インタビューに答える熊本県の木村敬知事=26日、熊本県庁 熊本県の木村敬知事は地震発生から1カ月の28日までに、時事通信の取材に応じた。入院患者の迅速な搬送や仮設住宅の着工などの初動に手応えを示し、「10年前の地震と比べて、倍のスピードで動いている」と振り返った。今後の課題としては住まいとなりわいの再建を挙げた上で、観光地に対する「ある種の自粛ムードを早急に打破しなければならない」と語った。
2016年の熊本地震では、避難生活による過労や病気の悪化など間接的な要因で亡くなる災害関連死が熊本・大分両県で223人に上った。木村知事も、この関連死を16年の地震で得た「最大の教訓」と指摘する。
救急搬送の遅れも関連死の原因になったことを受け、今回の地震では医療関係者が搬送に集中できる態勢づくりに注力したと明かす。その上で、関連死の疑いが約1カ月で2人になっている点を「何とか抑え込んでいる」と評価した。ただ厳しい暑さへの警戒も怠らず、「一人ひとりに寄り添った健康ケアをしていく」と気を引き締めた。
住宅再建への支援も重視し、今回の地震では発生から6日後に仮設住宅の建設を開始した。前回の地震の倍ほどの早さといい、木村知事は「住まいの再建は、被災者の思いに沿った柔軟な設営をしていく。2カ月のうちに安心できる住まいを用意する」と意気込んだ。
なりわいの再建に向け、政府と連携しながら被災企業の立て直しを後押しする。「この地震をてこに、『創造的復興』を果たしていく」とした上で「安心・安全な、地震に強い街にしていく」ためにも投資を惜しまないとの考えを示した。
比較的被害の小さい阿蘇や天草、人吉などの観光地で宿泊予約のキャンセルが相次ぐ問題については、「被災地を支援し続けるためにも、県内の経済を回していかないといけない」と強調。「『買って応援、食べて応援、来て応援』という形で、熊本の活力を維持する発信に努める」と述べた。