
そごう・西武のロゴ
Image by: FASHIONSNAP
そごう・西武が、10月1日付で実施する組織変更を発表した。主要人事として、同社の取締役で唯一のそごう・西武の出身者である田口広人会長が同職を退任するほか、そごう・西武労働組合の元中央執行委員長で、昨年5月に西武池袋本店店長に就任した寺岡泰博氏が同職を退く。また、2023年11月に副社長に着任したプラダジャパン元社長のダヴィデ・セシア(Davide Sesia)氏は同職を退任し、非常勤の取締役として同社に留まる。
田口会長は、同社がセブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイ)から米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループ(以下、フォートレス)に売却される1ヶ月前の2023年8月に代表取締役社長に就任。フォートレスによる同社の買収が完了後、取締役社長に降格し、フォートレスから劉勁(りゅう じん)氏が代表取締役に就いた。2026年4月には劉氏が社長に、田口氏は会長に着任するなど、段階的にフォートレス主導の経営体制へ移行させる役割を担ってきた。同氏の退任により、新たな取締役体制でのそごう・西武の出身者はゼロとなる。
同社の基幹店で、開業以来初の全面改装が進んでいる西武池袋本店の新店長には、9月末に閉店を予定している西武渋谷店の小林清店長が就く。同氏は池袋本店店長のほか、執行役員も務める。寺岡 現池袋本店店長は2023年8月当時、セブン&アイ傘下だったそごう・西武の売却を差し止めるために同本店のストライキを主導した人物。改装オープンが遅れている同本店にまつわる各種利害関係者との調整役を期待されての店長抜てきと見られていた。寺岡氏は今年10月以降は執行役員からも退き、外商事業部営業統括部東京営業部長に就く。
セシア氏は1992年に来日して以来、数々の海外アパレルブランドの日本支社でマネジメントを手掛けた経験を持ち、2000年から2022年までプラダジャパン社長を務めるなど、ブランドビジネスとラグジュアリーに精通している。池袋本店にヨドバシカメラが出店する改装案を受け、同店に入居するラグジュアリーブランドとの交渉を円滑に進めるためにそごう・西武が同氏を副社長として招へいした。
今回の組織体制の刷新は、「そごう・西武の組織全体の役割の見直しの一環」(同社広報担当者)としている。池袋本店は2026年中のグランドリニューアルオープンを予定しているが、今回の人事に同店の全面改装完了と直接的な関係はないという。
店舗組織の再編では、基幹店において店長裁量による副店長の配置を可能にするほか、外商事業部では渋谷店の上位顧客対応を担う営業課を統合するなど営業体制を再編し、営業推進部には新規顧客開拓に特化した「顧客開拓担当」を新設する計画だ。