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2026年10月13日 11:11 ITmedia PC USER

こんにちは! refeiaです。
今日は、サムスン電子の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold8」を見ていきましょう。Fold8は、それまで主流だった「縦長→展開して正方形寄り」という折りたたみスマホの常識を覆して、縦が比較的短い折りたたみ状態から、展開して横長になる形状が話題になりました。
また、約201gの軽量さや、たたんでも約9.7mmしかない厚さも特徴です。折りたたみ状態での使い勝手を通常のスマホに近づけてきた歴史の中、サイズだけを大胆に外してきたのが本機です。諸事情あって自分が折りたたみスマホをちゃんと使ってみるのは初めてですが、お手柔らかにお願いします。
それでは、よろしくお願いします!
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●折りたたみスマホ「ナシ」派の私
自分は長らく、折りたたみスマホはアリ/ナシで言えば「ナシ」派でした。というのも、自分の生活の中心は、絵を描いているときもそうでない時も液タブの前です。
プロ用としては小型ですが、ディスプレイも美しく、Windowsならタッチ操作も滑らかで、小型ゆえに左右にキーボードを配置してタイピングしやすいです。動画はサブPCに流すことが多いですが、本機も良好で読書やブラウジング、一般的なアプリは液タブで利用しています。こんな環境では、(スマホ好きなのは仕方ないとしても)現実的にスマホが重要になる場面は少ないです。
それに、Fold8の値段が値段(256GBモデルで26万9880円〜)なので、うっかり欲しくなったら困るという、極めて現実的な問題もあります。ニュースなどで見ては、「へーすごい」と思いつつも、自分には関係ないという立場にとどまっていました。
●主なスペックをチェック
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さて、話を戻しまして。まずは主なスペックをチェックしていきましょう。
・SoC:Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy
・メモリ:12GB (ストレージ1TBモデルのみ16GB)
・ストレージ:256〜1TB
・カバーディスプレイ:5.5型/アスペクト比16:10
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・メインディスプレイ:7.6型/アスペクト比1.3:1
・カメラ:約5000万画素/広角+5000万画素/超広角
・バッテリー:4800mAh
・重量:約201g
・価格:26万9880円〜35万9880円(サムスン公式ストア)
目を引くのは、約201gの軽量さと価格の高さでしょうか。今の環境ならば、これでも頑張ったと言えなくもなさそうですが、絶対的に価格が高いのは否定できません。
●我慢を強いられない使用感
実際に試していると、ストレートスマホに慣れた感覚でも我慢を強いられることがほとんどないのが印象的でした。重量が約201g(手元での実測だと206g)は、多くのスマホ上位機より軽いぐらいで、閉じたときのサイズも約9.7mmなので分厚く感じません。
動作も素早くて滑らかです。冷却機構はストレートスマホほど余裕があるわけではなさそうですが、高負荷な3Dゲームも問題なく動作します。
バッテリーも5000mAh級の容量と、最新のSoCから期待される通りの持ちのよさで、外出時も1日は心配なく過ごせました。室内の明るさでメイン画面で動画を流し続けるテストでは、手元の「Pixel 10 Pro XL」と同じぐらいの減り方で、十分満足できる程度です。
ただし、バッテリーを減らすような使い方もできてしまうのが折りたたみスマホです。大きなメイン画面を高輝度で使ったり、せわしなく画面が動く使い方やマルチタスクなどもモリモリやってしまいがちです。そういう使い方をしてしまったときですら、確かに減ってはいるもののガクッという減り方もなく、納得できるバッテリーの持ちでした。
過去の折りたたみスマホは、分厚く/重く/バッテリーの持ちにも妥協が必要な時代があり、ストレートスマホが選ばれてしまう状況が続いていたと思います。それらの多くが既に解決しているのが印象的です。
一方で、耐久性の面での懸念と価格の高さについては、課題として残り続けています。
●縦横比の妙が炸裂!
