7月の熊本地震で全壊した自宅の公費解体を見守る園田恵二さん=28日午後、熊本県甲佐町 7月の熊本地震の発生から2カ月となった28日、熊本県甲佐町で公費解体が始まった。今回の地震で被災家屋の所有者の申請に基づき、自治体が撤去する公費解体は県内で初めて。住人は安堵(あんど)しつつ、「さみしさもある」と解体作業を見守った。
同町府領で園田恵二さん(67)が27歳の時に建てた自宅は、柱が傾くなどし、全壊と判定された。台風により倒壊し近隣宅に被害が出ること危惧していたといい、「公費解体が2カ月でできて安心した」と話した。一方、クリスマスには妻と一緒にイルミネーションで自宅を飾るなど思い出が詰まっていたと振り返った。現在は妻と一緒に長女宅に身を寄せているが、自宅を再建する予定だという。
県などによると、公費解体の申請は24日時点で、県内10市町の計782棟に上る。県は被災した建物の解体数が6000〜1万3000棟、災害廃棄物が60万〜100万トンと推計し、2027年12月までの完了を見込む。