
用水路に稲を食い荒らす外来生物を捕獲する罠(わな)を仕掛け、一晩放置してみた結果が「初めて見た」「あんなに取れるのか」とYouTubeで話題です。動画は記事執筆時点で27万回以上再生されています。
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」のまつりさん。生き物を探して釣りやガサガサをする様子や自宅で飼育しているさまざまな生き物の姿を公開しており、以前には川で保護した大きな魚を風呂に入れてから3カ月後の様子が注目を集めました。
今回は、外来生物用の罠にブラックバスを入れて一晩放置した様子を紹介します。約1年前に購入、未開封のままだった段ボールを開封するところから動画はスタートしました。
段ボールから出てきたのは、稲を食い荒らすことで知られる外来生物「ジャンボタニシ」(スクミリンゴガイ)用の罠です。こちらは中にエサを入れて使うタイプ。主に農家が使う目的で販売されているようです。罠には使うエサの例として、「野菜くずや米ぬか、コイのエサなど」と書かれていました。
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ジャンボタニシは南米を原産とする淡水性の大型巻き貝です。いわゆる外来種ですがブラックバスやブルーギルとは異なり、現状では「特定外来生物」には指定されていないため、生きたまま移動させることや飼育することができます。
これまでさまざまな生き物を飼育してきたまつりさんは、ジャンボタニシを飼育した経験を持ち合わせています。そして、その経験からジャンボタニシは水草や雑草など何でも食べるけれど、魚の切り身をはじめとした肉類への反応がより良いと感じているのだとか。
そんなジャンボタニシは捕獲後2〜3日タライの中に入れておくと、水が泥水になるほど大量の泥を吐き出します。そのためまつりさんはしっかりと泥抜きをしてから冷凍し、飼育しているスッポンや爬虫(はちゅう)類、魚のエサとして日々活用しています。
まつりさんによるとジャンボタニシは昼も動くけれど基本的に夜行性であり、夜のほうが活発に動く傾向にあるとのこと。そのためこれから罠を仕掛けて一晩置き、翌朝に回収することにしました。
田んぼの用水路に移動して水底を見ると、たくさんの黒いものが落ちていることが分かります。実はこの黒いものはほとんどが巻き貝で、その半数かそれ以上がジャンボタニシなのだとか。
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ジャンボタニシ用の罠に入れるエサには、まつりさんが捕獲し冷凍しておいたブラックバスを採用。頭と胴体、しっぽの部分で3分割にしたブラックバスを入れ、ロープをくくりつけておいた4個の罠をあちこちに設置していきます。
エサの種類や設置場所による差を検証するため、1個目の罠にはブラックバスのしっぽ、2個目にはブラックバスの頭、3個目には市販の集魚剤、4個目にはブラックバスの内臓を含む胴体を入れ、それぞれ違う場所にセットすることにします。果たして、どんな生き物が獲れるのでしょうか。
なお、水路には罠を仕掛けてはいけない場所も多いため、罠を仕掛ける場合は必ずその場所について調べ、確認を取るようにしてください。今回まつりさんが罠を仕掛けている場所については事前に関係各所に許可を取っています。
翌朝。早速1個目の罠を引き上げてみると、中には86匹ものジャンボタニシが入っていました。実はこのような水路でタニシを獲るとジャンボタニシと日本在来のタニシが交ざり、仕分けが大変になりがちなのだとか。しかしこの罠には不思議と、在来種のタニシはあまり入ってこないようです。
ジャンボタニシの他にはメダカやグッピーのメスによく似ている特定外来生物のカダヤシと、コガタノゲンゴロウの姿がありました。少しだけ入っていた日本のタニシはすぐに逃がし、生きたままの運搬や飼育が禁じられているカダヤシはその場で締めて持ち帰ります。
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続く2個目の罠は設置した場所から少し流されてしまっていましたが、中には3匹のジャンボタニシと大量のコガタノゲンゴロウ、クロベンケイガニ、スジエビが入っていました。ゲンゴロウも肉食の生き物なので、罠に入っていたブラックバスに引き寄せられたようです。
唯一集魚剤を仕掛けた3個目の罠には、スジエビと大量のヌマエビ、カダヤシが入っていましたが、ジャンボタニシは7匹しか入っていませんでした。この罠にブラックバスを入れていたら結果が違うものになったのか、気になりますね。
最後は一番期待していた4個目の罠を引き上げましたが、中には小さなジャンボタニシが1匹しか入っていませんでした。誰かが引き上げてしまった可能性もありますが、エサを入れていたネットが破けていたので一度中に入って外に出た生き物がいたのか、あるいは隙間から出入りできる小さな生き物がエサだけ食べてしまった可能性もありそうです。
期待していた分、少々残念な結果になってしまいましたが、この罠にはジャンボタニシ以外の巻き貝がほぼ入らず、とても使いやすいことが分かりました。これもまた、大きな収穫ですね。
罠を確認した後は用水路に入って網とトングを使い、ジャンボタニシを直接捕獲することにします。時間が許す限りひたすらジャンボタニシとカダヤシを捕獲しつつ、壁に付着しているジャンボタニシの卵をつぶしてから水没させていると……ハゼの仲間であるシモフリシマハゼやシジミ、アマガエルや殻だけのドブガイなど、さまざまな生き物が姿を見せてくれました。
その後も黙々と捕獲を続けていると、交尾中のジャンボタニシを発見。ジャンボタニシには性別があり、殻の出口の部分がラッパ状に開いているのがオス、真っすぐなのがメスなのだそうですよ。
やがて大量のカダヤシとジャンボタニシを捕獲し、帰宅したまつりさん。ジャンボタニシを衣装ケースに入れて泥抜きをしていると、驚くことに一部の個体が産卵を始めたのです。ジャンボタニシの卵は体内から一気に出てくるのではなく、1粒ずつ出てくるのですね……!
捕獲したジャンボタニシをタライに移しながら数えてみると、484匹というすさまじい数を捕獲していたことが分かりました。ちなみに、泥抜き中は脱走されないように100均の金網に網戸を貼り付けた、自作のフタをタライにかぶせて、その上からレンガで押さえているとのこと。泥抜き完了後は冷凍保存し、解凍してから飼育している生き物のエサとして活用していくそうですよ。
罠にブラックバス入れて一晩放置した結果に、コメント欄では「ジャンタニ大量GET」「大漁でしたね」「驚きです」「ジャンタニの卵の産み方が意外だった」「すんばらしい駆除数」「こんな外来種だらけのコンクリート水路にコガタノゲンゴロウいるんか」といった声が寄せられています。
まつりさんは、身近な生き物の魅力をYouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」とそのサブチャンネル「真釣の自由研究」、X(@maturiotoko7188)、Instagram(@maturi.channel)で発信中です。
動画提供:YouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」
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