退職金500万円、貯蓄性保険に入れても大丈夫?65歳からの国債・定期預金との使い分け

0

2026年08月27日 22:20  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

「退職金をもらったはいいものの、なんとなく口座に預けたまま……」、退職を控えていて「そろそろ退職後のお金について考えなくては」と思っている人もいるでしょう。今回は、退職金500万円を例に、貯蓄性保険、個人向け国債、定期預金の特徴と使い分けを考えてみましょう。※サムネイル画像:amanaimages
「退職金をもらったはいいものの、なんとなく口座に預けたままになっている……」あるいは、退職を控えていて「そろそろ退職後のお金について考えなくては」と思っている人もいるでしょう。

退職金は、これまで長く働いてきたからこそもらえるお金です。「ご褒美だから」と無計画に使ってしまうのは避けたいところ。そこで大切なのが、何に使うかだけでなく、どのくらいを、どこに置いておくかを決めることです。

今回は、退職金500万円を例に、貯蓄性保険、個人向け国債、定期預金の特徴と使い分けを考えてみましょう。

65歳以降は「増やす」より「減らさない」を優先

65歳で退職金を受け取ったら、まず確認したいのが今後の生活です。年金だけで生活費を賄えるのか。毎月いくら不足するのか。退職後も働く予定があるのか。住宅の修繕や車の買い替え、医療や介護など、まとまった支出の予定はあるのか。

同じ500万円でも、年金だけで生活できる人と、毎月貯金を取り崩す可能性がある人では、お金の置き場所は変わります。

65歳以降は、必要なときに使えるお金を確保しながら、できるだけ資産を減らさないことを優先しましょう。そのため、まず検討したいのは、定期預金や個人向け国債など、元本割れを避けられる商品です。

また、最近は金利上昇を背景に、生命保険の予定利率も上がっています。一時払い終身保険や一時払い養老保険などの貯蓄性保険も、選択肢の1つとして検討できます。それぞれ仕組みや使い勝手が異なるため、まずは特徴を確認してみましょう。

定期預金と個人向け国債は「使う時期」で選ぶ

定期預金は、あらかじめ預入期間を決めてお金を預けることで、普通預金より高い金利が適用される商品です。

ただし、満期前に解約すると、当初の金利ではなく中途解約利率が適用されます。そのため、近いうちに使う可能性があるお金は1〜3年の短い期間を選び、しばらく使わないお金は5〜10年の長い期間にするなど、満期まで置いておけるかを考えて預けることが大切です。

一方、個人向け国債には「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3種類があります。発行後1年を経過すれば、1万円単位で中途換金できます。中途換金時には、直前2回分の利子相当額が差し引かれます。

定期預金のように満期まで待たなくても換金できるため、「いつ使うかは決まっていないけれど、必要になったら動かしたい」というお金には、個人向け国債が候補になります。

定期預金と個人向け国債は、どちらも退職金の置き場所として検討できますが、いつ使う可能性があるか、どのくらいの期間動かさなくてよいかを考えて選ぶことがポイントです。

貯蓄性保険は「長期間使わないお金」で検討

貯蓄性保険とは、終身保険や養老保険など、保障に加えて将来の資金準備という役割を持つ保険です。退職金を活用する場合は、一時払いタイプの商品も選択肢になります。

保険ならではの特徴は、資金を準備しながら、死亡保障なども確保できることです。

貯蓄性保険の注意点は、銀行預金や個人向け国債のように、必要なときに払い込んだ保険料をそのまま受け取れるとは限らないことです。契約後の早い時期に解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回るケースが多くあります。

そのため、貯蓄性保険を検討するなら、「5〜10年、またはそれ以上使わなくても大丈夫」と考えられる余裕資金で検討するのがよいでしょう。

500万円をどう分ける?

例えば、退職金として500万円を受け取り、老後資金にもある程度余裕があるケースなら、

・250万円〜330万円:個人向け国債・定期預金

・170万円〜250万円:貯蓄性保険

という分け方が1つの目安になります。

ただし、これはあくまで一例です。

年金額、毎月の生活費、住まい、車の有無、医療・介護への備えなどによって、適した割合は大きく変わります。

逆に、年金だけでは生活費が不足する人なら、500万円の大部分を個人向け国債や定期預金など、比較的動かしやすい商品に置いておくほうがよいでしょう。

大切なのは、「退職金500万円をどう運用するか」ではなく、「500万円のうち、いつ使うお金がいくらあるのか」を先に整理することです。

近いうちに使うお金は使いやすさを優先し、当面使わないお金は定期預金や個人向け国債で守る。さらに、長期間使う予定のない余裕資金があるなら、貯蓄性保険も検討する。

退職金は、全てを1つの商品に預けるのではなく、お金の役割に合わせて置き場所を分けることが、老後の生活を守るうえで最も大切なポイントです。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

    前日のランキングへ

    ニュース設定