
<陸上アルティメット選手権>◇12日(日本時間13日)◇第2日◇ブダペスト◇女子やり投げ決勝ほか
女子やり投げで24年パリ五輪金メダルの北口榛花(28=JAL)が、世界陸連の新設大会で日本新記録をたたき出し、初代女王となった。2投目で世界歴代10位にあたる68メートル92をマーク。23年に樹立した自身の日本記録を1メートル54更新した。昨年9月の世界選手権東京大会では連覇を逃したが、今季から男子世界記録保持者のゼレズニー氏に師事。19日開幕の愛知・名古屋アジア大会前に、復活を印象づけた。
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北口が、ほえた。68メートル05で首位に立った中国の18歳、厳子怡(げん・しい)を追う2投目。やりは70メートルライン手前で突き刺さった。「考えが整理された状態で投げられている。思ったよりすんなり投げられた」。23年9月ダイヤモンドリーグ(DL)ブリュッセル大会でマークした従来の日本記録67メートル38を大きく更新して、両拳を握って喜んだ。
「自分にもチャンスがあると思って試合に臨んだ。その結果が日本記録につながってすごくうれしい」。
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通常は6投だが、最大4投で競う方式。2投を終えて棄権した世界歴代2位71メートル74を持つ厳に対し、世界選手権東京大会の優勝記録65メートル12を上回って勝利。五輪金や世界選手権覇者らトップ選手だけが集う新設大会で初代女王。「とても大切な思い出になる」。トロフィーを手にすると、花火をバックにとびっきりの笑顔を見せた。
昨年6月に右ひじ痛を発症し、連覇を目指した自国開催の世界選手権は予選落ち。今年1月には7年間師事したチェコ出身のセケラク氏とのコーチ契約を終了した。5月からゼレズニー氏の本格的な指導を受け始めた。当初は20個近く改善点を指摘されて戸惑った。それでも「五輪で3回金メダルを取っている選手で昔話も面白くて。いろいろなことを吸収したい」。やりの引き方などフォームを改良。特に助走では「右、左と速く足を着きながら上体を後ろに残す」という新しい感覚を体になじませた。
今季は厳に負け続け、5日のDLファイナルも2位に甘んじたが、雪辱した。今季世界2位の記録を持って、同1位の厳とアジア大会で再び顔を合わせる。中国の新星について「世界で戦う私たちも頑張らなきゃいけない気持ちになったと思う。ちゃんと戦えるようにしないと」。女子やり投げ決勝は27日。さらなるビッグスローで、32年ぶりの自国開催でも勝つ。
◆北口榛花(きたぐち・はるか)1998年(平10)3月16日、北海道旭川市生まれ。小6時にはバドミントンの全国大会で団体優勝。旭川東高1年までは競泳と陸上の二刀流。15年世界ユース優勝。日大を卒業してJAL所属。五輪は21年東京12位、24年パリ金メダル、世界選手権は22年銅メダル、23年金メダルを獲得した。趣味は食べること。179センチ。
◆アルティメット選手権 世界陸連が新設した高額賞金大会。五輪、世界選手権が開催されない偶数年に行われる。1カ国3人の出場制限はなく、世界大会の優勝者や世界ランキング上位者のみが出場。トラック種目は12〜16人、フィールド種目は基本8人で争う。賞金総額は陸上界最高の1000万ドル(約16億円)、個人種目の優勝賞金15万ドル(約2300万円)。第1回は3日間開催で、日本勢は北口、男子400メートルの中島佑気ジョセフ、同110メートル障害の村竹ラシッド、泉谷駿介、阿部竜希の5人が出場している。
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