港区・千代田区・中央区の中古マンション、価格高騰に異変? 値引き拡大・在庫増加の兆し

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2026年10月13日 07:31  マイナビニュース

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マンションリサーチは、東京都都心3区所在の中古分譲マンション市場についての分析結果を10月2日に発表した。調査は2024年1月〜2026年9月までの期間、市場に流通している中古物件の売り出しデータ(51,744件)を網羅的に収集し、独自の統計ロジックに基づき集計・分析を行った。


現在、都心部の中古マンション市場では、これまで続いてきた価格上昇局面から、徐々に価格調整局面へと移行しつつあると言われている。特に、港区・千代田区・中央区のいわゆる「都心3区」においては、その傾向がより顕著に。



はじめに、都心3区における中古マンションの在庫坪単価については、2026年前半をピークとして、その後は概ね横ばいの動きとなっている。一方、新規登録坪単価については2025年後半頃から減少傾向が見られる。これは、売主がこれまでの相場水準をそのまま維持して売り出すのではなく、市場の反応を踏まえて、徐々に売出価格を引き下げ始めている可能性を示している。


また、実際に取引が成立した成約坪単価についても、2026年初旬以降は微減傾向が確認されている。つまり、売出価格だけではなく、実際の取引価格についても、これまでの上昇基調から変化が生じ始めていると考えられる。



ここで重要なのが、新規登録価格、在庫価格、成約価格の3つの関係。一般的に、相場が上昇している局面では、売主はより高い価格での売却を期待して新規登録価格を引き上げ、それでも買い手が付くことで成約価格も上昇していく。しかし、現在の都心3区では、新規登録価格が低下し、さらに成約価格も微減していることから、売主と買主の価格認識に変化が生じていると考えられる。


次に、都心3区における販売日数と、成約までに発生した値引率については、ともに2024年中盤頃から上昇傾向に入り、特に直近の2026年9月においては、いずれも非常に高い水準となっている。



これは、物件を売り出せば比較的短期間で成約するというこれまでの市場環境から、売却までに時間を要し、さらに成約に至るためには売出価格から一定程度の価格調整が必要となる市場へと変化していることを示している。



この点からも、現在のマーケットでは買主側の価格選別がより厳しくなっていると考えられる。価格が高い物件については購入判断が先送りされやすく、一方で、立地・築年数・専有面積・眺望・管理状態などの条件に対して価格が割安と判断された物件については、相対的に成約しやすくなる。



この状況が続くと、成約するのは比較的価格の低い物件が中心となるため、本来であれば市場に残る在庫は価格の高い物件に偏る。その結果、在庫の平均坪単価は上昇する方向に働くようにも考えられる。



しかし、実際には在庫坪単価は2026年前半をピークに横ばいとなっている。これは、単純に高価格帯の物件だけが在庫として残っているのではなく、在庫物件に対する値引き幅が拡大していることに加え、新たに市場へ登録される物件の価格自体が低下しているためと考えられる。すなわち、「高い物件が残る」という上昇圧力と、「新規登録価格や既存在庫価格が調整される」という下落圧力が同時に発生することで、在庫の平均坪単価が横ばいとなっていると考えられる。


さらに、都心3区の在庫数の推移を見ると、在庫は増加傾向に。これは市場に供給される物件数に対して、現在の価格水準で購入を希望する需要が追いついていないことを示唆している。価格が上昇している局面では、多少高い価格であっても買主が現れることで在庫が消化されるが、現在は価格上昇に対する買主の許容度が低下し、売却までに時間を要する物件が増えていると考えられる。



以上を踏まえると、現在の都心3区の中古マンション市場では、新規登録価格の低下、成約坪単価の微減、販売日数の長期化、値引率の上昇、在庫の増加という複数の指標から、需給バランスが徐々に買主側へと変化していることが読み取れる。



したがって、今後のマーケットでは、まず新規登録価格のさらなる調整と値引率の拡大が進み、それでも在庫の増加が続く場合には、成約価格についても追加的な調整が発生する可能性が。現時点では在庫坪単価が横ばいを維持しているが、これは市場が安定しているというよりも、新規登録価格の低下と既存在庫の価格調整によって、平均値が横ばいに保たれている状態と見ることができる。



都心3区の中古マンション市場でも、価格が上がり続ける状況に変化が見え始めている。ただし、すべての物件が一律に値下がりしているわけではない。購入を検討する際は、売出価格だけでなく、周辺の成約相場や販売期間、値下げの有無なども確認し、物件ごとの価格の妥当性を見極めることが重要になりそうだ。(安藤美耶)

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