「海外旅行は高すぎる」がついに変わる? タイの予約が60%増、“今起きている異変”

0

2026年09月17日 09:00  女子SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

女子SPA!

写真
 新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(45歳)。

 40歳を超えてから、スタートアップ企業「令和トラベル」に転職。現在は旅行アプリ「NEWT(ニュート)」の広報を担当。さらに2025年10月には、ハワイ子会社「ALOHA7, Inc.」のCEOに就任し、家族とともにハワイへ移住。新たなステージで活躍の場を広げています。

 第61回は、旅行会社勤務の大木さんが、9月以降の燃油サーチャージと為替の変化による、海外旅行の明るい兆しについて綴っています(以下、大木さん寄稿)。

◆海外旅行の潮目が変わる!?

「海外旅行は、高すぎて無理……」

 燃油サーチャージの高騰、円安の影響もあり、ここ数年、海外旅行を諦めていた人も少なくないのではないでしょうか。

 ところが、ここにきて、少し明るい変化が見えてきました。

 旅行アプリ「NEWT」のデータを見てみると、8月の週ごとの平均予約人数と、9月に入ってからの1週間を比べたところ、予約してくださる方の数がおよそ15%増えているんです。

 円安で海外旅行を控えていた人たちが、近場の旅行を中心に、「待ってました」とばかりに予約を始めている。そんな動きが、少しずつ見えてきました。

 今日は、そんな「海外旅行の潮目」の変化について、お話ししていきたいと思います。

◆燃油サーチャージ値下げが予約増加の主要因

 なぜ、ここにきて、海外旅行の予約が増えてきたのでしょうか?

 ずばり、「燃油サーチャージの値下げ」です。

 今年の5月から8月にかけて、中東情勢の影響により、燃油サーチャージがとても高い水準になっていました。

 それがようやく、潮目が変わろうとしています。過去最高水準に達していた、燃油サーチャージがこの9月発券分から久しぶりに値下げされました。

 航空会社の平均で見ると、大人4人家族の場合、ベトナム・ダナンでおよそ4万4000円、タイ・バンコクで4万円、台湾や香港でも2万5000円ほど負担が減る計算です。移動費だけでこれだけ下がってくると、旅行のハードルが一気に下がります。

 そして、ここでぜひ知っておいていただきたいのが、燃油サーチャージが確定するタイミングです。燃油サーチャージは「旅行するとき」ではなく、「航空券を発券するとき」の金額が適用されます。

 つまり、今の燃油サーチャージが安いタイミングで航空券を発券しておけば、仮に2か月後に燃油サーチャージが値上がりしていたとしても、今の金額のまま旅行することができます。

 実際、ハワイで暮らしている私も、東京への出張に備え、この9月にサーチャージが下がるタイミングを見計らってチケットを発券しました。ハワイ発の航空券も、航空会社によって差はあったものの、往復で2万円弱くらい安くなりました。

 もちろん、燃油サーチャージがこの先どう動くのかは、私たちにも予想できません。

 しかし、「今ならいつもよりお手頃な価格で予約できそう」と、今が予約のタイミングだと考えている方が多くここ最近の予約増加につながっているのかなと見ています。

◆タイ・ベトナムの予約が急増!「行きたかった人」が動き出した?

 燃油サーチャージの値下げによって、目的地選びの傾向にも変化が出ています。

 旅行アプリ「NEWT」の直近の海外旅行の予約状況を見てみると、タイは8月の週平均と比べて、9月に入ってからの予約人数がなんと60.7%も増加。続いて、ベトナムも38%増、さらに香港が25.7%、台湾が16.4%増と続いています。

 なぜ、タイやベトナムがここまで人気になっているのでしょうか?

 その理由のひとつといえそうなのが、燃油サーチャージの下げ幅の大きさです。

 航空会社の燃油サーチャージの平均値で見ると、ベトナムは、ダナン線がひとり往復で約1万1100円、ホーチミン線が往復約9600円、ハノイ線が往復約8000円。タイ・バンコク線も、往復約1万円の値下げとなっています。

 2025年の同じ時期と比べても、このふたつのエリアはグッと伸びています。ベトナムはほぼ倍、タイに至ってはなんと3倍です。

 燃油サーチャージの値下げ幅が大きいタイやベトナムで、予約の伸びも大きい。そんな傾向が、はっきりと見えてきています。

 これまで「海外に行きたいけれど、ちょっと高いから……」と諦めていた方たちが、燃油サーチャージの値下げをきっかけに、少しずつ動き出しているのかなと感じています。

◆もうひとつの追い風は「円高」

 さらにここに来て、海外旅行にとって、もうひとつの追い風が吹いています。

 それが、直近の円高傾向です。

 ドル円は一時160円を超えていましたが、このコラムを書いている時点では154円台まで円高が進んでいます。

 円高になれば、当然、海外旅行中にかかる費用にも影響します。現地のホテル宿泊費、レストラン代、食事代、カフェ代など、滞在費が割安になる。

 さらに、現地のツアーなども、予約時の為替相場を反映してツアー代金が反映されるため、同じ商品でも、価格が変わってきます。

 今は、海外旅行を検討する人にとって、少し状況が良くなってきているタイミングと言えそうです。

 ただし、為替は日々動いています。海外旅行を検討するに当たって、今後為替の動きというのも見守っていく必要がありそうです。

◆今後の見通しは?

 ここまで、燃油サーチャージの値下げと円高傾向という、海外旅行にとってのふたつの追い風についてお話ししてきました。しかし、燃油サーチャージも、為替相場も変化するものです。

 燃油サーチャージは、原油価格と為替の両方で決まる仕組みになっています。そのため、今後、中東情勢などによって原油価格が再び上昇したり、政府による燃油価格の緩和措置が縮小されたりすれば、燃油サーチャージが再び値上がりする可能性もあります。

 ですから、「これで燃油サーチャージの高い時代が終わった」とまでは、まだ言い切れません。

 しかし、過去最高水準とまで上がっていた燃油サーチャージがようやく引き下げになったのは事実。

「海外旅行に行きたいけれど、費用が高くてなかなか行けない」と思っていた方にとっては、今は旅行を検討する、ひとつのいいタイミングと捉えてもいいのではないでしょうか。

 もちろん、これからさらに燃油サーチャージが下がって、「もう少し待っておけばよかった!」となる可能性もあります。

 こればっかりは、正直なところ、誰にもわかりません。

 だからこそ、気になる旅行先がある方は、今の価格を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母

    前日のランキングへ

    ニュース設定