画像提供:マイナビニュース ゴリラクリニックによる連載「男のアンチエイジング」では、ゴリラクリニック銀座ANNEX院の院長・太田博之医師に取材。秋から冬にかけては肌が乾燥しやすく、「老け見え」につながることもあるという。男性がやりがちな間違った乾燥対策や、正しいスキンケアの順番、朝と夜のケアの違いについて聞いた。
○男性の肌が最も乾燥しやすくなる季節は?
――男性の肌が最も乾燥しやすくなる季節はいつですか?
一般的には、秋から冬にかけてが一番乾燥しやすいシーズンです。気温が低下することで、皮膚から水分が失われやすくなるためです。
さらに、冬場は暖房により室内の湿度も下がることから、肌にとって乾燥しやすい環境が続いてしまいます。男性は女性と比較して皮脂量が多い傾向にあり、「自分は脂性肌だから乾燥とは無縁」と思っている方も少なくありません。
しかし、皮脂の多さと肌の水分量が十分に保たれているかは別の問題です。実際に表面はベタついているのに、洗顔後につっぱり感があるという方も少なくありません。
特に夏の紫外線ダメージを引きずったまま秋冬の乾燥シーズンを迎えると、肌の不調をより感じやすくなります。
○肌の乾燥で「老けて見える」ことも
――肌が乾燥すると、見た目にはどのような変化が現れますか? しわやたるみなど「老け見え」にもつながるのでしょうか?
肌が乾燥することで表面のキメが乱れ、カサつきや粉ふき、ツヤの低下などが目立つようになります。また、水分が不足した肌は乾燥による細かな小じわが目立ちやすくなるため、実年齢以上に疲れて見えたり、老けた印象になったりすることがあります。
ただし、乾燥することで「皮膚そのものが一気に老化する」「顔がたるむ」というわけではありません。深いしわやたるみには、加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少、紫外線による光老化、皮下脂肪や支持組織、骨格の変化など、さまざまな要因が関係しています。
乾燥による小じわやくすんだ印象を防ぐためには、毎日しっかり保湿を行い、肌表面のコンディションを整えることが重要です。
○「皮脂が出ている=潤っている」は間違い?
――「ベタつくから保湿しない」「化粧水だけで済ませる」など、男性がやりがちな間違った乾燥対策はありますか?
男性に多いのが、「皮脂が出ている=潤っている」という思い込みです。実際に表面がベタついていても、肌の内部は水分が不足しているケースも少なくありません。そのため、皮脂が多いという理由だけで保湿をしないことは避けましょう。
また、「化粧水をたっぷり塗れば保湿は完了」と考えてしまうのも注意が必要です。化粧水は水分を補うには有用ですが、それだけでは時間とともに水分が蒸発してしまうので、乳液やクリームなどを重ねて水分を閉じ込めることが大切です。
さらに気をつけたいのが洗顔です。
ベタつきを落とそうとして、「熱いお湯で洗う」「ゴシゴシ擦る」「洗浄力の強い洗顔料を何度も使用する」といった習慣は、必要な皮脂まで取り除き、かえって乾燥を進行させる可能性があります。
○洗顔→化粧水→乳液・クリームが基本
――洗顔、化粧水、乳液・クリームなど、正しいスキンケアの順番を教えてください。
基本的な順番は「洗顔 → 化粧水 → 乳液・クリーム」です。洗顔で皮脂や汚れを落とす際、「キュッキュッ」となるまで洗う必要はありません。もし洗顔によって肌のつっぱりを感じる場合には、洗顔料や洗い方を見直してみましょう。
洗顔後は、必要に応じて化粧水で水分を補い、乳液やクリームなどでしっかり保湿をします。ただし、誰もが同様に何種類ものアイテムを使用する必要はありません。スキンケアを面倒に感じてしまうくらいなら、オールインワンなどのアイテムを一つ使用するなど、シンプルな方法でも十分です。
高価なアイテムを使ったり、必要以上に何種類も重ねたりするよりも、自分の肌に合ったケアを毎日継続することが何より大切といえます。
○朝と夜でスキンケアは変えるべき?
――朝と夜でスキンケアを変える必要はありますか?
基本的な洗浄と保湿の考え方は同じですが、朝と夜ではケアの目的が少し異なります。朝のスキンケアで重要なのは、保湿に加えて「日中の紫外線から肌を守ること」です。そのため、保湿した後に日焼け止めを使用する習慣をつけましょう。特に肌老化を予防するという観点からも、日常的な紫外線対策は欠かせません。
一方、夜は日中に付着した汚れや皮脂、日焼け止めなどを適切に落とし、肌を清潔に整えてから保湿をします。
朝:「洗顔・保湿・紫外線対策」
夜:「洗浄・保湿」
このように目的ごとに捉えると、毎日のケアがイメージしやすくなります。
○保湿しても改善しない場合はどうする?
――スキンケアだけでは改善しにくい乾燥や肌トラブルには、どのような対策がありますか?
まずは乾燥を引き起こしている原因を見極めることが重要です。単なる乾燥であれば、洗顔方法や保湿アイテム、室内の湿度などを見直すことで十分に改善が期待できます。
一方、保湿だけでは改善しない赤みやかゆみ、皮むけなどが生じている場合には、単なる乾燥ではなく、湿疹や皮膚炎といったトラブルが潜んでいる可能性があります。このような場合は、自己判断で美容成分を追加するのは避け、速やかに皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。
また、乾燥そのものではなく、小じわやハリ不足、肌質の低下などが悩みであれば、状態に応じて美容医療を検討するのも選択肢の一つです。
最も大切なのは、乾燥しているからとむやみに美容成分を追加するのではなく、まずは肌のバリア機能を整えることです。40代からのスキンケアは、「洗いすぎない・しっかり保湿する・紫外線を防ぐ」という基本ケアを毎日続けることが、老け見えを防ぐ第一歩になります。
太田博之 おおたひろゆき 開成中学・高校卒業。昭和大学医学部を卒業後、昭和大学横浜市北部病院にて研修。研修終了後、昭和大学眼科学講座に入局。美容医療に携わりたいという思いからゴリラクリニックに入職。同院の新宿本院院長に就任を経て2023年3月16日、銀座一丁目の『ゴリラクリニック 銀座ANNEX院』(旧『SILVER FOX by GORILLA CLINIC』)院長に就任、現在に至る。私生活では一男二女の父。仕事も家事も育児も全力で!がモットー。趣味はワインコレクト。 この監修者の記事一覧はこちら