に体調不良を感じている人は、身体の外側から内臓機能に働きかける事が可能な鍼灸治療(内外科治療)が有効ですので、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療提供施設にご相談ください。


[参考文献]
❶『病気が見える』Vol.9婦人科・乳腺外科p113‐114
❷MedicalNote 子宮脱とは――女性なら誰にでも起こる可能性がある病気
❸人生100年時代を生きる体力の転換期は62歳?体力低下を防ぐ秘訣はあるのか!?
❹体力の衰えは40歳からではない!?筋力低下防止の秘訣はある?
❺50歳は人生120年の折り返し前!?この年代に注意すべきことは肥満?



(清野 充典・鍼灸師)

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