ストローク2.8mmのタイプ感は? 「Razer Huntsman V3 Pro」のロープロファイルモデルを試す

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2026年10月06日 17:51  ITmedia PC USER

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Razer Huntsman V3 Pro Low-profile Tenkeyless 8KHzは、記事掲載時点において米国英語(US)配列のみ用意されている

 Razerのゲーミングキーボード「Huntsman」シリーズは、独自の光学式アナログキースイッチを採用することで、キーの“応答速度”を重視しているのが特徴だ。このスイッチを活用して、「アクチュエーションポイント(キーの押し込みに反応する深さ)」を変えたり、キーにかける指の力を抜くと即座に入力をオフにする「ラピッドトリガー」に対応したりと、競技ゲーミング向けの調整に早くから取り組んできた。


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 このシリーズに9月11日、薄型キーを採用した「Razer Huntsman V3 Pro Low-profile Tenkeyless 8KHz」が加わった。Razerが「世界初のロープロファイル アナログオプティカルeスポーツキーボード」とうたう本モデルは、直販価格が3万7980円となる。


 気になるのは、通常キーモデル「Razer Huntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHz」との“住み分け”だ。直販価格で比較すると、こちらは3万6980円とわずか1000円差である。


 スイッチの世代や「最大8000Hzポーリング」といった性能面を据え置いたまま、キーストロークを約4.0mmから約2.8mmに詰めるとどうなるのか――実機で試してみよう。


●「薄くて軽い」競技向けキーボード


 Razer Huntsman V3 Pro Low-profile Tenkeyless 8KHzの主なスペックは以下の通りだ。


・スイッチ:Razer ロープロファイル アナログオプティカルスイッチ


・キー感触:リニア


・押下圧:40g


・キーストローク:約2.8mm


・アクチュエーションポイント:0.1〜2.8mm(キー単位で調整可)


・キーストローク寿命:1億回


・前面の高さ:19.5mm


・接続:有線(着脱式USB Type-C)


・ポーリングレート:最大8000Hz


・キーキャップ:ダブルショットPBT(ポリブチレンテレフタレート)


・トップケース:5052アルミニウム合金


・オンボードメモリ:最大6プロファイルを保存可能


・ライティング:Razer Chroma RGB対応


・キー配列:米国英語(US)配列


 付属品は着脱式のUSBケーブルと説明書類のみと、構成はシンプルだ。


 トップケースには5052アルミニウム合金が使われており、ブラックの表面には細かい筋目が入っている。モデル名にもある通り、本製品はテンキーレス仕様で、記事掲載時点では米国英語(US)配列のみを販売している。


 本製品を特徴付けている本体の薄さだが、手前面で実測19.5mmだ。真横から見るとボディーは板のように薄く、そこにキーキャップが直接生えているような印象を受ける。


 本体が薄い分だけ手首の角度が寝るので、リストレストを用意しなくても手首はつらくない。テンキーレスであることは、ゲームだけでなく文章を書くような普段使いでも扱いやすい。


 「19.5mm」という数字はイメージしにくいが、1円硬貨の直径が約20mmなので、「1円硬貨とほぼ同じ高さ」だと考えればいい。


 重量は実測で610.5gだった。Razer Huntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHzが実測で738gだったので、100g以上軽くなった計算となる。


 持ち上げたときの印象はずいぶん変わるものの、軽すぎてゲーム中に本体がずれるようなことはない。


 本体を裏返すと、ゴム足とキックスタンドが目に入る。ゴム足は奥側に2カ所、手前側に3カ所の計5カ所に配置されている。キックスタンドは折り畳んだ状態に加えて「6度」と「9度」の2段階を用意しており、合計3通りの角度で使える。


 本体の右上には、「マルチファンクションデジタルダイヤル」と2つの専用コントロールボタン、動作状態を示すインジケーターが並ぶ。ダイヤルでは音量やアナログスイッチの設定を行えるようになっており、ボタンにはメディアコントロールやマクロを割り当てられる。


 キーキャップの素材はダブルショットPBTで、表面にはテクスチャー加工が施されている。


 本製品はケーブル着脱式だが、モデル名に「Wireless」がないことからも分かる通り有線接続専用となる。ケーブルは本体奥にあるUSB Type-Cポートに接続する。


