
飲み会の後、気分が上がると電車で寝過ごしてしまうことがある。時には、予想外の場所まで乗り越してしまうこともあるようだ。
投稿を寄せた東京都の60代男性は30年以上前に、寝過ごしてやらかした経験を振り返る。当時、群馬県の高崎に住んでいた男性は、会社のある上野まで通っていた。
12月半ばごろ、上野駅近くで会社の忘年会が行われた時のこと。雰囲気が良く飲みすぎた男性は高崎線の最終電車に間に合わず、上野駅発金沢駅行きの夜行急行「能登」で帰宅することにした。(文:法田ひまり)
「横川駅や軽井沢駅でも目が覚めませんでした」
この列車は特急型車両を使用していたそう。「今では普通になっている各席独立リクライニングシートになっており乗り心地は抜群でした」と明かす。片側2列の座席で隣が空席だったこともあり、
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「酔っぱらっている私は、ゆったりとくつろいでいるうちに、電車の揺れも手伝ってくれていつしか睡魔(酔魔(?))の虜になっていました」
という。降りるべき高崎駅も通過したが、「碓氷峠を越えるための電気機関車の連結・取り外しで停車時間のかかる横川駅や軽井沢駅でも目が覚めませんでした」そうだ。
「このまま金沢駅まで乗り越すことに決めました」
男性の目が覚めたのは電車の進行方向が逆転した直江津駅を発車した後のこと。この列車は上野駅から高崎線、信越本線を通り、直江津駅で進行方向を逆にして金沢駅に向かう運行形式だったのだ。当時の心情をこう綴っている。
「電車が、自分の座っている向きと逆の後ろに進行していることで、最初は何が起きているのか分かりませんでしたが、意識がはっきりとしてくるにつれて、自分のやらかしたことに愕然としました。 当時は、北陸新幹線はもとより長野新幹線もまだ通っていない時代でしたから、ここまで来てしまったからには翌日の出社には間に合いませんので、このまま金沢駅まで乗り越すことに決めました」
「私の乗り越し最長不倒距離です」
酒の勢いもあっての大胆な決断だったようだ。その後男性は金沢駅で会社に「急用ができたため」と休暇願の電話をかけてから、一日金沢市内を観光したという。帰宅を待ってくれていた妻に「お詫びのために金沢のお土産を買って帰り」、帰宅した。
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男性は最後にこう綴っている。
「上野発金沢着。この他にも、酔っぱらって寝過ごしたことは何回かありますが、私の乗り越し最長不倒距離です」
寝過ごしというアクシデントを逆手に取り、金沢観光の思い出に変えた男性。機転と酒の勢いで乗り越えたユーモアあふれるエピソードだと言えそうだ。

