学習する子ども(写真はイメージ) 低所得世帯の子どもの約3割が、直近1年間で習い事や旅行といった学校外の体験活動に参加していなかったことが28日、教育支援に取り組む公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」(東京都墨田区)の調査で分かった。世帯の経済格差に伴い、子どもの学びとなる体験機会に大きな差がある実態も明らかになった。
調査は3月、小学1年〜高校3年の子を持つ全国の保護者7374人にインターネット上で行い、全員から有効回答を得た。世帯年収300万円未満の家庭を低所得世帯と定義し、分析した。
直近1年間における学校外の体験活動について尋ねると、低所得世帯の30.5%が「参加なし」と答えた。世帯年収600万円以上の家庭では14.1%だった。体験活動には習い事や部活動のほか、ボランティアや旅行、芸術鑑賞などが含まれている。
体験活動への年間支出額では、低所得世帯が約4万4000円なのに対し、世帯年収600万円以上の家庭では約11万7000円となり、倍以上の開きがあった。支出を減らした低所得世帯に原因を尋ねると、76.5%が「生活必需品の価格上昇」と回答するなど物価高の影響がうかがえた。
同法人の今井悠介代表理事は「体験機会に差が生まれる前提として、家庭ごとの生活基盤の格差がある」と指摘。「国や自治体は、経済的な制約が大きい家庭向けに手厚い支援を行い、子どもの学ぶ権利を保障してほしい」と強調している。