●数値以上に“浅い”「2.8mm」というストローク


 本製品を特徴付けているのが、新開発の「Razer ロープロファイル アナログオプティカルスイッチ」だ。


 これはHuntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHzでも使われている「第2世代Razer アナログオプティカルスイッチ」をベースに、薄型フォームファクターで同等の性能を実現したもので、光学式のため物理接点を持たない。


 キー感触はリニアで、押下圧は全てのキーで40g設定となっている。公称のキーストローク寿命は1億回だ。「アンチゴースト」と「Nキーロールオーバー」も当然のように対応する。


 キーを打ってみてまず驚いたのは、2.8mmというストロークの“浅さ”だ。普段フルストロークのキーボードを使っていると、数値以上に浅く感じる。ゆえに最初のうちはすぐに“底打ち”してしまう。


 しかし慣れてくると、浅いタッチでもしっかり入力が通るようになり、結果として指の疲労感は少なくなる。


 押下圧は40gとされているが、実際に打つと思ったよりも軽く感じる。一方でトップケースが金属なので、底打ちしたときの感触はやや硬い。このあたりは好みが分かれるかもしれない。


 アクチュエーションポイントを浅くしてラピッドトリガーを有効にすると、反応はかなりきびきびする。フルストロークのラピッドトリガー対応機と同じ感覚で扱えた。


●キーボード単体でもカスタマイズ可能


 本製品はオンボードメモリを備えており、設定プロファイルを最大6つまで保持できる。ただし、2つは変更できないプリセットプロファイルなので、注意が必要だ。


 便利だったのが、PCなどでアプリを使わずに、本体だけでアクチュエーションポイントとラピッドトリガーの設定を変えられる機能だ。設定中はキーやLEDアレイインジケーターが点灯し、どの程度の深さに調整しているかを目視できる。


 ゲーム中でも手元だけで設定を変えられるので、実際に使ってみると便利さをより実感できるだろう。


●細かい設定は「Razer Synapse」で


 細かい設定を行いたい場合は、Razerの統合アプリ「Razer Synapse」で行える。本製品の場合、設定項目は「カスタマイズ」「アクチュエーション」「ライティング」の3つに分かれる。


 ポーリングレートは、125〜8000Hzの範囲で7段階から選べる。公称のレイテンシーは平均0.39ミリ秒とされており、「完全に押し込んだときの応答性」を取るか、「タイプ(入力)の安定性」を取るかを決める「デッドゾーンの切り替え」も、同じ画面で設定可能だ。


 アナログ入力ならではの機能として、WASDキーをゲームパッドの左スティック、QキーとEキーを左右のトリガーとして扱うエミュレーション機能も用意されている。


 ラピッドトリガーは、感度を「1.0mm(低)」から「0.1mm(高)」まで0.1mm単位で指定できる。同時押し時の挙動を制御する「Snap Tap」は最大4組まで登録可能で、Fnキーと左Shiftキーの同時押しで切り替えられる。


 アクチュエーションポイントは0.1〜2.8mmの範囲で、0.1mm単位かつキーごとに調整できる。Razer Huntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHzは範囲が「0.1〜4.0mm」という設定なので、ストロークに合わせて設定範囲は狭まっている。


 キーを離したときに特定のアクションを実行する「Snap Flex」、押したときにアクチュエーションを起動して離すとリセットする「連続高速トリガー」、移動キーのペアを優先する「デュアルキー入力優先」も、同じ画面で設定可能だ。


 発光は「Razer Chroma RGB」準拠で、LEDの輝度や効果を変更可能だ。


●浅めのストロークが好みなPCゲーマーに新たな選択肢


 今回紹介したRazer Huntsman V3 Pro Low-profile Tenkeyless 8KHzは、先にリリースされたRazer Huntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHzの競技向きな機能をキープしたまま薄型化を実現している。違いはキーストロークが約2.8mmになったことに集約される。


 価格差も直販ベースでわずか1000円なので、実質的にキーストロークの好みで選べるようになったといえる。


 強いて本製品の注意点を挙げるなら、アクチュエーションポイントの可変域だろう。本製品の場合、物理的に押し込める可動域が浅くなり、アクチュエーションポイントの上限値が2.8mmとなる。「深めのアクチュエーションで誤入力を抑えたい」という人は、Razer Huntsman V3 Pro Tenkeyless 8KHzを選んだ方がよさそうだ。


 ロープロファイルのキーボードを探していて、なおかつ競技向けの機能を落としたくないなら、本製品は一押しである。



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