NHKスペシャル『オーバードーズ 市販薬乱用〜若者の命をどう守る〜』より (C)NHK NHKは18日、NHKスペシャル『オーバードーズ 市販薬乱用〜若者の命をどう守る〜』(総合/後9:00〜9:49)を放送する。
【写真】「咳止めを飲んで川に…」オーバードーズに関する救急救命センターのアンケート記述
せき止め薬や風邪薬など、本来は病気の症状を和らげるために使われる市販薬。そうした身近な薬を定められた量を超えて大量に摂取する「オーバードーズ」が、いま若者たちの間で深刻な広がりを見せている。
国の研究事業による最新の調査では、過去1年間に市販薬を乱用した若者は推計8万7000人余り。中学生でおよそ55人に1人、高校生ではおよそ70人に1人に乱用経験があるとされ、もはや一部の若者だけの問題とは言えない状況になっている。
番組では、オーバードーズを経験した10代・20代の若者たちを長期取材。その心のうちに耳を傾けてきた。「ふだんは嫌なことや不安になる気持ちもあるけど、薬を飲んでいるときは忘れられる」「自分じゃどうにもできない気持ちを忘れさせてくれる。心の痛み止めみたいな」。浮かび上がってきたのは、悩みを親や教師など身近な大人に相談できず、生きづらさから逃れるようにオーバードーズを繰り返す現実だった。
番組では、全国の救命救急センターへの独自アンケートを実施。そこからは、多くの若者がオーバードーズによって救急搬送され、重い健康被害や、命に関わる危機に直面するなど、深刻な事態が広がっていることが分かってきた。
病院に行かなくてもドラッグストアなどで簡単に薬を手に入れられる、市販薬が持つ利便性。そのなかで、若者たちの命をどう守るのか。今年5月から始まった、国による一部市販薬の販売規制強化をめぐる動きや、オーバードーズをしていた若者の死をきっかけに規制のあり方を大きく見直したフランスの取り組みを取材。広がるオーバードーズの問題に、社会がどう向き合っていけばいいのか考える。