「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート

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2026年09月25日 21:41  ITmedia PC USER

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PRO X2 RAPID ピンク。ビンクというより、ロジクール Gのマゼンタのような色合いだ

 ロジクールは9月24日、東京・品川のTUNNEL TOKYOにて、同社のゲーミングブランド「ロジクールG」の新製品発表イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催した。世界18カ国で展開されるグローバルイベントの一環であり、東京での開催は2025年に続いて2回目となる。


【その他の画像】


 新製品の詳細なスペックやラインアップについては速報記事を参照していただくとして、本稿ではイベント内で語られた同社のビジョン、トークセッション、そしてハンズオン会場でのリアルな空気感を中心にお届けする。


●発表された主な新製品(ダイジェスト)


 今回の発表では、フラグシップ「PROシリーズ」の刷新をはじめ、多岐にわたるゲーミングギアが一挙に披露された。


PROシリーズ(4製品)


・PRO X3 SUPERSTRIKE:ワイヤレスマウス。HITS(触覚誘導トリガー)を継承し、新チップセット「NxLOGI」採用で59gへの軽量化/低遅延化/135時間バッテリーを実現した


・PRO X2 RAPID:テンキーレスキーボード。8kHz対応、アナログ磁気スイッチ(KS-20 POM)、本体OLEDディスプレイ、6層吸音構造を備えた


・PRO X3 LIGHTSPEED:ワイヤレスヘッドセット。24bit/48kHz対応グラフェンドライバー、16bit/48kHzマイク、70時間駆動に進化した


・PRO X CONTROL:PROシリーズ初となるゲーミングマウスパッド。一般的に表面は平織り生地であるが、全方向へマウスを動かしやすくするためニット生地を採用した。厚さ6mmのSlimflexベースで、手首の疲労感も軽減する


その他の注目製品・アップデート


・PRO X SUPERLIGHT 2 SEシリーズ(DEX SE/2c SE)。これからPCゲームを始めたい人、またはライトなプレイヤー向けにコストパフォーマンスに優れたゲーミングマウス)


・G502 X PLUS 新色(ダークライラック、ミントグリーン。HERO 44Kセンサーアップグレードモデル)&既存モデル向けにも44Kセンサー無償ファームウェア更新


・G316X(8K・ガスケットマウント採用の75%キーボード)&交換用キーキャップ


・ASTRO A50 X 新色(マーズレッド)


・YETI 2(AIノイズ除去、音声近接センサー、キャラクター付きディスプレイ搭載マイク)


・RS50 McLaren Racing Bundle(F1マクラーレンコラボの限定ハンコン&ペダル)


●「挑戦の先にブレークスルーがある」――笠原社長が語る日本市場へのコミットメント


 ロジクールの笠原健司社長は、冒頭で幕張メッセで開催された東京ゲームショウ(TGS)に触れつつ、「TGSが日本のゲーム業界最大のイベントなら、今日の『Logicool G PLAY』はわれわれロジクールGにとって1年で最大のイベント。少し言い換えれば、『われわれのTGS』だ」と力強く切り出した。


 笠原さんは2025年もマウス/キーボード/ヘッドセットの国内市場シェアNo.1を維持できたことへの感謝を述べた後、本日の統一テーマである「ブレークスルー」について説明を始めた。


 「困難に立ち向かい乗り越えて勝利をつかむ、その一歩を支え続けるのがロジクールGの役目」と語り、NASEF JAPANとの教育/ユース支援、プロチーム(DFM、REJECT)との共闘事例を紹介した。


 さらに外資系グローバル企業でありながら「日本の声を反映した製品開発」「国内直営コールセンターによるアフターサポート」を13年間にわたり継続している強みを強調した。単なる新製品の投入にとどまらず、プレイヤーとコミュニティーに深く寄り添う姿勢を鮮明にした。


●開発陣が明かした「あえてガスケットマウントを採用しなかった」理由


 続いて同社の室井崇裕さん(執行役員マーケティング本部長)による製品プレゼン、マーケティングのザックさんによるG HUB連携デモ(PRO X3のHITSアクチュエーションテストやYETI 2のAIノイズリダクションなど)が行われた。


 その後の質疑応答セッションでは、Logitech(スイス本社)からオンラインでガブリエル・ワイエルさん、クリス・ペイトさんが参加。記者陣から鋭い技術的な質問が飛んだ。


 キーボードのPRO X2 RAPIDで「PRO向けにガスケット構造を採用しない理由」について質問されたクリスさんは「ガスケットマウントはタイピング時に沈み込み(たわみ)が生じる。日常タイピングでは心地よいキータッチになるものの、シビアな競技シーンを戦うプロ選手たちからは『沈み込みによってキー入力の確実性やフィードバックの剛性感が損なわれる』と不評だった」と明かした上で、「そのためプロ向けモデルではあえてガスケットを排し、代わりにPoronやシリコンなどの多層ダンピングレイヤーを6層重ねることで、たわみのない正確無比な操作感と心地よい静音性を両立させた」と回答した。


 高機能マイクのYETI 2については、音声追従機能やAIノイズリダクションの処理が「PC側のCPUやG HUBに依存せず、全てマイク内部のDSPチップで完結している」ことがガブリエルさんから明かされた。配信中やゲームプレイ中にPCへ余計な負荷をかけない独立設計となっており、ハードウェアエンジニアリングの進化を実感させた。


●トークセッション:丹生明里さん&REJECT Misaya選手が語るリアルな使用感


 イベント中盤には、タレントの丹生明里さんと、プロeスポーツチーム「QT DIG∞」所属のMisaya選手がスペシャルゲストとして登壇した。


 7月に開催された「VALORANT Challengers Japan 2026 Season Finals」で優勝したことから、ターニングポイントをたずねられたMisaya選手は「マウスが新しくなったこと」と即答した。「Play to Winと感じるほど素晴らしいマウスだと思う」と感想を語った。


