ヴーレヴー(撮影:山中博喜) 今週の日曜日は、中山競馬場でオールカマー(GII)が行われます。
過去10年のオールカマーは、4枠以内に入った馬が[6-8-3-38]で勝率10.9%、連対率25.5%、複勝率30.9%となっています。一方、5枠以降に入った馬は[4-2-7-62]で勝率5.3%、連対率8.0%、複勝率17.3%となっており、4枠以内の馬の好走率は高くなっています。
オールカマーが行われる中山芝2200mの発走地点は直線入り口に設けられています。そのため、直線の急坂を2度上るコースとなっています。さらに1コーナー手前から再び上り坂があり、2コーナーから向正面にかけて下るレイアウトになっており、起伏の激しいタフなコースと言えます。外枠に入った馬は距離ロスが生じやすいですし、タフなコースで外目を回されるのが負担となることが苦戦している要因のひとつと言えそうです。
もうひとつ注目したいのは使用されるコースです。過去10年のオールカマーはBコースからCコースに替わった初週に開催されています。コースが替わると内の傷んだ箇所がカバーされますので、このあたりも内枠有利な傾向を強めている要因と言えるのではないでしょうか。
今年のオールカマーも前週のBコースからCコースに変更された馬場で開催されます。JRAの馬場情報では4コーナーの内ラチ沿いに若干の傷みはあるようですが、概ね傷んだ箇所はカバーされているとのこと。例年と同じような条件と言えますし、近年のオールカマーの傾向を踏まえると、今年も内枠に入った馬には注意した方がいいかもしれません。
そんなオールカマーで、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆充実ぶりを示す近2走
今週のオールカマーでAIが本命に抜擢したのは、人気薄が予想されるヴーレヴーでした。
週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しヴーレヴーに高評価が与えられました。
昨年のエルフィンS(L)で勝利し素質の高さを見せていた本馬ですが、それ以降はなかなか結果を残せない日々が続いていました。ただ、5走前や7走前、8走前はハイレベルなメンバー相手のGI。6走前のローズS(GII)は、北海道シリーズに使う予定を爪の不安で断念し、仕切り直しの一戦だっただけに参考外と言えます。3走前と4走前はダートでの大敗で度外視できます。
2走前の巴賞(OP)は芝替わりで2着に3馬身半差をつけて快勝。洋芝の道悪という厳しい条件でしたが、レースでは楽に走れていましたし、直線で追われてからの反応も抜群。道悪への高い適性を示す一戦だったと言えます。
前走のクイーンS(GIII)は大外枠から2番手を取りに行き、人気を背負っていた逃げ馬を終始マークする形。直線で逃げ馬は交わしたものの、後続の差し脚に屈し3着。勝ち切ることはできませんでしたが、重賞でも通用する能力は十分に示す走りは見せていました。
最近のヴーレヴーは性格が丸くなったようで、以前よりも乗りやすくなっていると陣営は話しています。このあたりも近走で結果が出ている要因なのかもしれません。
今回のオールカマーは牡馬混合戦で前走よりも相手は強くなりますが、週末の中山が雨模様というのはプラスになりそうです。前走のように良馬場でも結果を残せるタイプですが、2走前の巴賞の走りから道悪になるのは大歓迎。馬場が悪化すればさらにチャンスは大きくなりそうです。
距離の2200mは初めてになりますが、本馬の父サトノクラウンは芝2200mの重賞で3勝をマーク。17年の宝塚記念(GI)でも勝利しており、血統面からはこの距離に高い適性がありそうですし、初距離でも不安は感じられません。
枠順も4枠4番と近年のオールカマーで良績を残す内目の枠が当たったのは好材料。人気はなさそうですが、内々をロスなく立ち回ればチャンスはありそうですし、一発に期待できる1頭と言えるのではないでしょうか。