国家公務員は60歳から給料が約7割に?60歳以降の働き方と基本給の違い

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2026年10月12日 08:11  All About

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「60歳以降も働くとしたら、給与はどのくらいになるのだろう」と、自分のこれからが気になる方もいるでしょう。今回は、人事院と内閣人事局の資料をもとに、国家公務員の60歳以降の働き方と基本給の違いを見てみましょう。※サムネイル画像:amanaimages
「60歳以降も働くとしたら、給与はどのくらいになるのだろう」と、自分のこれからが気になる方もいるでしょう。そんなとき、「公務員は60歳を過ぎると、どんな働き方になるの?」と、ほかの職場の事情にも関心が向くかもしれません。

今回は、人事院と内閣人事局の資料をもとに、国家公務員の60歳以降の働き方と基本給の違いを見てみましょう。自分の定年後を考える際の参考にしてみてください。

公務員の定年は何歳?

国家公務員の定年は、2023(令和5)年4月から段階的に引き上げられています。原則の定年年齢は、2025〜2026年度が62歳、2027〜2028年度が63歳、2029〜2030年度が64歳となり、2031(令和13)年4月に65歳となります。

ただし、一部の職員には別の定年年齢が適用されます。例えば、刑務所や拘置所などに勤務する医師・歯科医師の定年は、2026(令和8)年度は67歳です。

60歳前後で変わる、給与・役職・退職手当

定年が延びても、60歳前と同じ条件で働き続けるわけではありません。主に、次の3つの点が変わります。

【給与】
原則として、60歳に達した日後の最初の4月1日から、俸給月額が7割水準になります。60歳の誕生日からすぐに減額されるわけではありません。

俸給の調整額や本府省業務調整手当なども7割水準となり、地域手当や期末・勤勉手当などは、減額後の俸給月額などに連動して変わります。一方、扶養手当・住居手当・通勤手当などは、この措置によって一律7割になるものではありません。つまり、「基本給が7割になる」ことと、「手取り収入がそのまま7割になる」ことは同じではないのです。

【役職定年】
制度の対象となる課長級などの管理監督職は、原則として60歳に達した日後の最初の4月1日までに、管理監督職以外の官職へ降任するなどの対応がとられます。

ただし、公務の運営に著しい支障が生じる場合には、例外的に管理監督職として勤務を続ける「特例任用」もあります。

【退職手当】
当分の間、原則として60歳以降に定年前の退職を選んだ場合も、退職手当の支給率は定年退職と同様に扱われます。

また、俸給月額の減額による影響を抑える「ピーク時特例」も設けられています。ただし、退職手当の全額を単純に60歳前の俸給月額で計算する仕組みではありません。実際の見込額は、勤続年数や退職時期などを踏まえて確認が必要です。

60歳以降は、どんな働き方がある?

国家公務員には、定年まで常勤で働き続けるほか、60歳以降に一度退職し、短時間勤務に移る「定年前再任用短時間勤務制」があります。定年退職後には、フルタイムまたは短時間で働く「暫定再任用」の仕組みもあります。

任命権者は、原則として職員が60歳に達する年度の前年度に、任用・給与・退職手当の制度を説明し、その後の勤務の意思を確認します。

なお、再任用には選考などの条件があり、希望する勤務先や勤務時間が必ず認められるわけではありません。

働き方で変わる基本給の目安

ここでは、国の一般的な事務職に使われる「行政職俸給表(一)」をもとに、モデルケースで見てみましょう。「6級」は、本府省では課長補佐などに相当する区分です。

金額は令和8年4月1日時点の資料を使った例で、現在の給与額や平均額ではありません。いずれも諸手当を含まない、税金や社会保険料を引く前の基本給です。

【常勤で働き続ける場合:月約43万円から約30万円へ】
課長補佐クラスで、基本給が月約43万円だった人を例にすると、7割措置が適用された後は月約30万円になります。勤務時間はフルタイムのままでも、基本給は下がるということです。

【役職定年で課長から課長補佐になる場合:月約52万円から約36万円へ】
課長として基本給が月約52万円だった人が、役職定年で課長補佐クラスに移る例では、基本給は月約36万円になります。

役職が下がった後の基本給に調整額を加え、もとの基本給の7割水準を保つ仕組みがあるためです。ただし、調整には条件や上限があります。

【定年前に退職し、短時間勤務に移る場合:週3日勤務の例で月約20万円】
60歳以降に一度退職し、定年まで短時間で働く方法もあります。

課長補佐クラスの仕事で、1日7時間45分・週3日働く例では、基本給は月約20万円です。フルタイムの6割の時間で働き、再任用の基準となる基本給も6割で計算します。

この働き方の任期は、常勤を続けていた場合の定年退職日までです。その後も働きたい場合は、次の「暫定再任用」の仕組みにつながります。

【定年退職後に再任用で働く場合:フルタイムの例で月約33万円】
定年退職後も、条件を満たせば、65歳に達する年度末まで再任用で働けます。任期は1年以内で、更新が可能です。

課長補佐クラスの仕事にフルタイムで再任用される例では、基本給は月約33万円です。短時間勤務を選ぶ場合は、勤務時間に応じた金額になります。

再任用の基本給は、退職前の給与をそのまま引き継ぐのではなく、担当する仕事の区分に応じて決まります。そのため、常勤を続ける場合と再任用では、基本給の計算方法が異なります。

なお、再任用職員にも、支給条件に応じて地域手当やボーナスなどが加わります。ただし、再任用の勤務を終えた際には、再任用期間に対する追加の退職手当は支給されません。

収入と暮らしの両面から、自分に合った働き方を

年金を原則65歳から受け取るまで、どのように収入を確保するかは、老後の生活を考えるうえで大切なポイントです。働くことには、収入だけでなく、人とのつながりや生活のリズムを保つきっかけになる面もあります。

常勤で働き続けるのか、勤務時間を減らすのか。体調や家族との時間も大切にしながら、自分に合った働き方を考えましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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