 セッティングについては「誤クリックを防ぎつつ、安定感を出すために2-2-4(左クリック、右クリック、ハプティックフィードバック)に設定している。チームメンバーの中には3-3-4という人もいて、やはりハプティックフィードバックは強めにしている印象を受ける」と、プロならではの設定を明かしてくれた。


 普段からロジクールG製品を愛用しているという丹生さんは、PRO X3 SUPERSTRIKEを初めて触った際、クリックの感触に驚かされたと語る。


 「今までのSUPERLIGHT 2は『カチカチッ』としっかり押す感覚だったが、X3は少し指を置いただけで吸い込まれるようにスッと反応して、速度感の違いに本当にびっくりした。ソフトウェアでクリックの深さや重さ、振動をゼロにする調整までできて、プレイヤーの好みにここまで寄り添ってくれるんだということに感動している」(丹生さん)


 トーク終盤では「今後作ってほしい製品」に話題が移り、Misaya選手からは「デスクを広く使える60%キーボードや、滑り心地を選べる純正の交換用マウスソール」という具体的なリクエストが飛び出した。唯一ロジクール側としてステージ上にいた笠原さんは「今後の開発の参考にする」と答え、会場は発表会とは異なる和やかな雰囲気に包まれた。


●タッチ&トライ会場レポート:こだわりが詰まった新製品群を体験


 発表会終了後のハンズオンエリアでは、メディア関係者によるタッチ&トライが行われた。


 ブース担当者の解説によると、プロシリーズ初となるマウスパッド「PRO X CONTROL」は、一般的な布製パッドに見られる縦横の織り目の偏りをなくすため、円形を描くように編み込まれたニット素材を採用しているそうだ。実際にマウスを滑らせてみると、どの方向に振っても抵抗感が均一で、かつ適度な摩擦抵抗のおかげでマウスを自分の思うままに操作できると感じた。


 PRO X2 RAPIDは、澄んだコトコトという打鍵音が心地よかった。確実に押し込んだという感覚の得られる押下圧があり、個人的には好ましく感じられた。


 実働品を試すことはできなかったものの、専用ツール「G HUB」を開くことなくアクチュエーションポイントやラピッドトリガーの設定を行える小型OLEDディスプレイと物理ローラーの存在は、ゲームプレイ中、もしくは大会などの現場で即座にチューニングしたいプレイヤーにとってキラー機能になりそうだと感じた。


 今回発表されたマイク「YETI 2」の1.3型カラーディスプレイも同様だ。製品名にちなんだ「Yeti(イエティ)くん」キャラクターが1.3型カラーLEDディスプレイに表示されるよう設定できるうえ、キャラクターをドラゴン、花、クラゲ、カエルから選ぶことができる(花がキャラクターというセンスがよく分からないが)。


 声が大きすぎて音割れしそうになるとYetiくんが慌てた表情を見せる。キャラクター以外にもマイクの指向性やヒストグラムなどを選べ、視覚的フィードバックがマイクだけで得られるのが新しい。


 もちろん、エンタメ性だけにとどまらない。ゲインや指向性、ノイズリダクションの強さなどをディスプレイとダイヤルである程度設定することもできる。担当者によれば、「ノイズリダクションを最大に設定しておけば、すぐそばで使っていても打鍵音を拾うことがない」とのことだ。さらに、アームを使ったレイアウトにも対応するよう、ディスプレイの180度反転にも対応している。


 G316 X 98/75向けの「G-KEYCAPS」は、全種類が展示されていた。カラーキーキャップ自体は、キースイッチがクロスハッチ型ステムであれば、どの機種でも換装可能だ。ただし、最も特徴的なダイヤル用付け替えキャップを取り付けられないので、ここはやはり「G316 X」シリーズに使いたい。


 キーキャップセットには日本語キーボード特有の逆L字型Enterキーも含まれていた。担当者によれば、「グローバルで展開される製品だが、日本語キーボード向けの限定仕様として販売される」とのことであった。


 会場の一角でひときわ異彩を放っていたのが、F1チーム「マクラーレン」とコラボレーションしたダイレクトドライブ式ステアリング「RS50」の限定バンドルだ。数が明かされなかったものの、“限定品”というところに目がくらみ、体験することにした。


 国内での取り扱いをしないという特別なドライビングシートに身を委ね、ステアリングを握り、ペダルに足を載せたら、公道のようなプレイ画面なのに、つい時速140キロほど出してしまった。もちろん、ものの数秒で対向車にぶつかり、コース(道路)から外れてしまったが、実に爽快であった。


 衝突からコースアウトに至るまでのフィードバックには、すさまじいものがあった。ハンドルコントローラーにはがっちり固定できる超強力なクランプが付属するというので、自宅でも安心してレーシングゲームをプレイできるだろう。なお、価格は税込み15万4000円だ。


 SNSのX(旧Twitter)フォロー/リツイートキャンペーンで贈られる特別な「logicool G × GALLERIA」ゲーミングデスクトップPCや、VTuber「本阿弥あずさ」とコラボした「AZUSA HONAMI SPECIAL KEYCAPS」(現時点で未定の対象製品購入で付属予定)も展示されていた。


 「Logicool G PLAY Tokyo 2026」で発表された製品は、ハードウェアの基本スペック底上げにとどまらず、プレイヤーの声を真摯に受け止めて開発しているということ、また日本のユーザーがいかに大切にされているかを実感させるものであった。


 これら新製品群が、日本のeスポーツにどのような「ブレークスルー」をもたらすのか、今後の展開に大いに期待したい。



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