
プロ野球界の「30」について語った山本キャスター
私事ですが本日10月2日、30歳になりました。期せずして大きめの人生の節目と重なりましたが、生まれ変わった気持ちで、よりいっそう精進します。いつも連載をお読みいただきありがとうございます。
ということで今回は、プロ野球にまつわる「30」を取り上げたいと思います。
先日、ソフトバンクの近藤健介選手が大台の「30」本塁打に到達しました。10月1日時点で3割30本100打点をマークしていて、4割を優に超える出塁率はリーグトップ。NPB現役最強打者のひとりが、今年も躍動しています。
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2022年7月6日には、阪神の近本光司選手が球団記録タイの「30」試合連続安打を達成しました。プロ野球では1976年の張本勲さん、77年の福本豊さんらに並ぶ歴代5位の記録。今シーズンは、左手首の骨折で長期離脱を強いられながらも100安打に到達するなど、その技術に唸(うな)るばかりです。
「30」という数字は往々にして、ゴールではなく、あくまでひとつの到達点にしか過ぎないことを教えてくれます。
30代に入ってからブレイクを果たした選手もいます。楽天で打撃コーチを務める元ヤクルトの雄平さんは、30歳を迎えた2014年に打率.316、23本塁打、90打点というキャリアハイの成績を残し、自身初のベストナインを受賞。投手から野手に転向した苦労人は、いつからでも新たな可能性が開けることをそのバットで示し、私たちファンの心をがっちり掴んで離しませんでした。
一方で、「30」は長いトンネルを表すこともあります。ヤクルトの長岡秀樹選手は今シーズン、6月に入ってから9試合安打が出ず、苦しい時期を過ごしていました。そして「30」打席ぶりのヒットとなったのは、ソフトバンク前田純投手との第2打席。粘りに粘っての9球目、シュートを逆方向に運びました。そんな苦しい期間を乗り越え、新たなリーダーとしてグラウンド内外でチームを牽引する姿に胸が熱くなりました。
ロウソクの数字を見て、初めて大台に乗ったことを実感しました。
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「30歳はゴールではない」と強く示してくれたのは、和田一浩さんです。中日時代、38歳となる2010年に、打率.339、37本塁打、93打点で自身初となるシーズンMVPに輝きました。年齢を重ねることが進化につながる可能性を、鮮やかに証明してくれました。
そして、お待たせしました。「30」という数字を語る上で、"ミスター・トリプルスリー(打率3割・30本塁打・30盗塁)"の話題は欠かせません。
9月26日、神宮球場で行なわれた中日戦。同点の9回1アウト2塁で、バッターボックスに立ったのは代打の山田哲人選手。橋本侑樹投手が投じた2球目を見事に捉え、レフトスタンドにきれいなアーチを描きました。
長くケガで苦しんだ今シーズンの、神宮での第1号が劇的なサヨナラ弾。7月に34歳になりましたが、世代交代の波に関して「素直に受け入れるつもりはない」と静かに闘志を燃やしていた山田選手の一発には感じるものがありましたね。帰り道に寄った飲み屋さんで、必死に涙を隠して余韻に浸りました。
さて、私はどんな30代を過ごすのでしょう。トリプルスリーを目指すなら、以下のような感じでしょうか。
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・30球場を訪れる(地方球場も含めた日本の球場。いつかは、MLB全球団も)
・30人の大好きな人に取材する(本当はもっと取材したい)
・30年後も読まれる記事を作る
30盗塁はできませんが、取材で足を使います!
プロ野球選手たちが大きな背中で示してくれた、「30はゴールではない」という教訓。人生100年時代、まだまだ若輩者ではありますが、仕事も趣味も(どちらも結局は野球ですが)たくさんのことを肌で感じ、自分の目で見たものを大切にしたいです。多くの思考に触れ、世界を広げて自分自身を深めたいと思います。
ちょっとカッコつけましたが、飲み過ぎに気をつけつつ、常に胸躍らせながらお仕事を頑張ります。ということで、30代の山本をこれからもよろしくお願いします。
構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作