Fold8の一番の特徴は、画面の縦横比でしょう。個人的には、これまで多くの折りたたみスマホが、折りたたみ状態で細め、開くと正方形に近い、というスタイルだったのが、好みではありませんでした。Pixel Fold初代で横長寄りだったのはオッと思いましたが、すぐやめてしまいましたね……。
Fold8の縦横比に感じる魅力は、いくつかあります。
・たたんだ状態でちゃんと横幅があること
・開いた状態で、回転で縦横比を選べること
横幅が大きいスマホが苦手な人も多いと思いますが、往年の「6型/16:9のファブレット時代」のコンテンツの見やすさを覚えていると、どうしてもそれが恋しくなります。現代のスマホであの感覚を思い出せるのがFold8です。
実際に、本機での映像コンテンツは、カバーディスプレイの縦持ちでも現在のほとんどのストレートスマホより大きく、開き状態でも縦横を切り替えて好みの大きさを選べます。
固定レイアウトの書籍やコミックも、画面を無駄なく使って大きく表示できます。
PC向けのWebサイトも、かなり読みやすい状態で表示できます。個人的にも、スマホで無理してPC表示で利用しているサービスがあるので、これだとずいぶん助かるはずです。
●超軽量タブレットとしてのFold8
動画閲覧や読書をするのは快適ですが、大きさだけならば8型のタブレットで済む話です。ところが、8型級のタブレットはほとんど、300gかそれ以上の重さがあるので、片手で長時間持つのは腕が疲れ、両手で長時間持てば姿勢が疲れます。
本機は、200gちょっとというスマホと同じ軽さで長時間疲れずにミニタブレットの視聴体験ができます。それが、使いたいと思った時には手の中にあり、タブレットのようにどこか場所を取って置いておく必要もありません。
そういう意味で、本機の強みは「手に取らなくていいタブレット」 「置く場所がいらないタブレット」とも言えるでしょう。
●縦横比の妙があれば微妙もあり…
上記のように、動画や書籍の閲覧には無類の強みを発揮する本機ですが、細長い画面が前提になったスマホの世界では、常に使い勝手が優れているとは言いづらい面もあります。
スクロールしないとUIやコンテンツがはみ出ているとか、キーボードのUIが迫りすぎて見づらいとか……。いざとなったらアプリをウィンドウ状態にして細くすることもできるので、操作できなくて詰むことはないと思います。
今後は、この縦横比への配慮も増えていくとは思いますが、当面は、カスタマイズや工夫で折り合っていくこと自体を楽しむのがよさそうです。
●カメラ好きに思わぬ特典
カメラも少し触れていきましょう。本機の背面カメラは、「Galaxy S26」の広角と、「Galaxy S26 Ultra」の超広角を足したような構成で、少し豪華ですが望遠はありません。
メインディスプレイで写真を大きく見る機会が増えることを思うと、望遠がないのは悩ましいですが、まずは軽量化と価格を抑える努力を尊重したいです。
ここで、本機特有で、一部のユーザーに刺さりそうな仕様があることに気付きました。一眼レフやミラーレス一眼で一般的な、「ライカ判」に近い縦横比で撮れることです。
スマホで選べる縦横比は「4:3」「16:9」「1:1」「Full」が一般的です。そして、ミラーレス一眼などで「3:2」の撮影に慣れていると、4:3では締まった構図を決めづらく、16:9では逆に細長すぎて撮りづらく感じます。
本機はカバーディスプレイが16:10なので、画面の縦横比で撮る設定の「Full」を選べば、ライカ判の3:2=15:10に近い縦横比で撮ることができます。
一方で、カメラのUIが常にプレビューにかぶっているため、プレビューを細かくチェックしたり、フォーカスや露出を変えたい位置を直接タップしづらい場合もあります。見落としがあるかもしれませんが、プレビューを小さくして独立させる設定は見つからなかったので、ここはなかなか悩ましいです。
●Galaxy AIにもGemini Intelligenceにも対応
Galaxyに慣れている方からだと、何を今更? という感じでしょうが、AI機能も充実しています。画像編集や、Google Pixelの先回りサジェストのような「Now Nudge」、通話のスクリーニングなどにも対応しています。
また、「Google Pixel 11シリーズ」固有のイメージがある「Gemini Intelligence」も、現行のGalaxy Zは対応機種になっています。
Galaxy AIもGemini Intelligenceも使えてしまうとなると、「Google Play ストアとGalaxy Storeでアプリストアが2つ」のような二重構造のややこしさが出てこないか心配ですが、端末のAI機能を楽しみたいユーザーは、ひとまず最も豊富にAI機能を使えるスマホの1台として安心して選びやすいでしょう。
●まとめ
それではまとめていきましょう。Galaxy Z Fold8は、ストレートスマホと同等の軽さと、コンテンツ閲覧に極めて適したディスプレイの縦横比を持った折りたたみスマホです。縦が短く横幅が広いカバーディスプレイは、ポケットの収まりもよく、コンテンツが大きく表示されます。メインディスプレイは約1:1.3の程よい縦横比で、動画や書籍、写真などを大きく閲覧したり、PC向けWebサイトを自然に閲覧したりできます。
スピーカーの配置や音質、望遠カメラの欠如、細長い画面を前提としたアプリの使い勝手などには若干の妥協があります。必要に応じて、従来の縦横比を守ったGalaxy Z Fold8 Ultraを検討するとよいでしょう。
個人的には冒頭に述べた通り、理論上はあまり必要ない端末です。それでも今、深刻に欲しいと感じています。「iPhone Air」や「Movink 13」に感じたものに近いですね。
何もかもが最適な機材も良いです。スペックを価格で割って最強なのも良いです。でもやはり、ほどほどのデメリットをまとった、骨太な取捨選択を経た精緻なガジェットは、特別な魅力があります。
これを手なずけられるだろうか? 自分の行動や考え方が変わるきっかけになるだろうか? というのも楽しみなところです。
本当に、「うっかり欲しくなったら困る」と思っていたのに、なんで貸してもらっちゃったんでしょうね。困ったもんですね。
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