
NTTドコモは9月25日、料金プランの改定に関する記者説明会を開催した。齋藤武副社長が、今後の料金施策や事業環境について説明を行った。具体的にどの料金プランに手を入れ、利用者の負担はどう変化するのか、そして値上げの背景は何か、説明会の内容を詳しく見ていく。
●「ahamo」は3段階制のプランに 「楽天モバイルの料金水準も参考に」と副社長
まずは注目の「ahamo」から解説する。NTTドコモは12月1日、オンライン専用プランのahamoを大幅にリニューアルする。従来の月額2970円で30GB(現在はキャンペーンで40GB)という基本的に単一容量だった仕組みを廃止し、データ利用量に応じた3段階制プランへ移行する。
基本料金の改定により、ステップ1となる40GBまでは月額3135円となり、実質的に165円の値上げとなる。ステップ2の40GB超60GB以下は月額4125円、ステップ3の60GB超120GB以下は月額5115円で提供する。
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段階制の導入により、利用者は基本容量を超過した際に追加で購入手続きを行う手間がなくなり、快適な通信を維持できるという。また料金の使い過ぎを防ぐため、データ容量の上限を40GBまたは60GBに設定できる無料の「上限設定オプション」を導入する。11月1日時点で契約中の利用者に対しては、12月1日に自動で40GBの上限設定が適用される仕組みだ。
このリニューアルに伴い、月額1980円で80GBを追加する「大盛りオプション」の提供を、11月30日に終了する。
あわせて「ahamoポイ活」の仕様も変更し、120GBまでの基本料金とポイ活オプション料2200円を合わせた合計月額料金は7315円となる。一方で、「爆アゲ セレクション」でのdポイント還元率を最大25%へ拡充し、海外で利用可能なデータ量を30GBから40GBへ引き上げるなど特典の強化も実施する。
齋藤氏はahamoの見直しについて、「データ利用量が年々増加する中、データ容量が足りないという声が多く寄せられていた」と述べる。加えて、「ネットワークの状況が良くなってきているからこのタイミングだという直接的な関係ではなく、将来の安定的な事業運営を総合的に勘案して出した結論だ」と補足した。
また記者からは、段階制の導入に対し、他社との比較や競合状況についての質問も挙がった。「楽天モバイルと比較すると割高な印象を受けるが、懸念はないのか」と問われた齋藤氏は、「楽天モバイルの料金水準も参考にしつつ、全体の中でahamoが競争力を保持できる水準を設定した」と回答した。「40GBまでで月額3135円という設定は一定の競争力があると考えており、全般的な競争環境を踏まえた価格設定だ」(同氏)
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競合との優位性について同氏は「複雑な割引条件が付いていないシンプルさがお客さまから支持されている」ことを挙げ、ahamoの価格改定後も割引条件を設けなかったことを強調した。
●小容量プランの刷新と実質的な値上げの中身
小容量向けには、新料金プラン「ドコモ mini2」を12月1日から提供する。これに伴い、従来の「ドコモ mini」は11月30日に新規受付を終了する。新プランは月間データ利用量に応じて6GBと12GBの2段階で構成されており、割引前の月額料金は6GB以下が3278円、12GB以下が4598円に設定された。
データ容量は拡大したものの、割引適用前の基本価格は従来より引き上げられており、実質的な値上げとなっている。
割引施策としては「みんなドコモ割」による550円割引や「dカードお支払割」による550円割引、「ドコモ光 セット割」または「home 5G セット割」による1210円割引、「ドコモでんき セット割」による110円割引が用意されている。全割引を適用した場合の最安価格は、6GB以下で月額858円、12GB以下で月額2178円となる。
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旧プランでは非対応だった家族間国内通話無料化に対応する他、60歳以上の利用者には「かけ放題オプション」を通常月額1980円の半額である月額990円で提供する。
「家族でよりおトクに使っていただけるプランとして家族向けの割引や通話サービスを充実させた」と齋藤氏は話す。ドコモが利用者の声や利用実態を分析したところ、「データ通信量」に関するニーズと並んで、「家族や友人との通話をおトクにしたい」「家族で契約した際の割引を充実させてほしい」という声が強く寄せられていた。
このニーズに応えるため、従来の小容量プランドコモ miniを見直し、「家族で、もっとおトクに」をコンセプトに掲げた新プランドコモ mini2へと刷新するに至った。
●既存プランの月額料金改定と今後の通信環境維持
NTTドコモは新規受付を終了している過去の料金プランについても、12月1日より月額料金を一斉に改定。「eximo」や「eximoポイ活」「5Gギガホ」などの大容量プランは月額550円の値上げとなる。
また「irumo」の3GB、6GB、9GBプランは月額330円引き上げ、0.5GBプランも月額110円引き上げる。なお「OCN モバイル ONE」の10GBプランは月額220円、30GBプランは月額550円の値上げとなる。
さらに10月1日からは、60歳以上の利用者を対象に「ドコモ MAX」の月額料金を最大3カ月間割り引く「ドコモ MAX 60歳以上割」を開始する。各種割引を適用することで、最大3カ月間は月額858円から利用可能となる施策だ。
●一連の料金改定や値上げの背景は? 副社長が語る
今回の一連の料金改定や値上げの背景には、急速な通信需要の拡大と事業環境の変化がある。通信トラフィックの増加に対応するネットワークの高度化や、将来に向けた6G・AI投資、さらには物価高や人件費上昇に伴う事業運営コストの増加がドコモの経営を圧迫しているという。
齋藤氏は「安定的なサービスを継続して提供するため、事業環境の変化を踏まえてこのタイミングで改定を決断した」と語り、品質維持に向けた値上げへの理解を求めた。
利用者は自身のデータ利用量や家族での契約状況を改めて確認し、12月の改定に向けて最適なプランの見直しを行う必要がある。
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ドコモが既存料金プラン値上げ(写真:ITmedia Mobile)60

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