
体調不良で出勤が遅れた男性。通勤に使うはずだった路線では、その朝、重大事件が発生していた――。投稿を寄せた東京都の60代男性は、かつて勤めていた会社に遅刻した日の出来事を振り返る。
ある日、頭が痛いまま目が覚め、頭痛薬を探しつつ当時勤めていた会社に「少し遅れます」と連絡した男性。痛みが和らいできたため家を出た。(文:法田ひまり)
荻窪に向かうも地下鉄が遅延…タクシーに切り替えるが道路は封鎖
男性は荻窪駅で丸ノ内線に乗り換え、中野新橋駅近くの会社へ向かう予定だった。しかし、地下鉄が遅れていると知り、予定を変更。そのまま中野駅まで出て、タクシーで会社へ向かうことにした。
中野駅でタクシーはつかまったものの、駅から出てすぐ警察官たちが山手通りに通ずる道路を封鎖していた。男性は「斜交いに組まれた鉄骨を初めて生で見ました」と回想する。
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運転手からの申し出で、タクシーを降りて歩くことになった。警察官に会社が中野新橋駅近くにあるというと、「封鎖していない道を行ってください」と指示された。何事かと迂回しつつ男性は10時半に会社に到着した。
「自分の部署に着くと、大変な事になっていました」
会社に着くと社長にすぐ呼ばれたという。遅れると連絡したと弁明したものの、話の核はそこではなかった。
「自分の部署に着くと、大変な事になっていました。地下鉄でテロ事件があり、救急車やパトカーで大騒ぎですとの事。その日、普通に出勤していたらとゾッとしました」
男性が何回も迂回することになった要因は地下鉄サリン事件だったのだ。男性は当時の記憶が頭から離れないという。
「その後、それが地下鉄でサリンが撒かれたという事件になるにつけ、車のいなくなった大通りと鉄骨の光景が忘れられません」
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