
10月10日(土)の放送では、先週に引き続き日新酒類株式会社 代表取締役社長の前田康人(まえだ・やすひと)さんをゲストにお招きして、徳島の特産品を生かした商品開発やこれからの技術継承などについて話を伺いました。
(左から)パーソナリティの小堺翔太、日新酒類株式会社 代表取締役社長 前田康人さん、アシスタントの近藤公美(エフエム徳島)
◆素材の魅力を酒に生かす難しさ
日新酒類株式会社は、江戸時代後期から続く酒蔵の伝承の技を受け継ぎ、清酒や焼酎、リキュール、果実酒など幅広い商品を製造・販売する酒類総合メーカーです。「日々、新なり」をモットーに、時代の変化を捉えながら、徳島ならではの特産品を生かした商品開発にも取り組んでいます。
徳島の特産品を使った商品として、まず挙げられるのが「すだち酎」です。さらに、すだちを使ったワインタイプのお酒や、徳島県産の鳴門金時を原料にした芋焼酎「里娘」も製造しています。鳴門金時は、西日本では食べておいしい芋として広く知られています。前田さんは、「芋焼酎ブームの時期に徳島にもおいしい芋があるので作らせていただきました」と、商品化の経緯を説明しました。
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前田さんは「10、100とアイデアを出して、形にできるものがそのうちの何分の一」と、商品化の難しさを語ります。さらに、「おいしさ」「日持ち」「安全性」といった点も検討する必要があり、実際に商品として形になるまでには、さまざまな課題を乗り越えなければなりません。
しかも、商品として完成したからといって、必ずしも売れるとは限りません。オレンジやみかんの果汁を使って試作を重ねても、前田さんは「なんぼ試しても思うんですけど、やっぱりみかんジュースはみかんジュースとして飲むのが一番おいしいんです」と話します。素材そのもののクオリティが、そのまま酒のおいしさにつながるわけではない。そこにも酒づくりの難しさがあります。伝統を受け継ぎながら、試行錯誤を積み重ねて商品開発がおこなわれています。
◆化学メーカーでの経験を酒づくりに生かす
前田さんは大学卒業後、すぐに家業の日新酒類へ入らず、ものづくりの経験を積むために化学メーカーに就職しました。当時は「知的財産」が注目されていたこともあり、「食品やお酒だと近すぎる」という思いから、あえて酒とは異なる分野を選んだそうです。
父親からは「30までにはどうするか決めなさい」と言われていたこともあり、前職で一区切りついたタイミングで日新酒類へ戻りました。化学メーカーで身につけた薬品の知識や技術、分析の経験は、現在の酒づくりにも生きており、「分析はものづくりのなかではすごく大事」と話します。
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◆「阿波乃」は和食や和三盆とも好相性
日新酒類のジャパニーズウイスキー「阿波乃」は、和食にも合わせやすいお酒です。前田さんは、スコッチのようなスモーキーなタイプとは異なり、「バーボンの少し甘い香り」が特徴だと説明します。普段の食事と合わせるだけではなく、食後には果物や徳島の特産品である和三盆との組み合わせも提案しています。徳島ならではの食と酒を組み合わせる楽しみ方を常に考えています。
徳島の酒文化を残していくためには、地域の素材を生かした酒づくりを続けることも大切です。前田さんは「徳島にはおいしい料理やお米があって、おいしい水もある。やっぱりそれらを生かせるお酒というものを継続して作り続けていきたい」と語ります。
また、お酒を楽しむうえでは、量を飲むことだけではなく、翌日まで気持ちよく過ごせる飲み方も大切にしています。一度にたくさん飲んで翌日に負担を残すのではなく、おいしく味わいながら、次の日も元気に過ごせる。そんなお酒との付き合い方を広めることも、酒づくりを担うメーカーとして大切にしていることの1つです。
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音声版「となりのカイシャに聞いてみた!」
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<番組情報>
番組名:となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国22局ネット
パーソナリティ:小堺翔太
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