「カスハラと思われたくない」 不満あっても44%が伝えず、意識調査で浮かぶ“言いづらさ”

0

2026年09月16日 10:40  おたくま経済新聞

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

おたくま経済新聞

「カスハラと思われたくない」 不満あっても44%が伝えず、意識調査で浮かぶ“言いづらさ”

 「カスハラと思われたくないから、不満があっても言わない」


 カスタマーハラスメントへの対策が進む一方で、客側にはこんな“言いづらさ”も生まれているようです。


 Job総研が9月14日に発表した「2026年 カスハラに関する意識調査」で、不満を感じた経験がある人の44.0%が、その不満を相手に伝えなかった、または伝えようとしてやめていたことが分かりました。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


■ 不満を感じても44%が相手には伝えず

 調査は、全国の20〜50代の就業者で、JobQ Townに登録する463人を対象に8月12日から17日にかけて実施。


 企業や店舗、サービスなどに不満を感じた経験について尋ねたところ、77.1%(357人)が「ある」と回答しました。


 不満の理由で最も多かったのは「店員・担当者の態度」で64.4%。続いて「説明や案内が不十分」が41.5%、「商品・サービスの品質」が38.4%でした。


 ところが、不満を感じた357人のうち、「不満はあったが我慢して伝えなかった」は29.4%、「伝えようとしたが、やめた」は14.6%。合わせて44.0%が、相手に不満を伝えていませんでした。


 その理由として最も多かったのは「時間や手間がかかると思った」の42.7%でしたが、次いで多かったのが「面倒な客と思われたくなかった」の32.5%。「言っても改善されないと思った」も31.8%にのぼっています。


■ それでも87.2%は「不満を伝えることに賛成」

 一方で興味深いのが、企業や店舗に不満を伝えること自体については、87.2%が「賛成派」だったことです。


 理由では「問題を改善してほしい」が54.7%で最多。「正当なサービスを受けたい」が44.3%、「同じことが他の人にも起きないようにするため」が42.3%と続きました。


 つまり、不満や問題点を伝えることには肯定的でありながら、実際には「面倒な客と思われたくない」と口をつぐむ人も少なくないことになります。


 また、自分自身も気づかないうちに「カスハラにあたる言動」をしているかもしれないと考える人も37.8%いました。



■ 「苦情=カスハラ」ではない

 10月1日からは、改正労働施策総合推進法により、事業主にカスタマーハラスメント防止のための措置が義務付けられます。


 ただし、厚生労働省は「顧客等からの苦情の全てがカスタマーハラスメントに該当するわけではありません」と明記しています。客観的に見て社会通念上許容される範囲で行われたものは「正当な申入れ」であり、カスハラには当たらないとしています。


 働く人を理不尽な要求や暴言などから守ることはもちろん重要です。その一方で、「カスハラと思われるのでは」と正当な意見までため込む必要もありません。


 対策が本格化する中、客側にも企業側にも改めて問われそうなのが、「苦情」と「カスハラ」をどう切り分けるのか。その境界線なのかもしれません。


<参考・引用>
Job総研「2026年 カスハラに関する意識調査」
厚生労働省 Webマガジン「安心して働ける職場へ ─ ハラスメント対策の強化で何が変わる?」

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026091603.html

    話題数ランキング

    一覧へ

    前日のランキングへ

    ニュース設定