租特見直し、「聖域」打破が焦点=積極財政の成否左右

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2026年10月10日 08:02  時事通信社

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時事通信社

 高市政権が租税特別措置(租特)や補助金の徹底的な見直しを各省庁に指示した。従来は「族議員」と呼ばれる特定業界と関わりの深い与党議員への配慮や抵抗から見直しが十分進まなかった。消費税減税をはじめ巨額の財源確保が急務となる中、「聖域」にどこまで切り込めるかが、政権が掲げる「責任ある積極財政」の成否を分けそうだ。

 「見直しが十分だったとは全く考えていない」。片山さつき財務相は9日の租特などの見直しに関する関係閣僚・副大臣会議で、租特の廃止判断が121件中3件にとどまるなどした各省庁の自己点検結果を厳しく批判し、深掘りを迫った。

 強気の姿勢を見せるのは「大胆な見直しに首相の後ろ盾を得た」(財務省幹部)ことが大きい。片山氏は1日、高市早苗首相に今後の見直し方針を説明。終了後、記者団に「今まで出てきたような規模とは全く違うという認識を持っていただいた」と述べ、一段の見直しに自信を示した。

 政権内では具体的な検討も進む。例えば、経済産業省のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金は、輸入車も支援対象となっており、政策効果や国内産業支援との整合性を再検証すべきだとの声が上がる。子供に無料で演劇や音楽鑑賞などを体験させる文化庁の補助金事業や、経済安全保障関係の重要技術育成プログラムの基金なども、効果が不透明だとして見直しが取り沙汰されている。

 ただ、来年度予算編成では、各省庁から租特や補助金の拡充要望が相次ぎ、財務省との攻防が激しくなるのは必至だ。租特による税収減は年1.6兆円、基金残高の総額は約7兆円(2027年度末見込み)と見直し対象は大きいが、削減がどこまで進むかは見通せない。

 消費税減税や防衛力強化など重要政策に充てる十分な財源を確保できなければ国債増発につながり、市場のさらなる財政不安を招きかねない。既得権益の打破へ政権の覚悟が問われる。 
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